ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.9.10 乗客146人全員が容疑者!?~フライト・ゲーム~

2014-09-10 21:58:34 | 映画
 夫の趣味に付き合って、密室壮絶サスペンス・アクション超大作と銘打つ「フライト・ゲーム」(原題:NON-STOP)を観た。 

 「96時間」シリーズは言うまでもないはまり役で、その不死身っぷりが凄かったが(夫は普通の人が一番!)、今回も娘を愛する不死身のお父さん役を演じたリーアム・ニーソンにハラハラさせられっぱなし。またしても心臓がくたびれ果てた2時間弱だった。

 9.11をきっかけに数が増え、その裾野が広がったという航空保安官という職業の主人公ビル。かつてはニューヨーク市警で勲章を受けるほどのエリート警官だったが、急性白血病で最愛の娘を失う辛い過去を持つ。その闘病中に家族と向き合わず、仕事に逃げ込んでいたため妻からは離婚を突き付けられ、今やアルコール依存症・・・という役どころだ。

 冒頭、ビルが運転する車内でさりげなく航空保安官という職業についてラジオから流れるのが印象的。ビルは客を装い、警備の為にニューヨークからロンドンへ向かう旅客機に乗り込む。すると、乗客の一人だと名乗る何者かから脅迫メールが届く。それは、1億5千万ドルを指定口座に送金しなければ20分ごとに1人ずつ機内の誰かを殺すというもの。単なる悪戯なのか真偽のほどを疑っているうちに、20分経たずして1人目の犠牲者が出る。

 高度1万メートルの“密室”である航空機内で予告通り相次ぐ殺人。ビルは乗客を疑い携帯電話等を調べ、保安局も乗客名簿を当たるが怪しい点は誰にもない。そして、なぜか指定口座がビル名義である事が判るに及んで、疑いの目は彼に向けられてしまう。次なる犠牲者が出るまでのタイムリミットが刻一刻と迫り、ビルの腕時計のデジタル表示がゼロに近づくにつれて緊張感は嫌でも高まる。

 状況があっという間に二転三転する展開に、心臓はバクバク。急降下する機内では、一緒にジェットコースターに乗っているような錯覚に陥る。協力的だった人が容疑者に見えてきたり、何でもないような行動が手がかりになったり・・・。ラストシーン直前のスペクタクルも圧巻。
 目を離せない緊迫感と62歳という年齢を感じさせない中高年の星(!?)リーアム・ニーソンの活躍を期待して観るなら、こんなに満足させてくれる作品はないかも、である。

 さて、映画館でこういう作品を観る時には、伏線やクライマックスを見落としたくないのでお手洗いに行くのは極力避けたい。当然、水分補給は殆どしない私だ。が、水タンクの異名を取る夫はそうはいかないらしい。
 今回も、自分用に巨大サイズのジンジャーエール、私にはマンゴージェリーティをご馳走してくれたのだけれど、私は、寒くなってお腹が痛くなってはたまらない、とちょっと味見する程度でご遠慮していた。そんなわけで、夫は冷房が効いた館内で2人分の飲み物をお腹に入れ、何度もお手洗いに立つ羽目に。そして、なんとおバカさんなことに、最後のあのチャーミングな主人公の笑顔のシーンを見損なったというのだから、本当に、お気の毒様、である。
 とはいえ、やっぱり夫は普通の人が一番、かもしれない。
コメント (2)
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