今朝のこと。夫が「まぁ、今の我が家には関係ないけど、面白い記事があったよ!」と半ば興奮気味で教えてくれた。夫にとっては、仕事上アニサキスなんぞは身近な生物であるからかもしれない。
以下、朝日新聞ネット記事から転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
寄生虫でがん診断? 患者の尿のにおい好み、精度95%(2015年3月12日05時31分)
寄生虫のアニサキスなどで知られる線虫が、がん患者の尿のにおいを好むことを発見したと、九州大などの研究チームが発表した。早期がんも含め、95%の精度でがんの有無を判定できたという。実用化されれば、がん検診が大幅に簡素化でき、数百円で受けられる可能性がある。論文は11日付の米科学誌「プロスワン」に掲載される。
九大味覚・嗅覚(きゅうかく)センサ研究開発センターの広津崇亮助教らは、生物実験で一般的に使われる体長数ミリの線虫50~100匹を実験皿の中央に置き、皿の隅に人の尿を数滴、垂らす実験を242人分繰り返した。
その結果、線虫は、がんがある24人の尿のうち23人分(95・8%)に近寄り、健康な人の尿218人では207人分(95・0%)で遠ざかった。がんは、胃がんや食道がん、前立腺がん、早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんなど、様々だった。遺伝子操作で一部の嗅覚を機能させなくした線虫は、がんがある人の尿に近寄らなかったため、においに反応しているらしい。
きっかけは、共著者の伊万里有田共立病院(佐賀県)の園田英人外科部長が、4年ほど前に治療したサバにあたった患者。原因だったアニサキスは患者の胃壁にあったがん細胞に食いついており、早期の胃がんが発見できた。園田さんは以前、患者の呼気などからがんを診断する「がん探知犬」を研究したことがあり、「線虫が使えるのではと思いついた」という。
九大は国際特許を出願し、日立製作所などと検診システムの構築を進めている。園田さんは「臨床試験を経て、10年後には実用化させたい」と語った。(東山正宜)
(転載終了)※ ※ ※
そっか、私って、健康な人とはにおいが違うんだ・・・。患者としてはちょっと微妙である。
以前、嗅覚が人間の比ではない探知犬が、がん患者の呼気を9割の確率で嗅ぎ分けるということを聞いたのを思い出した。以来、散歩中のワンちゃんとすれ違って、嬉しそうにしっぽを振ってこちらにやって来られたりすると、なんとなく「むむ、この子は私の患者としてのにおいを嗅ぎ分けて寄って来ているのかしらん?」と思ってしまう。考え過ぎか。
それにしても、数千円はかかる血液検査と違って、わずか数百円、1滴の尿で精度高く早期発見が出来るというならば、本当に夢のような話、期待大だろう。特にすい臓がん等、発見された時には厳しい状態が多い部位のがんにとっては朗報だと思う。もちろんサンプル数も少ないし、今すぐ実用化、ということにはいかないだろうけれど。
こうして、日夜地味な基礎研究を積み上げてくれる研究者がいるおかげで、次世代の人たちが様々な恩恵を被ることが出来るのだ。目先の成果だけに目を奪われることなく、きちんと研究費を付けてあげてほしいな、と思う。
と同時に、私もこのような研究の恩恵にあずかることが出来て「ロッキングチェアってまだ生きているんだ。モットー通りしぶといよね~」と笑われる日が来ないとも限らない。
だからこそ、生かされている限り頑張り過ぎずに頑張らなくては、と改めて思うのである。
以下、朝日新聞ネット記事から転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
寄生虫でがん診断? 患者の尿のにおい好み、精度95%(2015年3月12日05時31分)
寄生虫のアニサキスなどで知られる線虫が、がん患者の尿のにおいを好むことを発見したと、九州大などの研究チームが発表した。早期がんも含め、95%の精度でがんの有無を判定できたという。実用化されれば、がん検診が大幅に簡素化でき、数百円で受けられる可能性がある。論文は11日付の米科学誌「プロスワン」に掲載される。
九大味覚・嗅覚(きゅうかく)センサ研究開発センターの広津崇亮助教らは、生物実験で一般的に使われる体長数ミリの線虫50~100匹を実験皿の中央に置き、皿の隅に人の尿を数滴、垂らす実験を242人分繰り返した。
その結果、線虫は、がんがある24人の尿のうち23人分(95・8%)に近寄り、健康な人の尿218人では207人分(95・0%)で遠ざかった。がんは、胃がんや食道がん、前立腺がん、早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんなど、様々だった。遺伝子操作で一部の嗅覚を機能させなくした線虫は、がんがある人の尿に近寄らなかったため、においに反応しているらしい。
きっかけは、共著者の伊万里有田共立病院(佐賀県)の園田英人外科部長が、4年ほど前に治療したサバにあたった患者。原因だったアニサキスは患者の胃壁にあったがん細胞に食いついており、早期の胃がんが発見できた。園田さんは以前、患者の呼気などからがんを診断する「がん探知犬」を研究したことがあり、「線虫が使えるのではと思いついた」という。
九大は国際特許を出願し、日立製作所などと検診システムの構築を進めている。園田さんは「臨床試験を経て、10年後には実用化させたい」と語った。(東山正宜)
(転載終了)※ ※ ※
そっか、私って、健康な人とはにおいが違うんだ・・・。患者としてはちょっと微妙である。
以前、嗅覚が人間の比ではない探知犬が、がん患者の呼気を9割の確率で嗅ぎ分けるということを聞いたのを思い出した。以来、散歩中のワンちゃんとすれ違って、嬉しそうにしっぽを振ってこちらにやって来られたりすると、なんとなく「むむ、この子は私の患者としてのにおいを嗅ぎ分けて寄って来ているのかしらん?」と思ってしまう。考え過ぎか。
それにしても、数千円はかかる血液検査と違って、わずか数百円、1滴の尿で精度高く早期発見が出来るというならば、本当に夢のような話、期待大だろう。特にすい臓がん等、発見された時には厳しい状態が多い部位のがんにとっては朗報だと思う。もちろんサンプル数も少ないし、今すぐ実用化、ということにはいかないだろうけれど。
こうして、日夜地味な基礎研究を積み上げてくれる研究者がいるおかげで、次世代の人たちが様々な恩恵を被ることが出来るのだ。目先の成果だけに目を奪われることなく、きちんと研究費を付けてあげてほしいな、と思う。
と同時に、私もこのような研究の恩恵にあずかることが出来て「ロッキングチェアってまだ生きているんだ。モットー通りしぶといよね~」と笑われる日が来ないとも限らない。
だからこそ、生かされている限り頑張り過ぎずに頑張らなくては、と改めて思うのである。