伊豆箱根鉄道 JR東海小田原駅発行硬券乗車券

前回エントリーの続きです。


平成2年3月にJR東海小田原駅で発行された、硬券時代の伊豆箱根鉄道乗車券です。


   

   


水色JPRてつどう地紋のB型一般式券で、シンコー印刷で調製されたものです。


この券がJR東海で発行された所以は前回エントリーの内容と同じですが、東口にある伊豆箱根鉄道の自社窓口でも硬券乗車券を発売していた頃は、自社発行のものと様式的な違いはありませんでした。

強いて言えば、自社で発行された券の発行箇所名が「小田原駅」となっているのに対し、JR東海で発行された分は「〇A 小田原駅」となっておりましたので、そこで見分けるしかありませんでした。


このA窓口の表記は、常備軟券となっても「(A)小田原駅」として引き継がれていました。

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伊豆箱根鉄道 JR東海小田原駅発行常備軟券乗車券

平成15年1月に伊豆箱根鉄道小田原駅で発行された、五百羅漢ゆきの片道乗車券です。


   


青色自社地紋のA型一般式券で千切り式となっています。印刷場は定かではありませんが、活字の感じが硬券のものと似ていることから、シンコー印刷で印刷されたものと推察されます。


この券は伊豆箱根鉄道の窓口で発売されたものではなく、線路を隔てて反対側の西口にありますJR東海のきっぷうりばで発売されたものです。


現在の小田原駅は西口と東口の間が自由通路で結ばれておりますが、当時は西口にJR東海の改札口がありましたので、西口から東口に乗り場のある伊豆箱根鉄道大雄山線に乗車する際には、JR東海のきっぷうりばで乗車券を購入してからJR東海の改札を抜けて行く必要がありました。

そのため、JR東海が伊豆箱根鉄道の乗車券を委託発売しておりましたが、券売機は設備されず、当初は硬券で発売され、同社の硬券が廃止されて以降は常備軟券で発売されておりました。


   


同じく、穴部ゆきの小児専用券です。

小田原からの大人最短運賃は五百羅漢までの130円区間ですが、130円区間に対応する小児運賃は70円であり、五百羅漢の次の穴部までが140円区間で小児運賃が同一のため、五百羅漢までの小児用券の設備はなかったと記憶しています。

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名古屋市交通局 券売機券

平成25年9月に名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)なごや駅の券売機で発行された、金額式の片道乗車券です。


    (旧様式)
    (新様式)


上の券が旧型の券売機で発券された旧様式券で、下の券が新型の券売機で発券された新様式券です。

「小割」は小児身障者用という意味ですが、名古屋市交通局の券売機では乗車時に確認するのであると思われ、乗車券購入時には手帳の確認の必要がありませんので購入することが出来ました。


どちらも緑色無地紋の券紙が使用されておりますが、字体がかなり異なっております。また、双方ともSuicaを使用して購入しましたが、新様式券にはICカートを使用して購入したことを示す「IC」の表記がありますが、旧様式券にはありません。


    (旧様式券)
    (新様式券)


裏面です。

自動改札対応の磁気塗膜となっておりますが、旧様式券は茶色い低磁気用紙が使用されております。最近の券売機で発券される券で、茶色い塗膜の券は、最近ではかなり希少な存在です。

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高田馬場駅発行 地図式硬券乗車券

正月中は「馬ネタ」でいかせていただきましたが、今回エントリーまでお付き合いください。


今回は、高田馬場駅の中間改札口で発売されておりました地図式券を御紹介いたします。


   


昭和59年12月に発行された小児400円区間用の券で、桃色こくてつ地紋のB型券の、東京印刷場にて調製されたものです。


同精算窓口では、営業キロが51km以上の区間については地図式券で設備されており、営業キロ100km帯までの各口座が大人専用券と小児用のそれぞれが設備されておりました。

前回エントリーのように比較的高額の金額式券については大人・小児用を設備して小児用としても発売出来るようにして小児用券の枚数を少なめにストックしていましたが、地図式券については東京印刷場の様式には大人・小児用の様式はありませんでしたので、需要が少なくてもそこそこの枚数をストックしていなければならなかったものと思われます。


印刷が薄くてはっきりしませんが、「小」の影文字の真下に発行箇所名が記載されておりますが、地図式券の場合は予め拵えられた印版を使用して印刷しております関係からでしょうか、「高田馬場駅発行」としか記載されておらず、社線窓口で発行されたことを示す「〇社」の記載はありません。


   


裏面です。

「表面区間の1駅ゆき」および「発売当日限り有効 下車前途無効」という様式上決められた注意書きの下に「〇社」の記号だけがぽつんと記載されています。これにより、社線の窓口で発行されたことが判ります。

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高田馬場駅発行 金額式硬券乗車券 (~その2)

前回エントリーで高田馬場駅中間改札口で発行された120円区間ゆき乗車券を御紹介いたしましたが、今回はもう少し高額の590円区間ゆき乗車券を御紹介いたします。


   


