ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.1.24 腫瘍内科診察-ゼローダ内服中止、第2クールからは減薬に

2018-01-24 20:13:59 | 治療日記
 昨朝は、殆ど溶けていない雪の中を、かろうじて人通りによって出来た細い道を頼りに、スノーブーツで出勤。転倒だけはすまい、とヨチヨチ歩きで普段の倍の時間がかかってしまった。溜まったメールやら何やらをシャカリキになって片づけたら、ぐったり。お腹の調子は悪いし、文字通りへとへと。這う這うの体で帰宅した。

 一方、夫は風邪気味のところに寒空でタクシーを待ったのがかなり堪えたようで微熱。怠いし体中痛いしと、出勤を断念。午後に関西へ戻る息子が家を出るのを見届けてくれた。

 食欲はないが、ありあわせで夕食を作る。夫も全然食欲がないと言い、冷えピタを額に実に冴えない食卓だ。朝早くにアイスバーンの中をこわごわ歩いて病院に向かうのは避けたいから、と予定通り前泊することにした。暗い夜道は寒く、風が冷たい。
 予想通り、病院最寄り駅周辺は自宅最寄り駅とは比較にならないほど雪がなかった。前泊は正解だ、と思う。チェックインした後、早々にお風呂に入ってバタンキューで就寝。

 早朝4時頃腹痛で目が覚める。毎度の泥便である。そのままウツラウツラしながらモーニングコール。スマホを見ると、夫の方が先にLINEをくれていた。2時間ごとに目が覚めて、とのこと。調子が悪い時の眠りの浅さということだろう。今日は午後から出勤するので心配しないで、とのこと。

 久しぶりに浴槽足湯。あまり熱いお湯だと手足症候群で知覚過敏の足が辛いので、少しぬるめに設定。レストランで新聞を読みつつ、焼きたてデニッシュの朝食を摂り、朝の連続テレビ小説を視てから、母にご機嫌伺いの電話。昨朝は雪かきがろくに出来ず、脛までの雪で長靴を履いても門まで出られず、大変だったそうだ。近くに工事に来ていた男性たちが、門から道の前まで雪かきをしてくれて助かったという。有難いことである。それでもなんとか元気にしてくれているなら何より。

 チェックアウトして病院へ向かう。今日は昨日よりさらに気温が下がるという。数年ぶりの大寒波だそうだ。寒さは骨身に沁みるが、いいお天気。青空が澄み渡っている。

 IDカードを通し、今日は診察前の検査が何もないのでそのまま腫瘍内科受付へ。待合椅子の定位置は早くも埋まっていて、別の席を確保してからコート等をエコバッグに詰めて態勢を立て直す。呼吸を整えてから血圧測定。111-68、脈拍は92。読書を始める。30分ほどで中待合へどうぞ、と番号が出る。
 その間、看護師さんが患者さんとそのご家族に親切なフォローの声掛けをしていた。見ない顔だな、と思うと「実習生」の名札。見れば、私が勤務する大学からの派遣学生であることが判明。コミュニケーション能力が高く、なかなか頑張っているな、と心の中でエールを送る(後で先生に訊くと、先生ご担当の腫瘍内科病棟で実習中だそうだ。)。
 その後待つこと30分弱。先生がお顔を出して私の名前を呼ばれた。

 ご挨拶の後、「さて、どうでしたかね。」と問われ、体調の報告。
「今朝までゼローダ飲んできました。」と言うと、「かなり努力して飲んだということですか。」と。
「はい。」と手袋を外して「手の平は5日目からこんな感じ(発赤)で、指先は第2関節くらいまで色素沈着しています。1週間目からは親指や中指の指先が切れています。」とお見せする。「知覚過敏で冷たい水も熱いお湯もピリピリします。足も痺れに加えてピリピリチリチリして変色しています。」
「うーん、やっぱり出てますね」と先生。

