フジクラの低損失ケーブルの仕様が変わっているようです。
5D以上のFBやSFAケーブルにおいて心線に銅クラッドアルミ線を採用し型番のうしろに-LITEが付いています(例:5D-FB-LITE)。旧型番の製品は既に生産を止めており、販売店でも-LITEを見かけるようになりました。
銅クラッドアルミ線とはアルミの心材表面に銅をコートしたもので、銅よりアルミの方が軽いことからケーブル全体で約20%の軽量化を実現したそうです。
表皮効果により高周波電力のほとんどは銅部分を通過しますので電気的ロスはほとんど変わらないようです。現在銅の価格は1kgあたり650円前後、アルミは200円前後のためメーカーとしては特殊加工のコストが増えますが、銅の使用量を減らせて材料費が安くなるメリットがあります。近年銅の価格が上昇しているものの製品価格への転嫁が十分にできていないことから、軽量化よりもコスト面の事情が強いものと思われます。
太いケーブルを使うことの多いUHFでの移動運用ですと軽量化のメリットが出てくると思います。
ただしこの同軸ケーブルに直流や商用周波数等の交流を流す場合、大半の電力はアルミ部分を通過し抵抗損が増えますのでご注意下さい。