弘前城築城400年記念を企画してか、弘前市立博物館で「津軽のほとけ」という企画展が催されています。
津軽地方から名仏との誉れ高い仏像が一堂に会する!との事で行って参りました。
というか、三回も行きました・・・。
企画展料金ではなく、常設展料金なので280円で入館できます!これは魅力的だ。
あいかわらず開館時間は9時半~16時半と短いのが残念なところではありますが・・・。
まず津軽藩の歴史コーナーがありますが、ここはあまり興味ないので無視します!
ここはいつでも見られるしね。
そしてまず「押出菩薩坐像」という10cmほどの小さい銅製の仏像が飾られています。
これはなんと奈良時代に作られたものであるという!
津軽地方なんて陸奥の更に奥なのに、奈良時代にすでに仏教は伝わっており、仏像崇拝の文化もあったというから驚きだ。
隣には「金銅観音菩薩坐像懸仏」もあり、これまた小型の懸仏であるが、平安時代のものでとても貴重な物である。
両者同じく市浦の「湊迎寺」に祀られているので、十三湖周辺がいかに海上交易が栄えていたかが窺える。
隣の展示室、ここが凄い事になっている。
神像などもあるが、メインは仏像です。
明治に入っての神仏分離令は仏教にとってホロコーストみたいなもんで、中でも仏像は各地に逃げ隠れる羽目になる。
それでも仏像信仰する者たちは仏像を匿って、本尊に代わるダミーを提出して難を逃れるなどという話は各所で聞かれる。
岩木山の「百沢寺」の仏像も廃仏毀釈を逃れて各所に散らばった。
そんな仏像が各寺々から何点か祀られています。
長勝寺の「薬師如来立像」と大仏院の「十一面観音菩薩坐像」がみどころ。
ここから仏像の芸術性が極めてレベルアップした江戸時代の作品が並ぶ。
「阿弥陀如来坐像」はどこの所蔵かわからんが、今にも動き出しそうな肉体感が見事。
これで一木造とは素晴らしい。
隣の本行寺の「弁財天像」も素晴らしい!
嫁入り道具なのか?それらしい箱に収められている。
蛇の頭と八臂のスタイルは美しい。
巨大観音でお馴染みの袋宮寺からは「宝冠阿弥陀如来坐像」が祀られる。
阿弥陀如来はシンプルな着衣が通例だが、これは宝冠で煌びやかに飾られている珍しいスタイルである。
宝冠の細かい仕事が見事である。
隣の報恩寺から「地蔵菩薩半跏像」が祀られる。
これまた見事な美しさを誇っている。金色で杓杖を持った半跏スタイル。
京都の弘教という仏師が作ったとか。
その隣は妙経寺の「妙見菩薩半跏像」です。
あまり聞き慣れない菩薩だが、日蓮宗で祀られている菩薩みたいだ。
妙見菩薩は葛飾北斎や勝海舟が信仰していたとの事だ。
赤銅色で、切金模様が美しい。
七代目林如水作とされている。
宝剣を持った隣の地蔵像と同じ半跏像スタイルが並んで飾られる展示がにくい。
そして報恩寺の「十一面観音菩薩立像」が別格の扱いで祀られている。
青みかかった古色仕上げと切金模様の見惚れる芸術性の高さと美しさ。
中心に赤い炎のような光背、龍と獅子の豪華な台座も全体的に有無を言わさぬ細かい仕事が行き届いている。
元々は鎌倉で作られたみたいであるが、由緒ある仏像が弘前に辿り着いたのは何かの由縁があるのだろう。
これは津軽一の名仏とされているが、文句なしに素晴らしい!!
長時間見ても飽きません。そして拝んでしまいました。
特別展示室は民間の仏像が多く、レベルは高くない。
高僧の円空や、黒石の浄仙寺の寂導作の仏像も価値は高いだろうが芸術性は低い。
ここでは有名な貞昌寺の「釈迦涅槃像」が祀られ、バックには長勝寺の「仏涅槃図」が飾られていて、華麗なる演出がみられる。
貞昌寺の「釈迦涅槃像」は一度観てみたいなぁと前々から思っていたが、ここで簡単に観られる事になるとは幸運である。
とはいえ、芸術的観点からみるとあまりよく出来た仏像とは言えないかも。
金色も剥げかかっているのが見えすぎて困る。
でも2mほどの巨大さが迫力があっていいです。
「仏涅槃図」は結構面白い。
仏像展でありながら、これは例外として見事な絵画であった。
そんなわけでものすごい楽しめました!!
所詮、津軽地方の仏像なんて大したことないでしょ、と見くびっていたが、意外や意外、名仏が多くて驚きでありました。
仏像好きは絶対訪れるべきです。
会期はもう少ししかないので急ぐべし!