昭和60年12月に発行された、590円区間ゆき乗車券です。120円区間同様桃色こくてつ地紋のB型券で、東京印刷場にて調製されたものです。


同駅では、近距離で大量の枚数が捌ける区間については大人専用券および小児専用券が設備されていましたが、590円区間となりますと需要はかなり落ちてきますので、大人・小児用券および小児専用券で設備されていました。

これは、大人用と比べて小児用の需要はどの口座についても少ないことが一般的であり、低額券より需要の少ない高額券の小児専用券についてはますます重要が少なくなるため、小児専用券の請求枚数をセーブしてコストを減らすため、万が一小児専用用券が欠札しても大人・小児用券の小児断片を切断して急場を凌げるようしたのだと聞いています。

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高田馬場駅発行 金額式硬券乗車券

前回エントリーで高田馬場駅は軟券化によって硬券入場券の発売が早期に廃止されたことを御紹介いたしましたが、乗車券については比較的晩年まで残されていました。


   


昭和60年5月に発行された、120円区間ゆき金額式大人専用硬券乗車券です。桃色こくてつ地紋のB型券で、東京印刷場にて調製されたものです。


同駅には西武鉄道との中間改札口が存在し、西武鉄道から国鉄に乗換える旅客に対して硬券での乗車券の発売が行われていました。
ここの券種は金額式が主でしたが、営業キロ51km以上については地図式となり、営業キロ100kmまでの区間についてのみを取り扱い、101km以上の区間については一旦改札を出てみどりの窓口に行く必要がありました。

この窓口は西武鉄道が管理しており、そのため、発行箇所名は「〇社 高田馬場駅」となっています。


大抵の中間改札では、そこまでの乗車券を窓口に出して新しい乗車券と交換の上発券される方法が一般的ですが、この窓口では乗車券の発売および西武鉄道の精算業務だけが行われ、改札口で西武鉄道の乗車券を掛員に渡して入鋏を受けるという変則的な方法が採られていました。
そのため、国鉄の乗車券を購入してから改札口までの間、旅客は使用済みの西武鉄道乗車券と未使用の国鉄乗車券の双方を所持しているという、全国的に見ても珍しい場所であったと思われます。

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高田馬場駅発行 硬券入場券

正月第2弾の馬ネタは、昭和56年11月に発行された、高田馬場駅の硬券入場券です。


   


白色無地紋のB型券で、東京印刷場にて調製されたものです。


高田馬場駅は山手線と西武新宿線、東京メトロ東西線が乗り入れするターミナル駅で、山手線の駅は島式ホーム1面に2線を有する形で、構内に分岐のない単純な配置の駅ですが、JR東日本の中では乗降客数が10位(2012年度、JR東日本発表数値)と大変混雑する駅であり、将来的には隣接する山手貨物線を走る埼京線や湘南新宿ラインの駅も建設したい意向だそうですが、用地確保の問題からして現状ではかなり困難な状況です。


そのような利用客の多い同駅では、乗車券類の軟券化(※1)が早くに行われ、120円になってからの硬券入場券は無かったような気がします。

当時、東京山手線内およびその周辺の駅では軟券化がどんどん進み、硬券入場券を購入できる駅のほうが少なくなっていった頃であり、軟券も蒐集対象にするかどうか、きっぷ蒐集の形式に変化が求められてきた時期であったように感じます。


(※1)軟券化:昭和50年代後半から60年代前半の国鉄末期、駅窓口の硬券の設備を廃止し、定乗印発機もしくはマルス端末での発券に切り替えられたこと。

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JR東日本 白馬駅発行硬券入場券

 あけましておめでとうございます。

旧年中は拙ブログへの御支援、誠にありがとうございました。本年も変わらぬ御贔屓のほど、よろしくお願いいたします。


さて、本年初の話題は、今年の干支である「午(馬)」に因んで、「馬」の付く、お正月にふさわしい駅の入場券をチョイスいたしました。


   


平成2年8月に大糸線白馬駅で発行された、硬券入場券です。
東京印刷場にて調製された、B型無地紋の券となります。


この頃になりますと首都圏の各駅では硬券の入場券を発売している駅は数少なくなり、この様式もだんだんと希少になりつつある時代でした。


私は駅を訪問した際には、大抵硬券の入場券と初乗り区間の乗車券を購入しますが、同駅にはすでに硬券の近距離乗車券は置かれていなかったのでしょうか、コレクションの中に入っていませんでした。

この頃になると、硬券の近距離乗車券は置かれていなくても、入場券は置かれていたりして、現地に行ってみなければ状況は分からないのが常でした。今となっては、当時どのような状況であったのか、全く覚えていませんが、手元にないところを見ると、既に設備廃止となっていたのかも知れません。


本年も隔日での更新を目標にしてゆきたいと思いますので、拙ブログをよろしくお願いいたします。

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