粟国島移動運用メモ
[島尻郡粟国村]
粟国村は沖縄本島南部や久米島・慶良間諸島・大東諸島など同じ島尻郡に属します。本島の島尻郡(南風原町・与那原町・八重瀬町)は人口が多くJCGで見ればそれほど珍しくはありません。しかしながら離島の町村(久米島町と渡嘉敷・座間味・粟国・渡名喜・南大東・北大東・伊平屋・伊是名の各村)は難関揃いです。
意外なのが本島北部の名護よりさらに北にある伊平屋・伊是名の両村です。一見国頭郡に見えますが、琉球王朝では王家の出身地であったことから直轄地とされ、その縁で島尻郡に属しているのだそうです。
粟国村は人口約840人。村域は粟国島のみです。粟国島のまわりに島はなく、一番近いのが渡名喜島です。半農半漁の島で、サトウキビの栽培がさかんです。意外なところでは「国保の保険料が日本一安い村」だそうです。集落は港に近い浜、村役場や郵便局のある東、それに西の3つがあります。
渡名喜島と対照的に島には古い民家がほとんど残っていません。これは戦争で米軍から徹底的な艦砲射撃を受け、建物のほとんどが破壊されてしまったためとのことです。
渡名喜島同様リゾートとは縁のないのんびりした島です。映画「ナビィの恋」の舞台になったのですが、この映画自体が映画通でないと知らないような作品ですので、島の知名度はあまり高くありません。
粟国村にはアマチュア無線の免許を持った方は一人もおられないようです。
[島内での運用]
集落の外れにある公園など移動運用に適した場所があります。いくつかの民宿は屋上が使えそうですので、予約時に交渉してみるのがいいでしょう。運用場所には困りません。
毎度の注意ですが沖縄は日差しが強く、熱中症や重度の日焼けになる危険がありますから、必ず公園にある東屋や車の中などで運用するようにしてください。
たまに移動運用があり、今年の冬にも移動された方がいたようです。アマチュア局がいないためどのバンドもレアになりますから、積極的に各バンドに出るといいと思います。
[島へのアクセス]
那覇(泊港)から1日1往復の村営フェリー「フェリー粟国」があります。所要約2時間。那覇を午前10時前、粟国を午後2時過ぎに出港します。時に激しく揺れるようで、客室には船酔い客のための洗面器が置いてあります。船酔いが心配な方は酔い止め薬を飲んで和室で横になることをお勧めします。フェリーですが、島にレンタカーがありますので無理に車で行く必要はないと思います。
そのほかJAL系の琉球エアーコミューター(RAC)が那覇-粟国空港間を運航していましたが、この飛行機を操縦できるパイロットが退職し、後任がいないため2009年5月末をもって空路は一旦休止になりました。粟国空港の滑走路を800m→1200mに延長する工事が完成した暁にはRAC主力機のDHC-8-100型機での乗り入れが再開される予定です。その間は大阪の第一航空がRACと同じアイランダーでの不定期便運航を発表しています。
[島内でのアクセス]
バス・タクシーはありません。レンタカーやレンタサイクルがあります。宿でお聞き下さい。
[宿泊施設]
民宿が7軒、プチホテルが1軒あります。詳しくは役場に問い合わせてください。いずれも港や空港までの送迎をやってくれます。
[島内の店]
商店が数軒あります。各集落に商店があるため不便さは感じないと思います。さらに食堂も3軒あり、食事の問題はなさそうです。お昼は商店で自家製パンやおにぎり等の販売がありますし、お弁当を宿で予約することもできます。
[注意点]
粟国にはハブがいないそうです。ハブの心配は要りません。
粟国で使える携帯はドコモとauで、ソフトバンクはすべて圏外になります。同社および同社の回線を利用している携帯会社は使えませんのでご注意ください。
[おみやげ]
特産品は黒糖、天然塩、もちきび、ソテツみそなどです。JAや港、空港で扱っています。粟国の黒糖と天然塩は大変質がよく、沖縄でも一目置かれる存在だそうです。また、黒糖や塩を使った羊羹も売っています。羊羹は手作りで人気商品だそうです。