朝日新聞のネット記事で気になるものを見つけたので、以下転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
いちご・バナナ・ココア…ジェネリック薬、口に甘し(2014年9月26日11時32分)
良薬、口にも甘し――最近話題の「国語の乱れ」ではない。苦い薬を飲むのは苦痛という患者の声に応えようと、後発薬メーカー各社が「おいしい薬」づくりに力を入れているのだ。
見た目は何の変哲もなく、白く丸い錠剤。口に含むと、抹茶味(脳卒中薬)や、オレンジヨーグルト味(胃腸薬)がして驚かされる。後発薬(ジェネリック)大手の沢井製薬の製品の一例だ。
いずれもラムネ菓子のように口の中で溶かして飲む「OD錠」と呼ばれる薬。子ども向けのドライシロップにはストロベリーやバナナ、お年寄りが飲むことが多いものにはメントールや抹茶と「苦みをうまく消すだけでなく、薬を飲む年齢層に応じて味つけも変えている」(製剤研究部の菊岡広晃グループマネジャー)。
菊岡さんら約40人の研究員が働く大阪市内の研究室で欠かせないのが「味覚センサー」だ。開発中の薬にプリンを混ぜたり、乳酸菌飲料を加えたり。どの味つけが最も苦みをなくすか数値を調べている。配合を変えながら、試作を100回以上重ねることも。5年前に導入すると、またたく間に業界に広まった。
東和薬品が2012年に発売した認知症の薬は、おかゆに混ぜて飲めるように梅味をつけた。日医工(富山市)の胃腸薬はいちごヨーグルト味。それに対抗し、テバ製薬(名古屋市)は大人でも飲みやすいようビターココア味を出した。
各社が味つけを競うのは後発薬の普及が進んだためだ。ひとつの新薬の特許が切れると、後発薬メーカー約30社が、同じ成分と効き目の後発薬を一斉に売り出す。ある製薬幹部は「後発薬メーカーは他社と差をつけるため、おいしい薬をつくるのに必死」と明かす。
■印刷にも工夫凝らす
味にこだわり始めると、次は「見た目」にも凝りたくなるのは世の常。東京都内で7月にあった医療機器の展示会で特ににぎわったのが、印刷機の展示ブースだ。
数年前まで、錠剤に記されていたのは無味乾燥な識別番号ぐらいだった。製造元はそれで十分でも、飲む側からはわかりにくく誤飲の危険性があった。
潮目が変わったのは最近1~2年のこと。国が医療費削減のため後発薬を普及させる方針を掲げると、後発薬メーカーがこぞって薬を増産。見た目の分かりやすさで他社と差をつけようと、新しい印刷機への投資が活発になった。
インクジェット印刷であれば、薬の成分名や製造元、含有量をきれいに印字できる。
国内の中小企業の独壇場だった錠剤用の印刷機市場も、今年7月には大手の大日本スクリーン製造も参入を決めた。約2億円の専用印刷機は、直径7ミリほどの錠剤の片方の面に16文字も書くことができる。
「後発薬は医療現場の要望に応えないとなかなか買ってもらえない。印刷機への投資は、製薬業界で今一番のトピックだ」。大日本スクリーンの橋本邦久事業部長は力を込める。
沢井製薬の菊岡さんは「患者さんと医療現場の要望にどこまでも応えようという気持ちが、改良を進めるきっかけになっている」と話す。(福山亜希、伊沢友之)
(転載終了)※ ※ ※
最近、薬局で「ジェネリックでなくて良いですか」と訊かれることが増えた。
職場では「医療費の増大を避けるため出来るだけジェネリック薬を使いましょう」と共済組合からお願い文書が届いている。初発以来、大きな医療費負担をして頂いている組合に少しでも協力出来るなら、その方が良いことは重々承知している。もちろん、効き目が全く変わらず安価であるなら、ジェネリック薬品を選択することが、お互いのために間違いなく良いことだろう。
が、果たして本当に効き目が同じかどうか、軽微な風邪薬等、実際に試してみることが出来るものは良いけれど、それが出来ない場合、例えば、抗がん剤で効き目が悪く、取り返しがつかなくなりそうな場合はどうしたものだろう。
痛み止めでここ数年毎日お世話になっているロキソニン、最近では処方箋に「ロキソプロフェンで可」と書かれている。そう書かれた最初に、薬局で「ジェネリック(ロキソプロフェン)に変えますか?」と訊かれたが、「どれだけ負担が違うのでしょうか」と確認したところ本当に微々たるもの。そうであるならばもし効きが悪ければ困るので、ロキソニンのままでお願いした。以来、ロキソニンを飲み続けている。
もちろん、私一人にとっては微々たる額とはいえ、皆が皆、同じようにジェネリックを選ばずに高価な先発品を選び続けたら、国全体のダメージは大きくなるに違いないけれど・・・。まあ、一般的には負担の少ないジェネリックが選ばれているようだ。
