昨夜は記事をアップした後、高校オンライン交流会に若干遅れて参加。最終的には20名を超えるメンバーが集まった。幹事からは予めお題が出ており、今日は出来れば顔出しで1人3分のスピーチをというお達しだった。
あいにく息子のコロナ騒ぎでお題の準備等は全く出来ずじまい。結局、ホットな話題として年末年始の我が家のコロナ騒ぎをお話するに留まった。高校卒業以来お顔を見た方の参加もあり、懐かしかった。
皆さんのスピーチが1巡したところで既に1時間半を過ぎ、ホテルの部屋で静かにしてくれている2人の手前、2次会は失礼して退出した。
私が参加している間に2人は入浴を終え、私は最後にお風呂を頂く。お風呂から上がると、夫は既に寝落ちていた。部屋の乾燥が気になり、加湿器と空気清浄機をフロントまで息子に借りに行ってもらい、2人でセットして日付が変わる前になんとか電気を消した。
今朝は明け方早くにお手洗いで目覚める。5時間弱は眠っただろうか。
浴槽足湯を済ませてから、階下のレストランへ。今日は3人揃って和食のセットを頂く。蒸籠で蒸した野菜がほんのり甘く、とても美味だった。レストランは公園に隣接しており、テラス席には鹿が遊びに来ることもあるようだ。春には枝垂桜が楽しめそうだった。
今日は息子がカーシェアリングで1日運転手を務めてくれるという。特に行きたいところを事前に準備していたわけでもないので、行先は息子にお任せ。
最初は郡山城址へ。大和郡山はこの県では数少ない城下町である。戦国大名筒井順慶の築城に始まり、豊臣秀長によって百万石領主にふさわしい城郭と城下町が作られたそうだ。金魚の養殖は全国的にも有名だが、江戸時代の藩主柳沢家の奨励に始まったものだという。
金魚のオブジェが飾られている市立図書館の駐車場に車を止めて、さて散策開始である。来月中旬からは盆梅展が始まるというが、今は残念ながら冬枯れの時期。お濠の蓮もすっかり枯れている。ススキが残っているのがちょっと寂しい。それでも水仙やさざんか、椿を楽しむことが出来た。
初詣がまだだった息子と3人で、柳澤吉保を祭神として祀っているという柳澤神社でお参りを済ませる。 天守台に登るのは階段がきつかったのでパス。それでも見事な景色が望めた。
そこから赤い極楽橋を渡って追手門を潜り、“明治の館・城址会館”に入る。明治時代に奈良県立図書館として建てられた建物は県の有形文化財に指定されている。
1階のホールだけ見学したが、迎賓館のような素敵な建物。ボランティアの男性が少し説明をしてくださって、息子は来館者名簿にサインをしてきていた。
続いて、息子が行ってみたいというラーメン屋さんまでの時間調整として選んだのは世界遺産・薬師寺。2014年にも訪れているが、今日は駐車場から入って、隣接する休ケ岡八幡宮、孫太郎稲荷神社でのお参りも済ませ、南門から入って東西に三重塔が並び立つ白鳳伽藍と、奥に位置する玄奨三蔵院伽藍の2か所を拝観した。
金堂では沢山の参拝者達が護摩を焚いて頂いており、念仏を唱えている声が響いてくる。ようやく終わりに近づいた頃、少しだけ最後列で覗く。沢山の人達が掃けたところで、薬師三尊像をお参りする。写経等も時間があれば可能のようだったけれど、今日は時間がないのでパス。母に薄墨桜のお線香をお土産に求め、再び駐車場まで戻る。
次なる目的地は息子のお勧めのラーメン屋さん。もうお昼を大分回っているのに列を作っている。それでも30分も待たずに3人揃って座ることが出来た。びっくりするほどこってりの豚骨ラーメンは初めての味わい。なかなか美味しかった。息子は私が頂く間に替え玉もペロリとたいらげていた。
お腹が満ちると、昨日の寝不足が祟って、眠くてたまらなくなる。次なる目的地に行くまで車内で申し訳なくもちょっとウトウトしてしまった。
到着したのはキトラ古墳周辺地区。古墳壁画体験館・四神の館に入る前に休憩所でお茶を飲んでほっと一息。売店で古墳壁画の絵葉書を買い求める。
