ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.10.11 治療翌々日、台風対策と母のことあれこれ

2019-10-11 22:08:18 | 日記

 昨日は月一回定例の東京横断出張。治療翌日でお腹の調子が心配だったが、ライナーに乗ってなんとか乗り切った。
 一方、近づく大型台風による気圧の変動をもろに身体が受けている。胸骨痛が酷い。朝昼晩3度3度のロキソニンで足りずに、就寝前、これではどうにも眠れないと久しぶりにコデインの助けを借りた。しぶとく嫌な痛みだ。気づけば苦虫を噛み潰したような顔をしている。う~今も痛い。

 コデインのおかげで何とか眠れたが、目覚めれば朝から圧痛・鈍痛が続く。
 今日で母は左腎がん部分切除術後2週間になる。順調なら今日あたり退院可能と言われていたが、3連休明けにならないとショートステイ先の受け入れが難しいということで、火曜日に退院予定。あと数日お世話になることになっている。早々に退院させられずに済んで本当に有難かった。

 母の主治医である泌尿器科のS先生は実に多忙を極められている。手術直後の説明でお目にかかったきりである。母に聞けば、毎日回診にいらっしゃるわけでもないようだし、私も毎日見舞いに行けたわけでもないので、その後一度もお目にかかれていない。退院の日程調整や退院後の受け入れ先への診療情報提供等の依頼は全てメモにして看護師さん経由でやりとりをさせて頂いてきた。

 今日は、午後の手術が終わってから、ようやくお時間を取って頂けることになったので、午前中仕事を片づけてから休暇を取って、母の入院する病院に向かった。その前にショートステイ先の担当医と入所リスク説明等の面談を予定していたのだが、約束をした後に先方の都合が悪くなり、また別の日(といっても、もう日程が迫っているからこの3連休中限定で)に出直すことになった(この日程も決めたと思うと二転三転して一昨日憤った文章を書いたとおりである。)。

 日曜日に母の病室を訪れてから、仕事と自分の治療と出張等で立て込んでいたため、それ以来の見舞いだ。その代わりと言っては何だが、火曜日に伯母とその長女である私の従妹が見舞いに行ってくれた。
 従妹からのLINE報告で、2人が“きんさん・ぎんさん”を目指して頑張ろうと話していたと聞き、いや、それではこちらが持ちません・・・とのけぞった。その話を何度も見舞ってくれている従姉に伝えたところ、「それなら私がマネジメントしましょうか?稼いでもらいましょう!」という返事が返ってきた。「それはいいかもしれない、是非よろしくお願いします。」なんていう冗談はさておき、今日は病理結果と今後の治療見通しについても聞く予定であった。

 先日、自分の治療の時に主治医にちょっとお考えを聞いてみたのだけれど、今後の見通しについては私が思っていた通りの回答だった。病理の結果、もし切除した断片が陽性(がん細胞があった)であったとしても、再度全身麻酔の手術をするのはあまりに負担なので、追加切除の手術はなしで経過観察のみ。術後再発予防のための抗がん剤を飲んだり点滴したりという積極的なきつい治療はなし、という方向だ。

 まあ、例えこれからまたがんがゆっくりと大きくなって再発ということになっても、ある程度の時間はかかるだろうし、言ってみれば寿命と追いかけっこだろう。逝くのは私が先か、母が先かといったところだ。

 そんなことを考えながらとぼとぼ歩いていると、早くもポツポツと小雨が降り出した。実家に入り、まずは父の仏壇に報告。続いて5日ぶりに全部の窓を開け放して風通し。ポストの中身をチェックし必要そうな郵便物をピックアップし、洗い物で病室に持ち込まなくていいものはそのまま置き、明日からの暴風雨に備えて家中の雨戸をしっかり閉めた。
これまで半月間の不在中、雨戸を閉めっぱなしにしておくと、いかにもこちら不在です、みたいな感じになるので、全面的には閉めていなかったのだけれど、何分築50年のボロ家だから今回の猛烈台風に耐えられるかどうか・・・。

 病院近くのレストランで遅めの昼食を摂って、母に差し入れを買い、病室に向かった。母は私が持って行った文庫本を眺めていた。おやつを買ってきたから一緒に食べよう、とデイルームに誘う。ナースステーションには「先生との約束の時間まで30分ほどありますが、到着しましたのでこの後何時でも結構です。」とお伝えし、先生がいらっしゃるのを待つことに。

 母は顔色も良く、一人でスタスタと歩いている。手摺に掴まらなくて良いのかと訊くが、それなりに足取りもしっかりしている。大したものである。テーブルに座ると、入院前のヒアリングを担当してくださった看護師Iさんが手を振ってこちらにいらっしゃる。「お元気になって良かったですね~」と仰り、私の体調も案じてくださった。退院は連休明けとお伝えすると、喜んでくださった。