そもそも薬はお菓子や食事ではないのだから、味がどうの、と言っているよりもまずは効き目が同じでないと、というのが正直な感想だ。もちろん効き目に全く遜色なく、プラスアルファとして、というならウエルカムだけれど、薬たるもの、本来大事なのは味や見かけよりも効き目である。だからまずはそちらをしっかり、だと思う。
命にかかわる病気であればなおさらだ。確かに高額な開発費をかけた先発品に比べ、後発品のジェネリックは安価になるとはいえ、それほど値段が変わらず、どうも効き目が落ちるというのでは誰も使うまい。
ちなみに、ある製薬会社のHPで両者の比較表を見ると、有効成分、治療効果は同じ、としながら、効能・効果の部分に※印で小さく「一部、異なる場合があります」などと書いてある。病気と闘っている患者にとっては、その“一部”が致命的な違いであるかもしれないという不安が過ぎる。それでは困るではないか。
私は初発後の補助療法としてホルモン治療薬・ノルバデックスを内服していたけれど、これはタスオミンがジェネリック薬だとのこと。実際は、ジェネリック薬を飲まずに先発薬のみで終わった(再発した)けれど、それも飲み比べの比較実験が出来るわけではないから、微妙なところだ。
もしジェネリックのタスオミンにして、先発品のノルバデックスを飲んでいたら再発しなかったのではないか、等と思う事態になるとしたら、患者にとってとても哀しいことだ。まあ、そんなことはないのだろうけれど・・。
高価な抗がん剤にもジェネリック品が使われているが、実は一部効能・効果が違うことがあります、となれば、とんでもない話だと思う。
乳がん治療では、既にタキソール(先発品)のジェネリックでパクリタキセル注「NK」が使われているという。
私はタキサン系抗がん剤タキソテールで酷い目にあったクチだから、この後また同じ系列のタキソール、となると考えただけでちょっと腰が退けてしまうのだけれど、果たして通院している病院で「タキソールの代わりにこちらを使います。」と言われた時、「いえ、是非先発品を・・・」と言えるのかどうか。なんとも悩ましいところである。
後発薬メーカーには美味しい薬、綺麗な薬作りよりは、まずは、「一部効能・効果が違うことがあります」などと書かずに済むようにしてほしい、と思うのは贅沢なお願いだろうか。
※ ※ ※(転載開始)
いちご・バナナ・ココア…ジェネリック薬、口に甘し(2014年9月26日11時32分)
良薬、口にも甘し――最近話題の「国語の乱れ」ではない。苦い薬を飲むのは苦痛という患者の声に応えようと、後発薬メーカー各社が「おいしい薬」づくりに力を入れているのだ。
見た目は何の変哲もなく、白く丸い錠剤。口に含むと、抹茶味(脳卒中薬)や、オレンジヨーグルト味(胃腸薬)がして驚かされる。後発薬(ジェネリック)大手の沢井製薬の製品の一例だ。
いずれもラムネ菓子のように口の中で溶かして飲む「OD錠」と呼ばれる薬。子ども向けのドライシロップにはストロベリーやバナナ、お年寄りが飲むことが多いものにはメントールや抹茶と「苦みをうまく消すだけでなく、薬を飲む年齢層に応じて味つけも変えている」(製剤研究部の菊岡広晃グループマネジャー)。
菊岡さんら約40人の研究員が働く大阪市内の研究室で欠かせないのが「味覚センサー」だ。開発中の薬にプリンを混ぜたり、乳酸菌飲料を加えたり。どの味つけが最も苦みをなくすか数値を調べている。配合を変えながら、試作を100回以上重ねることも。5年前に導入すると、またたく間に業界に広まった。
東和薬品が2012年に発売した認知症の薬は、おかゆに混ぜて飲めるように梅味をつけた。日医工(富山市)の胃腸薬はいちごヨーグルト味。それに対抗し、テバ製薬(名古屋市)は大人でも飲みやすいようビターココア味を出した。
各社が味つけを競うのは後発薬の普及が進んだためだ。ひとつの新薬の特許が切れると、後発薬メーカー約30社が、同じ成分と効き目の後発薬を一斉に売り出す。ある製薬幹部は「後発薬メーカーは他社と差をつけるため、おいしい薬をつくるのに必死」と明かす。
■印刷にも工夫凝らす
味にこだわり始めると、次は「見た目」にも凝りたくなるのは世の常。東京都内で7月にあった医療機器の展示会で特ににぎわったのが、印刷機の展示ブースだ。
数年前まで、錠剤に記されていたのは無味乾燥な識別番号ぐらいだった。製造元はそれで十分でも、飲む側からはわかりにくく誤飲の危険性があった。
