後期スタートとともに仕事が忙しくなっている。慣れた仕事とはいえ、週のうち複数回の休暇と早退があれば、必死になって処理をすることになる。そんなわけで昨日も黙々と(ちょっと目を吊り上げつつ)仕事をこなし、午後お休みを頂き、術後5日目の母の病院へ向かった。
それにしても外は10月とは思えないほど暑い。アスファルトの上をてくてく歩くと、いまだ日傘をさしているのに照り返しでクラクラしてくる。朝夕は過ごしやすくなったとはいえ、日中は夏のような暑さだ。
お昼はこのところずっと母が入院中の病院内にあるコンビニ調達だったので、温かいものが頂きたいと近くのファミレスでぱぱっとお腹に入れたが、味付けが塩辛くてびっくり。半分も頂けなかった。年配の方は血圧が上がってしまうのでは・・・と余計なお世話かもしれないことを考える。コンビニのサンドイッチの方がよほどましだったかも。後悔先に立たず。
部屋が変わって通常の病室に移っているかと思いきや、まだそのままだった。手術から戻ってきてからは、術後等の重症患者が入るナースステーション前の病室にいる。男女混合で、最初はちょっとびっくりしたが、母と対角線上の位置にお1人だけだったので、動けないし、まあ仕方ないかと思っていた。
ところが昨日行くと4人満床になっている。しかも母以外全員男性。年配の男性は女性よりかなり賑やかで、痰の吸引の大きな音やら、せき込み、いびき、放屁等認知症状のある方もいて、神経質な母は夜中眠れないらしい。まあ、これは私でも相当辛いだろう。母が小声で「変わりたいの・・・」と言うので、ナースステーションに希望を伝えに行った。
「気にはしているのですが、どこも満室で・・・明日以降また調整します。」とのお答え。母に「明日」と具体的に言ってしまうと、それが叶わなかったときにまた落ち込みそうなので、そこはぼかして、対応出来るように努力してくれていると伝える。
ちょうどこれからシャワーだとのこと、ベッドに座って、車椅子に乗せて浴室介助してくれる看護助手さんを待っていた。昨日からシャワーOKだったようだが、ケアマネさんやお友達がお見舞いに来てくれてすっかり疲れてしまい、お断りした模様。火曜日は誰も行けないと伝えていたが、結果的に入院した日から見舞客が途切れたことがないということだ。
術後5日目、パッと見たところ、身体に繋がっている管もなくなって順調に回復しているようだ。
月が替わるとパジャマレンタルの請求書が届くことになっていたので、昨日は支払いをするつもりだったが、私が来ることがわかっていながら、お見舞いに来られたお友達にお金を借りて払ったという。支払期限は今週末だったというが、なぜわざわざそんなこと、と思うが「心配で」と。何か混乱しているのかもしれない。お友達にお金を届けた方が良いのか確認すると大丈夫と言うが、ひとまずお礼とお詫びの電話を入れた。
何度も先生や看護師さんたちにお願いした、ショートステイ先に提出する診療情報提供書をナースステーションで有難く頂く。とにかく主治医のS先生がご多忙と見えて、手術前日と、手術直後にお目にかかって以降一度もお会い出来ていないのである。
約束の時間にはまだ余裕があったけれど、書類を入手出来たのでいつでも大丈夫です、とケアマネさんに連絡した。
ほどなくして病室にお見えになる。母はあいにくシャワー中ですと言って、デイルームで打ち合わせ。入所申込書、ADLの書類等、既にほぼ書き終えてくださっていて、私が連絡先等を書き込み、治療状況、体調等についてヒアリングされながら補記。
30分ほどして母がさっぱりして帰ってきたので、それを見届けてから2人でショートステイ希望先の施設に向かった。ケアマネSさんは自転車で病院までいらしたようで、施設まで2人で歩くことに。足の裏や爪の状況があまりよくなく、普段以上に歩くとすぐに痛みでビリビリしてくる。情けないがだんだん御愛想が言えなくなり、無口になってくる。
母は一日一日元気になっているようだが、こちらは一日一日と間違いなく疲れが蓄積されしょぼくれてきている。
フロントで担当のNさんに書類一式を提出。この施設の担当医師が書類を確認して受入可能かどうか判断するとのことで、今の段階ではとりあえず預かるだけですが、という状況。退院OKということは自宅で一応普通の生活が出来るということだけれど、リハビリを兼ねた一人暮らしへのソフトランディングとしてショートステイにお願いするわけだ。だが、ケアマネのSさん曰く、この施設は4月からオープンしたばかりで、ショートステイ等の実績もまだ積んでいないので、受入れについてはかなり慎重とのこと。週末には一応受入可否の連絡があるとのことだった。