特別史跡キトラ古墳は7世紀末から8世紀初めまでに築かれたもの。古墳壁画は、東アジアでも最古の現存例といわれる本格的な天文図(北斗七星があった!)や方角を司る四神のすべて(朱雀、玄武、青龍、白虎)、動物の頭と人間の体を持った十二支等が確認されており、学術上価値の高い文化財である。
展示室では原寸大の古墳石室模型やジオラマの模型等があり、決して安くはない拝観料を払い続けていると、「本当に入場無料でいいのでしょうか?」、と申し訳なくも恐縮してしまう。
保存のために石室から取り出したという壁画の実物も期間限定で公開されていた。全く事前知識もなく息子に連れてきてもらったけれど、希少価値の高い展示が太っ腹になされていて、びっくり。
その後、実際に2016年に整備されたという古墳を見てきたが、墳丘を築造時の大きさに復元した小円墳は、こんもりと可愛らしいものだった。模型やレリーフ等も設置されていた。もったいないほど人気は少なく、温かい日差しななか、のどかな散策は気持ち良かった。
ここまで来たら、近いから!と次なる目的地は、かの有名な高松塚古墳である。途中、車窓から天武・持統天皇陵も拝み、亀石も見える。地図を見れば、歴史好きには垂涎もののスポットが目白押しだった。
まずは高松塚壁画館入場。原寸・原色で再現した、飛鳥の秘宝といわれる彩色壁画は教科書で見た通りのもの。人物群像は記念切手にもなって当時郵便局で並んで買った記憶があった。なだらかな坂道を上って実際の古墳も見てきたけれど、当時の人たちも見ていたであろう風景を、1500年近い時を超えて、見ているのかと思うと、なんだか小さなことはどうでもよいように思えてきた。
その後、一昨年の秋に夫と息子が訪れて雰囲気がとても気に入ったという今井町へ。なんとか暗くなる前に到着。江戸時代の商業都市の街並みがそのまま残るエリアはとてもノスタルジック。
重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、500棟もあるという古い建物のうち9件は国の重要文化財だ。到着した時間が遅かったので内部の見学は叶わなかったが、町の雰囲気はそぞろ歩きで十分堪能出来た。
ここで腹痛になるが、お手洗いは5時でどこも鍵がかかってクローズして使えない。川端のお手洗いは掃除中で、もうおしまいです、と言われる。コンビニ等を探すが、なかなか見つからず、結局、近隣の駅前にある百貨店のお手洗いにお世話になった。はあ、危機一髪だった。既に当たりは真っ暗である。
そこから約40分走ってホテルに送り届けてもらい、私だけ一足先に部屋に戻り、お茶の準備をしつつ母にMeet通話でご機嫌伺い。2人は車を返しに行って、戻ってきた。
お茶を頂きながら若干休憩して、昨日予約したフレンチレストランへ向かう。
一番最後の予約時間だった私たちが、結局最後の客になった。2人はワインで、私はジュースで乾杯。小さな前菜が4皿、その後、夫と息子はスズキと鹿肉、牛肉のフルコース。私はメインに鴨をチョイスした。
付け合わせの人参グラッセがお店の名前のとおり小鹿の形をしており、頂くのが可哀そうで辛かった。取り皿もつけて頂いて、ちょっとずつ全種類味見をしたけれど、どれも美味しく、大満足。シェフが焼いたというパンはアツアツで、2つに割ると小麦の香りがふわっと鼻をくすぐり、とても美味だった。2時間かけてデザートまで完食。
お支払いを済ませ、お店を出るとき、シェフが出口で見送ってくださり、3人一緒の写真を撮って頂いた。空には真ん丸お月様、いつも満月の頃は4週間ごとの治療周期で体調が良く、旅先で満月を拝んでいるなと思う。
というわけで、古都の魅力満喫の1日。万歩計を見ると、15,000歩弱。夫は疲れて早くもダウン。
明日は連休3日目、息子とはいったんお別れであるが、夕飯まで付き合ってくれるそうである。