 買ってきた母の好きな栗と小豆のアイス最中を半分ずつ頂く。ショートステイ先との調整が大変だった話等をしていると、約束より15分も前なのに、先生がお見えになった。看護師さんが先生を呼んでくださったらしい。手術の時間もあるだろうから、遅くなるのを覚悟していたのだけれど、有難かった。

 面接室が埋まっていたため、エレベーターで2階の泌尿器科診察室へ向かう。母はこの階から出たのは初めてとのこと。先生はどんどん動いていいですよ、と仰ったというが、なかなか一人で歩く勇気はなかったようだ。

 PCには母の標本が画面一杯、巨大サイズで映し出されている。2cmほどの正常細胞を含むがん細胞であるから、表面に見えているのは正常部分とのこと。私が初発時局所麻酔でくり抜き手術をした時にもこんな感じだったように思う。スライスした写真も見せてくださると、中にがんの塊が見える。この黄色っぽい部分ががんですね、と説明され、母は不思議な顔をしながら注視している。

 お見立てのとおり1.8cmの早期がんできちんと取り切れたとのこと。血管への浸潤もなく、この後は3か月ごとに採血やCT等の経過観察を5年ほど続けていくという(5年後、91歳である!)。火曜日の採血結果もプリントアウトしてくださり、術後の炎症反応もそれほどでないし、順調ですとのこと。

 傷を診てみましょうとのことで、私も隣で初めて傷跡を見る。確かに15cmほどの緩い弓形の傷が脇にざっくり入っており、その下にドレーンの穴の痕があるが、縫い痕は直線で、内出血もしていないし酷く腫れている風もない。ガーゼと透明テープを先生がぱっと剥がされて、「はい、もうお風呂に入って大丈夫ですよ。」と太鼓判。

 私は「この後に追加切除や投薬があるかなどが心配でしたが、それはもう必要ないということでよろしいですね?」と再確認すると、「そういう治療をする方は既に転移があるとか、8cm、9cmと大きい(腫瘍の)方が対象ですね。部分切除で済み、早期がんですから、経過観察だけです。進行が速いがんでもないので、90歳以上の方にはそのまま(手術をしないで)3,4年経過観察だけということもありますから。」と言われ(微妙だったな・・・)と胸をなでおろした。

 「ショートステイ先はどうですか、退院は15日で大丈夫ですか?」と先生からも確認があり、「はい、大丈夫です。」とお答えすると、「では15日午前中に退院オーダーを入れておきましょう。」とPCに入力された。
次回は退院後2、3週間後に初めての通院とのこと。2人でお礼を言って診察室を後にした。

 再び病室のあるデイルームに戻って来て席に着くと、ケアマネのSさんがいらした。「先生との面談はこれからですか?」と訊かれ、「実は今終わって帰ってきたところです。早くいらしてくださって。」とお答えし、状況をお伝えする。聞けば昨日も来てくださったという。

 ショートステイ先に退院時間を連絡してお迎えをお願いした。
 ひとまず安心である。ケアマネSさんは退院当日、私たちがショートステイ先に到着したくらいの時間に伺います、とのこと。本当に父の時代からあれこれ良くしてくださって頭が上がらない。

 エレベーターホールまでケアマネSさんをお見送りして、私は先月分の入院費用の支払いに入退院センターへ。保険証の確認して頂くとともに、退院日が決定しました、と概算代金を出して頂き、会計に向かって9月分をカード支払い。あんな手術をして1割負担。私の毎回の通院治療費の比でもない僅かな請求金額に本当に申し訳ないくらいだ。

 母に全て完了と報告して、雨が酷くならないうちに、と病院を後にした。バスとJR、私鉄を乗り継いで帰宅の途へ。ちょうど夫とあまり変わらない時間に最寄り駅に到着したので、夫に少し待っていてもらって一緒に帰宅した。
 帰宅後は簡単な夕食を摂り、洗濯物を片付け、ベランダの鉢物を片付けと2人で手分けをして明日からの台風対策。

 とにかく明日からは3連休。明日は外出禁止令が出ているほどの天候だし、電車も計画運休、百貨店等も臨時休業である。大学も当然休講だ。静かに家に籠って家事と休息に充てる予定だ。
 巷ではスーパーのラックに食品や懐中電灯等が何もないということだが、我が家は水曜日に生協からのお届け物が届いたばかりで食料品の備えはバッチリである。もちろん長期間停電になったらお手上げかもしれないが、まあそれはなった時のこと。悩んで考えてみても仕方あるまい。

 大きな被害なく予定通り日曜日の午後からOB・OG合唱の練習に行けるとよいのだけれど。なんといっても本番前最後の練習、ゲネプロなのである。
 連休最終日の月曜日は、午後、再々度日程を取り直したショートステイ先のリスク確認と契約のための面談がある。そこで実家の台風後現状確認と母を見舞った後、夜から第九ゲネプロ前最後の合同練習。またしても東京横断の予定である。
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