退院は、今後よほどのことがなければ来週末の予定だが、14日まではショートステイの部屋が一杯。15日からしか入所出来ないという。病院にその旨伝えて退院を連休明けにしてもらう必要が出てきた。とはいえ、ここが受入不可となるとまた別の施設を手配しなければならなくなる。ケアマネSさんには出来るサポートはしますから、と言って頂くが、なんとなくもやもやした気持ちのまま病院まで戻る。ケアマネさんは病院に停めた自転車をピックアップされたので、そこでお礼を言って別れた。
部屋に戻ると母は吸引中。痰を柔らかくして出しやすくするための措置で、術後5日間の予定。昨夜が最後だそうだ。それ自体は1回15分ほどで、それほど痰も出ないのだけれど、とのこと。
昨朝導尿管が抜けて管が何もなくなったが、お手洗いで蓄尿は続けるのだそうだ。そして手首の点滴ルートだけは残っていて、朝晩抗生剤を入れているとのこと。食事は昨日から常食で、今日は明後日の選択メニューを出した写しが残っていた。
化粧水等をショートステイ先用の荷物に入れてしまい、こちらには何も持ってこなかったというので、院内のコンビニまで買いに行った。あいにく大きなサイズしかなく、道路を渡った向かいのコンビニまで足を延ばす。こちらにも旅行用の小さなものは置いていない。信号を渡って大きな薬局まで行った。 色々あるわりには帯に短しタスキに長しで、結局、まあまあこれならというものを買って病室に戻った。なんだかぐったり。
汚れもの等を受け取り、実家から持ってきてほしいというものをチェックし、病室を後にした。都合3時間弱いただろうか。そこから実家へ移動。いちいちタクシーに頼るほどではないけれど、歩け歩けも塵も積もれば、で足の裏が痛んでくる。
さて、実家に到着すると、先日庭の手入れをしてくださっていた近所のご主人が、ご丁寧なことにガッチリと門扉を閉めている。かなり古いし錆びついているので、最後まで入れ込むのは大変だった筈。当然開けるのも大変で、まいった。ギイギイ引っ張るが、手が痛いので力が入らない。いつも母はちょっと引っ掛けるだけなので、こんなにきちんと閉めていたことはない。荷物を置いて必死に格闘し、門の前で5分、飛び越えることも出来ず、汗だくになってなんだか情けなかった。道行く人は不審に思っただろう。
ようやく家に入ると、この数日暑かったからか3日ぶりの室内はむっとしている。窓を開け放して空気の入替。父の仏前に報告して、ポストの中身を確認。また市役所から介護保険関係の書類が届いていて、開封し、返送書類を作成した。あれこれやっているうちに小一時間経った。結局、普段仕事をするより長く仕事をした感じ。顎が出る。ここのところ胸痛がぶり返してしまい、せっかくロキソニン減量計画がうまくいったのに、また毎度飲むことになっている。それでも痛む。再び駅まで歩き、JR、私鉄を乗り継いで帰宅した。
夫は出張先から直帰で早帰りだった模様。夕飯の支度、お気の毒にも三連荘である。疲れたと言ってしまうと、無理せずタクシーに乗って帰ってくればよいと言われるので、あまり言えないのだけれど、タクシーで実家から自宅まで直で移動をすると、途中で買い物等の用事が出来なくなる。これまた不便である。
洗濯物をたたみ、お風呂を洗って、作ってくれた夕食を有難く頂いた。
とにかく情けないほど疲れている。気分転換にビデオを見ながらウトウト。入浴後はバタンキューだ。なのに、夜中にお手洗いに起きると、そこから中途覚醒でなかなか眠れない。
そして今日。昼前に母から電話があり、病室が変わったと連絡があった。良かった。
補助してもらってデイルームに歩いていったのだろう。自分で携帯電話をかけてこられたのだから、大したものだ。
最初に入った病室が窓際で静かだったので、そこに戻りたかったようだけれど、そこではなく隣の部屋の廊下側になったようだ。母が入った後、おひとり退院されたので3人だとのこと。今夜は少しゆっくり眠れるとよいのだけれど。予定では明日抜糸と聞いている。傷の突っ張り感が少し良くなるとよいのだけれど。
今の予定では、20日のホームカミングデーまで土日もびっしり予定が入っている。平日は仕事と病院、来週は自分の通院もある。どこかで一度思い切って休む時間を取らないと、ちょっとまずいかも、と思い始めている。