ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.3.18 採血後診察、ランマーク7回目、カドサイラ(T-DM1) 2回目

2015-03-18 20:27:42 | 治療日記
 カドサイラ(T-DM1)初回投与1週間後の採血と、副作用チェックを経て2週間ぶりの通院である。
 昨日の異常なくらいの暖かさの名残で、モワッとしたお天気だ。夜遅くなる頃には雨が降り出すという。最寄駅での電車は順調だったが、乗換駅では、14日にJRのダイヤ改正があったのを事前に調べていなかったのがミス。乗ろうと思っていた始発電車が10分近く遅い発車になっている。いつもなら待っている電車に乗るのだが、ホームがガランとしていることでそれを察した。到着を待ってしっかり座れはしたけれど、いつもより10分遅れの到着は痛いなと思う。
 今日のお伴は、乃南アサさんの「いちばん長い夜に」(新潮文庫)。シリーズ完結編ということで淋しいな~と読み始めた。「あとがき」で知ることになるのだが、まさか、乃南さんがあの日、仙台に取材に行っていらしたとは!それでこその迫力に圧倒されながら読み進む。またしても病院最寄駅で降り損ないそうになる。
 
 病院前の公園では早咲きのおかめ桜が満開、ピンク一色である。次回4月の頭にはソメイヨシノが満開なのだろうな、と思いながら病院に入る。自動再来受付機前ではそれほど待たずにIDカードを通す。案の定、予定到着時間を10分超えてしまう。今日は採血の後、レントゲンなしで腫瘍内科へ行くスケジュールだ。採血では7分待ちとあるが、10分ほど待っただろうか。珍しく3回連続で同じ女性検査技師さんが担当だった。今日は無痛というわけにはいかず、ちょっとチクリとはしたが、手際よく止血も済み、ご挨拶をして腫瘍内科へ移動する。
 いつものように読書に相応しい角の椅子を確保して、態勢を整える。とにかく本が面白く、あっという間に「中待合へどうぞ」の番号が点滅したと思ったら、既に1時間経っていた。
 慌てて自動血圧測定機で計測すると、109-63、脈拍は74。私にしては高めである。中待合に入ってからも読書を続けていると、こちらでも1時間待った後、先生から名前を呼ばれた。今日は採血があったため、病院に入ってから、先生のお顔を見るまでにたっぷり2時間半かかっている。

 「あの後いかがでしたか。」と問われ、「あれ以来胸痛が続いており、朝昼晩、毎回ロキソニンを飲んでいます。コデインも(痛みで)夜眠れそうにない時、出張等で出かける前等に何度かお世話になりました。おかげさまで、30分ほどすると痛みが治まり良く効いてくれました。」と応じる。診察室での検温は6度6分。
 採血結果では白血球が珍しく4,000あったという。前回上昇した肝臓の数値も正常に戻っており、問題なしとのこと。「こうして投与の翌週に下がり、3週間経つとまた戻りながら、続けていくことになるのです」とおっしゃる。「さて、ランマークはどうしましょうか」と言われる。そもそも4週間に1度の薬だが、これまで5週間に1度で対応して頂いてきた。今回カドサイラ(T-DM1)が3週間に1度なので、これに合わせて6週間に1度で良いかどうか、ということだ。半減期が長い薬だが、血中濃度が半分以下になって効き目がなくなるかどうか本当のところよくわからないそうだ。今後も胸の痛みが強いようなら、通常の用法通り4週間に1度が良いかもしれないとのこと。次回3週間後にカドサイラ(T-DM1)の予約が入り、その時に相談しましょうということになる。今度は採血だけでなくレントゲン撮影もありだ。
 前回、胸骨の痛みは、これまで造骨性だったものが溶骨性に変わっているために出ているものではないかとのお話しがあったのだが、溶骨性の方が骨折の危険度は高いのかどうか訊いたところ、違いはないそうだ。今回の胸痛は副作用なのか骨転移の増悪なのか、と言ったところ、位置的には骨(転移の増悪)の痛みだと思う、とのこと。
 カドサイラ(T-DM1)の副作用と思いたかったが、そうもいかないようである。とはいえ、カドサイラ(T-DM1)とランマークのダブルで効果が出てくれれば、その痛みも収まっていくのではと望みを繋げたいと思う。

 3週間分の漢方、整腸剤、ロキソニン、バイアスピリン、デノタスチュアブル等を処方して頂き、化学療法室へ移動する。その間に夫やお友達に報告メール。
 久し振りにKrさんが出迎えて下さる。15分程待って、「今日はどちらも空いているので、椅子とベッドとどちらがよろしいですか」と訊かれ、ベッドだと外は見えないし、リクライニングの椅子の方が読書をするのに楽なので、これまで通り椅子をお願いする。
 全面がガラス張りで、ポカポカと温室の鉢植えになった気分になる部屋だ。体勢を整えてポートの針刺しを待つ。そのままKrさんが刺してくださったが、針刺名人Oさんと同じくらい殆ど痛くなく、びっくり。「今日はラッキーです」と御礼を言う。さらに15分程待って、薬が届き、Okさんがランマークの注射をし、点滴を開始してくださった。前回同様、薬剤師のOさんも様子を見に来てくださる。
 先生の診察時に腫瘍マーカーの値を聞きそびれてしまったので、出来ればプリントアウトを、とお願いする。Krさんが先生からのコメントを伝言してくださる。「マーカーは上がっているが、薬に反応しているのだろう」とのこと。先に聞いておいて良かった。見れば前回より3割増し、正常値を超えているではないか。
 今日は2回目なので、初回より30分短縮して1時間でカドサイラ(T-DM1)を投与の後、15分の生食で終了。終了後の血圧は118-70、脈拍は57ということで問題なしだ。
 早くも本を読み終わってしまい、薬局の待ち時間と帰途はどうしたものか、あと1冊持ってくるんだった、と後悔する。
 抜針はOkさん。これまたバチンという衝撃なく、すんなり抜いて頂ける。2年間化学療法室を留守にしていた(?)間に皆さん、技術が進化していらっしゃるということで嬉しい限り。

 会計を待って自動支払機にIDカードを通す。今日は採血、点滴、注射のフルコースなので、さて、とみると3割負担で16万円。カードのポイントは溜まるけれど、こうしてカードをどんどん使うと、カード会社から「色の違うカードに替えませんか」とのお誘いの電話があり、「買い物をしているわけではなく、がんの治療で医療費として使っているんですよ(だから、そんな色のカードにしたところでいつまで使えるかわかりません!)」と説明するのが煩わしい。

 外はなんとなく雲が厚くなってきている。薬局へ移動すると相変わらず混雑。小一時間待つ羽目に。こちらではカードが使える3,000円に達しなかったので、キャッシュでお支払。持参したエコバック一杯になる。

 本日の病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間。あぁ、採血後に診察、点滴、薬局のフルコースだとこのくらいかかったのだ、と思い出す。駅ビルでは大半のレストランでランチタイムが終わってしまい、空いている所を探し、薬を飲んでから食事。遅いランチが終わればもう4時である。

 今日も仕事に行く時と殆ど変わらない時間の帰宅となり、10時間の外出。1日仕事である。前回同様、今のところ熱っぽくもないし、普通に夕食の支度も出来た。食欲も充分。なんとかこのまま落ち着いて今週土曜日まで乗り切りたいと思う。
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