ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.10.23 術後3年、無事クリア

2018-10-23 23:08:28 | 日記

 今日は短期介護休暇を頂き、朝から母が通う病院へ向かった。3年前に直腸がんの手術をした母が、先週受けた各種検査の結果を伺うことになっている。
 昨日までの秋晴れとは打って変わってお天気は曇天。気温も低く、今にも雨が降り出しそうだ。相変わらず晴雨兼用傘は持ち歩いているので、荷物にはなるけれどお守り替わりだ。こういう不安定な天気だと胸痛が気になる。今日からゼローダ休薬期間に入り、ほっとしたところなのだけれど・・・。

 実家に寄って出直すとあれこれ大変なので、予約時間に病院で直接待ち合わせにした。ところが、乗り込んだバスが大渋滞。途中でびくとも動かなくなった。降りて歩ける距離ではないから、バスの中でイライラしても致し方ない。病院に向かっている母に携帯電話で連絡を、と思ったが電話を取り出すのにモタモタして、それがきっかけで転んだりしたら大変なので止めておく。

 結局、病院到着が診察予約時間より15分ほど遅れてしまう。母には外科の前の待合椅子に座っているようにと言ったのに、探してもどこにもいない。私が遅いので心配になってエレベーター前をウロウロしていたようだ。うーん、こういう時はじっと動かず同じ場所にいてくれた方がよいのだけれど・・・。
 予約時間の5分後に呼ばれたが、私がまだなので後回しにして頂いたとのこと。中待合で看護師さんに到着を告げて、暫し待って母のとりとめもない話を聞く。
 15分も待たずに呼んで頂けた。
 
 7月にお目にかかって以来3か月ぶりのS先生だ。遅れたことを詫びてご挨拶。母が先生の前の丸椅子に腰かけ、私は脇のベッドに座らせて頂く。PCには採血結果が表示されている。

 「お加減いかがですか」と訊かれ、母は「はい、なんとか・・・」と応じている。まずは「どの検査も特に問題はありませんでしたよ。」と言って頂く。すぐに採血結果をプリントアウトしてくださったけれど、私なんぞよりずっと立派な数値だ。白血球も5,300あり、ヘモグロビンも12.5。前回の健康診断で悪玉コレステロールが高いといわれ、たんぱく質を控えた方が、とかかりつけの内科医に言われてすっかり気にしていた母。私が「体重が34㎏しかない80代半ばの高齢者なのに、これで食事をしなければあっという間に低栄養、フレイルになってしまう、気にしなくていいよ。」といったのですが・・・と言うと、S先生も「そのとおりです、気にしないで大丈夫ですよ。しっかり食べた方がいいと思いますよ。」と言ってくださる。ようやく母も納得した模様で、ほっとした。

 大腸内視鏡では小さな憩室はあるが特に問題ないこと、手術で継ぎ合わせた部分もとても綺麗で、クリップ状のものは見えるが傷跡は全くない。造影CTでも肝臓等他の臓器への再発・転移もみられないとのこと。無事術後3年検診結果クリアである。ひとまず大きなヤマを越えたことになる。私は3年経たずして再発・転移したので、3年クリア出来たことは誠に喜ばしい。こと乳がんは5年経過してもまだまだ再発率は下がらないなんとも深情けの病だが、大腸がんは3年経過で随分その率が下がり、5年で無事卒業出来るようだ。
 それでは次回は3ヵ月後、年明けに採血して診察しましょう、となった。母は夜中にお手洗いに起きると中途覚醒してしまうと言っていたのでそれも説明し、いつも頂いている入眠剤と便秘改善に酸化マグネシウムを処方して頂いた。

 まだ10月で、良いお年を・・・というのも憚られ、「本当にほっとしました。引き続きどうぞ宜しくお願いします。」と診察室を後にした。優しくて穏やかな女医さんで母はラッキーである。

 1階に降りて会計待ち。自動支払機で支払を済ませ、母を病院の待合で待たせて私だけ薬局へ移動する。肌寒い。パラパラと雨が降り出している。困った。母は傘を持っていない模様だ。薬局は混雑しており、待合椅子は一杯。30分弱の待ち時間だった。

 薬局では中途覚醒が気になるようですと言うと、今の薬は入眠剤なので、あまり酷いようなら中途覚醒の薬もありますから先生に相談してみてくださいとのこと。但し、入眠剤のように90日という処方は出来ないようだ。また便秘が酷そうだが、量が多いと下痢をしてそれが怖いようだというと、今は330mgの酸化マグネシウム錠だが250mgもあるのでそれも相談されたら、とアドバイスを頂いた。

 再び病院に戻り、母をピックアップ。まだ霧雨がぱらついていたけれど、あまり酷くはなりそうにない。一旦家に帰って出直すのも大変なので、少し早めのランチにイタリアンレストランに入る。普段一人だとろくに食が進まないようだけれど、相手がいると美味しく食べられるということで、しっかり完食していた。お見事である。

 午後、ケアマネさんと福祉サービス会社の方が自宅訪問してくださることになっていた。前回の介護認定から2年、更新のタイミングである。お茶菓子を買い求めながら帰宅する。先日の台風で壊れたガレージの屋根の応急処置を確認し、裏の瓦の様子を見たりしてから家に入って仏壇で父への焼香を済ませる。

 85歳3か月、曲がりなりにも何とか一人で暮らしているし、認知症というわけでもない。要支援2がランクダウンしたら・・・と心配していたけれど、おかげさまで調査の結果、引き続き要介護2の認定が継続という。

 これまで週3日ヘルパーさんに掃除や洗濯、買い物等のお世話をして頂いていたけれど、何分一人暮らしでそれほど部屋を汚すこともないし、ヘルパーさんの訪問を週2日にして、デイサービスに行ってみようかしら、と言う。人と関わって一緒に何か楽しんだり、食事をしたりするのはボケ防止にもなるし是非行ってみたら?もし嫌ならやめればいいのだから、と背中を押してみる。

 ケアマネのSさんに申し出てみると、Sさんも福祉サービス会社の方もそれはいいですね、と仰る。日々生存確認の電話はしているけれど、誰とも口を利いていないから、となんだか滑舌が悪いことがある。転倒が何より心配だから、自分ひとりでどこかに出かけて行くのはしんどくても、送迎車が玄関まで来てくれるなら安心だ。本人は毛糸も沢山あるから編み物や洋裁もやってみたいという希望。早速該当する場所を見つけて見学に行くことになった。

 父ほど我儘ではないし、集団付き合いもそれほど問題なさそう。見学時には同行して契約等手続きもあるのでまた休暇を頂くことになりそうだけれど、色々なアクティビティ等で気分転換が出来、お友達と一緒に食事も摂り、1日を過ごすことが出来れば何よりだと思う。どうぞよろしくお願いいたします、とお二人をお送りした。

 お二人が帰った後は、保険会社の書類を記入したり、頼まれた事務仕事等を済ませ、お茶で一服。その他何かやることがあれば、と母に確認し、無事お役御免となったので、実家を後にした。

 自宅に戻って洗濯等を片付ける。夫は宴会で遅いのをいいことに、一人で適当に夕食を済ませた。ひとまず懸案事項、ミッションクリア。嗚呼、よかった、と思う満月の夜である。
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