場所・弘前市立博物館
会期・~10月16日
観覧時間・9:30~16:30
料金・280円
休館日・毎週月曜日
津軽地方から名仏との誉れ高い仏像が一堂に会する!との事で行って参りました。
というか、三回も行きました・・・。
企画展料金ではなく、常設展料金なので280円で入館できます!これは魅力的だ。
あいかわらず開館時間は9時半~16時半と短いのが残念なところではありますが・・・。
まず津軽藩の歴史コーナーがありますが、ここはあまり興味ないので無視します!
ここはいつでも見られるしね。
そしてまず「押出菩薩坐像」という10cmほどの小さい銅製の仏像が飾られています。
これはなんと奈良時代に作られたものであるという!
津軽地方なんて陸奥の更に奥なのに、奈良時代にすでに仏教は伝わっており、仏像崇拝の文化もあったというから驚きだ。
隣には「金銅観音菩薩坐像懸仏」もあり、これまた小型の懸仏であるが、平安時代のものでとても貴重な物である。
両者同じく市浦の「湊迎寺」に祀られているので、十三湖周辺がいかに海上交易が栄えていたかが窺える。
隣の展示室、ここが凄い事になっている。
神像などもあるが、メインは仏像です。
明治に入っての神仏分離令は仏教にとってホロコーストみたいなもんで、中でも仏像は各地に逃げ隠れる羽目になる。
それでも仏像信仰する者たちは仏像を匿って、本尊に代わるダミーを提出して難を逃れるなどという話は各所で聞かれる。
岩木山の「百沢寺」の仏像も廃仏毀釈を逃れて各所に散らばった。
そんな仏像が各寺々から何点か祀られています。
長勝寺の「薬師如来立像」と大仏院の「十一面観音菩薩坐像」がみどころ。
ここから仏像の芸術性が極めてレベルアップした江戸時代の作品が並ぶ。
「阿弥陀如来坐像」はどこの所蔵かわからんが、今にも動き出しそうな肉体感が見事。
これで一木造とは素晴らしい。
隣の本行寺の「弁財天像」も素晴らしい!
嫁入り道具なのか?それらしい箱に収められている。
蛇の頭と八臂のスタイルは美しい。
巨大観音でお馴染みの袋宮寺からは「宝冠阿弥陀如来坐像」が祀られる。
阿弥陀如来はシンプルな着衣が通例だが、これは宝冠で煌びやかに飾られている珍しいスタイルである。
宝冠の細かい仕事が見事である。
隣の報恩寺から「地蔵菩薩半跏像」が祀られる。
これまた見事な美しさを誇っている。金色で杓杖を持った半跏スタイル。
京都の弘教という仏師が作ったとか。
その隣は妙経寺の「妙見菩薩半跏像」です。
あまり聞き慣れない菩薩だが、日蓮宗で祀られている菩薩みたいだ。
妙見菩薩は葛飾北斎や勝海舟が信仰していたとの事だ。
赤銅色で、切金模様が美しい。
七代目林如水作とされている。
宝剣を持った隣の地蔵像と同じ半跏像スタイルが並んで飾られる展示がにくい。
そして報恩寺の「十一面観音菩薩立像」が別格の扱いで祀られている。
青みかかった古色仕上げと切金模様の見惚れる芸術性の高さと美しさ。
中心に赤い炎のような光背、龍と獅子の豪華な台座も全体的に有無を言わさぬ細かい仕事が行き届いている。
元々は鎌倉で作られたみたいであるが、由緒ある仏像が弘前に辿り着いたのは何かの由縁があるのだろう。
これは津軽一の名仏とされているが、文句なしに素晴らしい!!
長時間見ても飽きません。そして拝んでしまいました。
特別展示室は民間の仏像が多く、レベルは高くない。
高僧の円空や、黒石の浄仙寺の寂導作の仏像も価値は高いだろうが芸術性は低い。
ここでは有名な貞昌寺の「釈迦涅槃像」が祀られ、バックには長勝寺の「仏涅槃図」が飾られていて、華麗なる演出がみられる。
貞昌寺の「釈迦涅槃像」は一度観てみたいなぁと前々から思っていたが、ここで簡単に観られる事になるとは幸運である。
とはいえ、芸術的観点からみるとあまりよく出来た仏像とは言えないかも。
金色も剥げかかっているのが見えすぎて困る。
でも2mほどの巨大さが迫力があっていいです。
「仏涅槃図」は結構面白い。
仏像展でありながら、これは例外として見事な絵画であった。
そんなわけでものすごい楽しめました!!
所詮、津軽地方の仏像なんて大したことないでしょ、と見くびっていたが、意外や意外、名仏が多くて驚きでありました。
仏像好きは絶対訪れるべきです。
会期はもう少ししかないので急ぐべし!
場所・弘前市立博物館
会期・~10月16日
観覧時間・9:30~16:30
料金・280円
休館日・毎週月曜日