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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.1.10 旅は4日目、折り返しを超え奈良散策後、大阪へ

2023-01-10 23:47:48 | 

 昨夜も気づけば10,000歩を超えて歩いていた。ぐったり疲れて記事をアップしてから(そんな時にはブログなど止めればよいのだけれど、その日に書くからこそ、その時々に感じた空気も含めた新鮮な思いが書けるのであって、落ち着いてから書こうとしたところで、決してその日以上のことが書けるとは思えない。)荷物整理。そして入浴。前日に続いてバタンキューだ。
 一方、お夕寝をした夫は元気で、荷物整理をした後も、何やらテレビを視ていたが、私はそれにもめげず、就寝。

 そして、今朝。平日仕様のスマホアラームが鳴るが、なかなか起きられずにグズグズ。昨日の階段昇降や坂道歩行が利いていてふくらはぎが筋肉痛だ。BSで朝ドラを視て(先週末から大変な展開が続いている。主人公のお母さん役の永作博美さんはいつもながら演技がとても達者だ。)から浴槽足湯をしてマッサージ。
 荷物整理を済ませ、大きなキャリーケースを宅配で送り返す。今日はホテルでの朝食に食傷気味なので、ヨーグルトとお茶だけ頂いてチェックアウトし、朝食が摂れるレストランかカフェを探し方々散策を開始。今日は息子がいないし、頼りになるのは自分たちの足だけだ。

 夫もそれほど空腹ではないというので、まずはホテルから近い元興寺を目指す。今日はこれまでで一番気温が低い予報で、最高気温が9度だという。なるほど北風が吹いていて、寒い。風が吹くと体感温度が下がる。
 さすがにまだ朝早いので境内は私たち2人の貸し切りだ。拝観券を頂くと、見学順路等を教えてくださる。

 元興寺は日本最初の本格的伽藍である飛鳥寺が平城遷都に伴い718年に新築移転されたもの。当時は猿沢の池まで伽藍が続いていたというが、今は大半が“ならまち”の下に埋もれているとのこと。
 まずは順序通り国宝の極楽堂へ。智光曼荼羅がこちらのご本尊である。後ろに回ると、その曼荼羅が大きく色鮮やかにプリントアウトされており、檀家の方たちの仏像も並んでいる。ここを選挙区とする奥野誠亮氏のものがあるよと夫が教えてくれる。

 極楽堂の後方には同じく国宝の禅室・僧房が控えている。庭には蝋梅や室寒桜が早くも花開いている。そして京都化野の念仏寺を彷彿とさせる沢山の石佛が並び、極楽堂の石碑へと続いている。宝輪館には10万点を超す重要有形民俗文化財である中世庶民信仰資料や、聖徳太子2歳の時の像、弘法大師坐像や半丈阿弥陀如来坐像等の重文がずらりと並んでおり、圧巻だった。

 境内をぐるりと回って1時間ほど経ったか。さすがに空腹で寒さが辛くなる。と同時に風が突き刺すようで胸痛が心配になってくる。三連休後のせいか、ならまちの飲食店はお休みが多い。沢山の家の軒先にかかっていた、赤と白の高山名物さるぼぼに似た吊りものは何だろう、と首をかしげながら歩く。猿沢の池のほとりのカフェまで戻って、ようやくのブランチを頂いたのは11時過ぎのこと。

 カフェラテの特大サイズに蜂蜜トッピングし、ホットサンドイッチを頂いて人心地つく。暖かい店内でお腹に温かい飲み物を入れたら、少し元気になる。食後の薬は昨日頂いた「ご神水」で飲む。
 お隣のショップに、ならまちで見かけた紅白の吊りものの説明書きがあった。 “庚申さん”とも言い、貴面金剛像のお使いの申をかたどったお守りだそうで、家中に災難が入ってこないように吊るし、毎日触って、背中に願い事を書いて思いを託す“願い申”ともいうらしい。気になっていたハテナを解消することが出来て良かった。

 今日は元興寺を除けばノープラン。特に急ぐ用事もない。このまままっすぐ大阪に向かってもよいけれど、せっかく奈良にやってきたわけだから鹿さんたちに挨拶もしたいし、と奈良公園まで歩いてみることに。
 洋風建築が素晴らしい国立博物館は、残念ながら休館日。鹿たちはおせんべいをくれる観光客に目敏くついていくが、おせんべいを持っていない私達にせがむことはない。
 人馴れしているが、かつて訪れた宮島の鹿たちが、怖いくらい猛突進してきて涎をコートにベッタリとつけられて困ったことを思えば、随分とおとなしく礼儀正しい鹿たちだ。