「お腹の調子は早朝腹痛で目覚め、そのまま(お手洗いを往復して)眠れない感じです。寝不足なので疲れ易いです。ただ水様便が延々と続いているわけではなく、内服6日目に4回ほど下痢をした後は、1日2回から4回の泥便か下痢で落ち着いている感じです。ミヤBM錠が効いているのだと思います。やや食欲不振で、なんとなく気持ち悪い程度で、生唾は出ますが、ドンペリドンを飲むほどではなく食事が摂れています。昼以降は食べるとすぐにお手洗いに、という状態です。日曜日に麻婆豆腐を食べてしまったところ、口内炎が酷くなりました。」

「うーん、そうですか、麻婆豆腐食べちゃいましたか・・・」と苦笑される。やはり無謀だったか。辛い物はご法度ということか。自覚が足りなかった。月曜日の朝はそれほどでもないと思った下唇の腫れはどんどん悪化し、昨日からはべったりと膿になって出血もある。熱いものが食べられない事態になっている。どす黒く腫れて、口角を上げると、切れて出血してしまうので、笑うことが出来ない。

 私の報告に相槌を打ちながら先生は、パソコンにどんどん打ち込んでおられる。そして、「もう今晩はやめましょう。飲まなくていいです。そして次回は5錠でやってみましょう」と仰る。
「そうですか・・・。一度減薬すると規定量に戻せないとモノの本には書いてありますが、どうなのでしょうか」と問うと、
「副作用のグレードによる減薬規定によればそうですが、それほどでもなく治療を続けたいという時にはまた増やすことは出来ます。今は頑張り処ではないので、まずは1週間で回復させて、来週治療が再開できるように備えてください。とにかくそこまで副作用が出ているということは、しっかり身体に作用しているということですから。」とのこと。
 診察室での検温はなし。「わかりました。それでは来週まで回復するようにしてきます。」とご挨拶して診察室を後にした。

 会計書類を腫瘍内科受付に出してから、夫とお友達に報告LINE。時間を見計らって自動支払機へ移動。診察だけなのでなんと僅か220円。当然現金で支払う。この病院でお札やカードを使わずにお支払いが済むというのは本当に稀有のことだ。

 外に出ると日差しはあるが、やはり空気はかなり冷たい。今日の病院滞在時間は1時間半ほど。とにかく今夜はゆっくり寝て、明け方の腹痛で起きずに済みますように、これから1週間は無事に過ごせますように、と願いつつ途中駅で昼食を摂ることに。

 帰りの電車では席が確保出来たが、腹痛で本を読む元気がなく、なんとなくウトウト。ゆっくりランチをしたが、その後が大変だった。食後は続けて3回の下痢、水様便である。何度も場所を変えてお手洗いに駆け込む始末。ああ、先生に言われなくても、これでは今晩から自分の判断でも服薬中止したところだったな、と苦笑い。

 最寄り駅からタクシーに乗ろうかと思うが、案の定ロータリーにタクシーは1台もいない。雪は、日陰にはたっぷり残っている。昨日の夜は坂道で動けなくなったタクシーがいたのだっけ、と諦めて徒歩で帰宅。下痢が続いて体力は消耗。ウトウトとリビングで自宅療養だ。

 さて、今月2回目のお花が届いていた。ピンクと黄色、赤いガーベラが合わせて7本、菜の花が2本、かすみ草が1本とアカメヤナギ。こんなにも外は寒いというのに、なんと春らしい組み合わせだろう。花言葉はそれぞれ「神秘」、「快活」、「清い心」だという。
 そして、昨日は先月旅立ったSさんの四十九日だった。お母さま宛にお花をお送りしたのだけれど、雪のため、今日到着しましたという留守電が入っていた。こうしたお悔みの行為をしながら、まだ彼女がいない、という事実がどこか受け入れられない自分がいる。

 明日、明後日と頑張れば週末だ。夫もヨレヨレで帰宅した。冴えない二人、今日も早めに休むことにしたい。
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