潮目が変わったのは最近1~2年のこと。国が医療費削減のため後発薬を普及させる方針を掲げると、後発薬メーカーがこぞって薬を増産。見た目の分かりやすさで他社と差をつけようと、新しい印刷機への投資が活発になった。
インクジェット印刷であれば、薬の成分名や製造元、含有量をきれいに印字できる。
国内の中小企業の独壇場だった錠剤用の印刷機市場も、今年7月には大手の大日本スクリーン製造も参入を決めた。約2億円の専用印刷機は、直径7ミリほどの錠剤の片方の面に16文字も書くことができる。
「後発薬は医療現場の要望に応えないとなかなか買ってもらえない。印刷機への投資は、製薬業界で今一番のトピックだ」。大日本スクリーンの橋本邦久事業部長は力を込める。
沢井製薬の菊岡さんは「患者さんと医療現場の要望にどこまでも応えようという気持ちが、改良を進めるきっかけになっている」と話す。(福山亜希、伊沢友之)
(転載終了)※ ※ ※
最近、薬局で「ジェネリックでなくて良いですか」と訊かれることが増えた。
職場では「医療費の増大を避けるため出来るだけジェネリック薬を使いましょう」と共済組合からお願い文書が届いている。初発以来、大きな医療費負担をして頂いている組合に少しでも協力出来るなら、その方が良いことは重々承知している。もちろん、効き目が全く変わらず安価であるなら、ジェネリック薬品を選択することが、お互いのために間違いなく良いことだろう。
が、果たして本当に効き目が同じかどうか、軽微な風邪薬等、実際に試してみることが出来るものは良いけれど、それが出来ない場合、例えば、抗がん剤で効き目が悪く、取り返しがつかなくなりそうな場合はどうしたものだろう。
痛み止めでここ数年毎日お世話になっているロキソニン、最近では処方箋に「ロキソプロフェンで可」と書かれている。そう書かれた最初に、薬局で「ジェネリック(ロキソプロフェン)に変えますか?」と訊かれたが、「どれだけ負担が違うのでしょうか」と確認したところ本当に微々たるもの。そうであるならばもし効きが悪ければ困るので、ロキソニンのままでお願いした。以来、ロキソニンを飲み続けている。
もちろん、私一人にとっては微々たる額とはいえ、皆が皆、同じようにジェネリックを選ばずに高価な先発品を選び続けたら、国全体のダメージは大きくなるに違いないけれど・・・。まあ、一般的には負担の少ないジェネリックが選ばれているようだ。
そもそも薬はお菓子や食事ではないのだから、味がどうの、と言っているよりもまずは効き目が同じでないと、というのが正直な感想だ。もちろん効き目に全く遜色なく、プラスアルファとして、というならウエルカムだけれど、薬たるもの、本来大事なのは味や見かけよりも効き目である。だからまずはそちらをしっかり、だと思う。
命にかかわる病気であればなおさらだ。確かに高額な開発費をかけた先発品に比べ、後発品のジェネリックは安価になるとはいえ、それほど値段が変わらず、どうも効き目が落ちるというのでは誰も使うまい。
ちなみに、ある製薬会社のHPで両者の比較表を見ると、有効成分、治療効果は同じ、としながら、効能・効果の部分に※印で小さく「一部、異なる場合があります」などと書いてある。病気と闘っている患者にとっては、その“一部”が致命的な違いであるかもしれないという不安が過ぎる。それでは困るではないか。
私は初発後の補助療法としてホルモン治療薬・ノルバデックスを内服していたけれど、これはタスオミンがジェネリック薬だとのこと。実際は、ジェネリック薬を飲まずに先発薬のみで終わった(再発した)けれど、それも飲み比べの比較実験が出来るわけではないから、微妙なところだ。
もしジェネリックのタスオミンにして、先発品のノルバデックスを飲んでいたら再発しなかったのではないか、等と思う事態になるとしたら、患者にとってとても哀しいことだ。まあ、そんなことはないのだろうけれど・・。
高価な抗がん剤にもジェネリック品が使われているが、実は一部効能・効果が違うことがあります、となれば、とんでもない話だと思う。
乳がん治療では、既にタキソール(先発品)のジェネリックでパクリタキセル注「NK」が使われているという。
私はタキサン系抗がん剤タキソテールで酷い目にあったクチだから、この後また同じ系列のタキソール、となると考えただけでちょっと腰が退けてしまうのだけれど、果たして通院している病院で「タキソールの代わりにこちらを使います。」と言われた時、「いえ、是非先発品を・・・」と言えるのかどうか。なんとも悩ましいところである。
後発薬メーカーには美味しい薬、綺麗な薬作りよりは、まずは、「一部効能・効果が違うことがあります」などと書かずに済むようにしてほしい、と思うのは贅沢なお願いだろうか。