 そのまま大仏殿方面へ歩く。東大寺ミュージアムと大仏殿のセット券を購入し、まずは暖を取るのも兼ねてミュージアムへ入る。エントランスでは、聖武天皇が大仏様に込めた思いや、戦火からの復興等、東大寺の歴史を映像で紹介していた。
 国宝の誕生釈迦物立像をはじめ重要文化財の千手観音菩薩立像、その左右に立つ国宝の日光・月光菩薩立像、四天王立像等、ゆったりと拝観した。そして、卯年にちなんだ仏像とうさぎの特集展示も拝見することが出来た。

 ミュージアムから出てショップを一回りして東大寺限定の薬湯を買い求めた後は、暫し休憩。気を取り直して、大仏殿に向かう。鹿の親子たちがそこかしこに静かに佇んでいる。
 芝生も枯れているし、鹿たちも冬毛なので濃い栗毛で白い点々もなくちょっと地味。夏に来た時とは随分雰囲気が違う。

 それにしても大仏殿は巨大である。よくも当時こんなものを造り上げたものだと改めて思う。堂内はかなり冷えている。外国人観光客たちがそこかしこでカメラやスマホを構えている。聞けば建立当時の七重の塔を再建する計画もあるようだ。気の遠くなるような話だけれど。

 ブランチを摂ったのは遅かったけれど、寒い中散策して空腹よりも疲労で温かいものを頂きたくなる。
 夫が「寒いので温かいうどんが良いな~」と言う。境内を出てお店を探す。吉野葛の老舗が経営しているというお店で、夫はかけうどんと葛衣天丼のセットを、私は葛とじカレーうどんを頂いた。吉野葛で作ったお土産も調達。
 再び公園を抜けてホテルに戻り、預けた荷物をピックアップ。駅まで戻る途中に、自宅用の奈良漬けを買い求めて難波行きの急行に乗り込んだ。

 向かいの席に陣取った中国人観光客がとても賑やかだったが、眠気に負けてウトウト。45分ほどで“大阪難波”に到着し、地下鉄に乗り換えて新幹線発着駅傍のホテルにチェックインしたのは、奈良駅を出発してから1時間15分もかかっていなかった。やはり京阪名は近い。

 14階のコーナーツインの部屋に入ると、ちょうど夕陽が真っ赤に沈んでいく様子を楽しむことが出来た。
 母にMeet通話。今日は気になる眼の不調で、新しくできた眼科へ行ったという。黄斑前膜で2017年に手術をした後、視力があまり良くならないことが気がかりだったが、診察の結果は術後に生じた白内障だそうだ。次回は3月に再診の予約が入ったそうだけれど、その時に手術をするかどうか決めるのだろうか。

 さて、今夜はかねてより夫が欲しがっていた某ブランドの帽子を買うために、仕事帰りの息子とお目当てのショップがある駅で待ち合わせる約束をしていた。
 息子は、今日が遅い仕事始めとなり、さすがに不在中のメール処理だけで半日かかったそうな。とりあえず諸々キャッチアップ出来たようで19時に待ち合わせした。

 無事好みの帽子が見つかって買い求めた後、老舗だという息子お勧めの中華料理店に入る。予約せずに8人掛けの丸テーブルを3人で使わせて頂く。離れた席では新年会で盛り上がっていた。夫と息子は紹興酒で乾杯。私は温かい中国茶を頂く。調子よくあれもこれも頼んだら、超ハイスピードで料理が出てきてびっくり。少しゆっくり出してもらうように頼めばよかったと思うが、間に合わず。最後の3品のみ時間をおいてもらった。

 それにしても息子の食べっぷりたるや凄い。本当に大丈夫?無理してない?と心配するくらいだった。夫も私も食べ疲れてげんなりしている中、しっかり別腹でマンゴープリンまで頂いていた。26歳でもいまだ食べ盛り、お見事!(一時に比べてまた顔が丸くなってきたと思う・・・。)の一言に尽きる。

 そこから梅田に移動して、明日の朝食等を調達する。朝もずっとホテルや外食だったので、明日は少しゆっくり部屋で頂きたいと思う。買い物を終え、息子がカフェでお茶をご馳走してくれて、再び息子のマンションと私達が滞在するホテルがある駅まで戻ってきて、ここで息子と別れた。
 明日は在宅勤務で夕食は一緒にということになっている。こんなに長く息子と過ごす年末年始、実に関西に進学して以来のことだと思う。

 当初の予定では、大阪一泊で帰京する予定だったが、息子が明日は休暇をとってUSJに行こうと誘うので連泊にしたのだった。けれど、予期せぬコロナ感染での出勤停止になってしまい、明日の休暇が難しくなった。私達は再びノープラン。さて、どうして過ごそうか、と考えてあぐねている。

 今回の旅での滞在ホテルは、2か所とも浴室に洗い場があるのが有難い。贅沢を言えば大浴場がないのはちょっと残念だけれど、今夜は部屋に備えられているマッサージチェアで旅の疲れを癒したいと思う。
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