Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

「ブリューゲルの魔女」展@Museum Catharijneconvent(Utrecht)

2015-12-13 18:58:47 | Wblog:お出かけMuseum
「De heksen van Bruegel(ブリューゲルの魔女)」展を見にユトレヒトのMuseum Catharijneconventに行ってきました。
このミュージアムは、修道院の中にあり、キリスト教の宗教美術品を主に展示しているのですが、歴史が古いユトレヒトだけにかなり貴重なものも多いようです。
以前に一度来たことがあるので、今回は特別展の「De heksen van Bruegel(ブリューゲルの魔女)」だけを見ました。
16世紀の半ば頃に、冷夏で作物も実らず、嵐に見舞われ、また異常なほど寒い冬が何年か続いたことがありました。この災いの元は魔女にあると、魔女を糾弾しスケープゴートにしようという気運が高まりました。これに目を付けたアントワープの出版業者が、魔女が災いをもたらしているさまを描いた絵をブリューゲルに注文しました。そして、描かれた絵には、魔女の4つのアイテム、ほうき、魔法の薬を煮て作る鍋、大きな火、黒猫があり、そのあともこれらが魔女の重要アイテムとなりました。
絵と書きましたが、白黒のかわら版のような絵で、これが版画のように印刷されて出まわったようです。
魔女狩りは1450年頃からヨーロッパに各地であったようですが、ドイツでは万単位の女性が殺されたそうです。オランダはそれほどではなく、何百人かの女性が魔女として殺されました。
ビューゲルと言えば、風景の中に人々の姿を小さくたくさん描いた絵の印象が強いですが、この展覧会で見た絵は、ヒエロニムス・ボスの絵のように、奇妙な生物がたくさんいて、異様でした。
この展覧会は2016年1月31日までです。
体調は良好です。