卍の城物語

弘前・津軽地方の美味しいお店と素晴らしい温泉を紹介するブログです

青森りんごVS長野りんご代理戦争

2007-02-27 23:48:00 | どうでもいい雑記など
カーリング女子日本選手権で、チーム青森が大会二連覇を果たした。
予選からの試合10戦を全勝するパーフェクトな強さを見せ付けた。

決勝はチーム青森VS永遠のライバル・チーム長野。
延長にまでもつれ込む接戦を制したのは、チーム青森だった。

優勝したチーム青森のメンバーは、淡々と勝利を噛み締めたように見えた。その平然とした勝者たちは、去年とはまるで違っていたのだ・・・。

去年の日本選手権は、オリンピック帰りで一躍スターになったチーム青森見たさに、会場は開始前から長蛇の列。
ミーハ-な津軽人の性格から、無料の会場は連日満員だった(自分もその一人でしたが)。

そして、決勝戦はもちろん青森対長野。チーム青森の流れで、結果的に圧勝になった。
勝負が決した瞬間、勝者も敗者も涙を流した。

すでに心中、引退を決めていたであろう、小野寺・林の涙の抱擁は、真相を知らない会場の割れんばかりの拍手を浴びた。

そして、スーパーヒールのJ・園部は、悔し涙を浮かべ、完全にアウェイの会場の観客に向かい、「ありがとうございました」と礼をした瞬間は、一番のハイライトで、こっちまで涙が浮かんできた。スポーツマンシップ溢れる、男前のJ・園部であった。

さらに、カーリングの未来に明るい光をもたらした中学生チーム・常呂中。チナミちゃんは美しく羽ばたく蝶のサナギの様であった。とてもドラマティックな大会であったのだ。

去年・今年と全く違うのは、やはりチーム青森のモチベーションであろう。
すでに世界選手権の切符を手に入れてるだけに、目線が世界選手権に向かっていながらの、日本選手権だったに違いない。その温度差が勝因になったであろう。もはや国内無敵である。
このまま、来月から始まる世界選手権での好成績に期待し、現地会場での応援も考えています。

チナミに、チナミちゃん率いる常呂中はまたもや三位であった。大人たちと互角・それ以上の力を擁する未知なる少女たち。チナミちゃん、頼むから山田高校に入って下さい。

らーめん こう屋 (閉店)

2007-02-25 22:07:32 | ラーメン屋(南津軽)
平川市柏木にあるラーメン屋です。
ここのラーメン屋は青森トップレベルです。今回3回目の訪店。

今回は味玉醤油らーめんと三色飯を注文。

ラーメンは相変わらずのハイレベル。食べる前からの匂いとラーメンが放つ雰囲気で、おいしさが確信できる。

スープはここの名物、無化調スープ。かなりのあっさり。
しかし、スープにはコクと旨みの奥深さが感じられる。手間隙かけて作ったとひしひし伝わる丁寧な味。

麺はストレート細麺。これがスープと絶妙な相性。

具はチャーシュー、メンマ、ネギ、のり、ほうれん草。
プラス80円の味卵も半熟でおいしいです。

三色飯はチャーシューとメンマと半熟卵のラーメントッピング丼。これもおいしいです。
チャーシューはバーナーで炙り、香ばしさをアップ。

全体的に安く、そして絶品のスープは何回も行きたくなります。

若い夫婦が経営しており、その年でここまでの完成度とは驚くばかりです。

場所はハッキリ言ってわからな過ぎです。地図で見てもなかなか探せなかったです。

ちなみに今回、ラーメン食べてる最中に鼻血を流すというトラブルにあい、ゆっくり味わえなかったのであります・・・。

オススメ度(ラーメン評価)・☆☆☆☆

住所・平川市柏木町東田313-3
電話・0172-44-8373
営業時間・11:00~14:30/17:00~20:00
定休日・水曜日

Vanilla Mood/Vanilla Mood

2007-02-23 00:08:07 | ロック
久し振りに最近のアーティストのCDを購入。
バニラムードの1stアルバム「バニラムード」です。

バニラムードといえば、NHKの「お昼ですよ!ふれあいホール」に出演し、ほぼ毎日生演奏を披露していた女性グループです。というか、ロックバンドです。

メンバーはピアノのケイコ、バイオリンのユイ、チェロのマリコ、フルートのワカの四人です。
初期メンバーはエミリー(宮本笑里)というバイオリニストがいたのですが、この頃はイギリスの美人弦楽カルテットの「bond」のパクリグループだと思ったが、エミリーの脱退、そしてワカの加入により、独自性が強くなり、ビジュアルも音のバリエーションもアップした。

なんとなく見ていた番組だったが、毎日楽しみになり、録画必死の番組となった。
家から近所の畑で農作業する時は、昼飯時に帰宅するのだが、速攻で飯をかき込み、オープニングテーマを聴くために番組に臨んでいたものだ。

番組の中間部では、クラシックやポップスなどの名曲をバニラアレンジしての生演奏。毎日違うので楽しみで仕方なかった。

肝心の番組内容は大抵つまらないのだが、バニムの四人が稀にアシスタント的なことをしたり、ゲストと同じイジラレかたをされるのも名物であった。

その後何故か「オルモット」という、ただの売れないバンドが出るようになり、バニムの出番は週2回となった。
「オープニングテーマでいつもより分厚い音が聞こえたときは男のグループが出るので、チャンネルを変える」と、あの木村祐一が言っていたが、その通り。オルモット出演時は、ゆっくり昼寝出来るのであった。

番組はその後、惜しまれつつも終了。彼女たちの姿をテレビで見ることは出来なくなった。
ライブもしているが、全然近くに来てくれないので、動く彼女たちを見ることもできないでいました。

というわけで、ディスクレビュー。
ふれあいパーク終了間際にも披露してくれた「アイノトリコ」と「珀」の2曲は最高です。

超実力派の四人の恐ろしいテクニック。アドレナリン全開のスピード感溢れるラテンナンバーのM1「アイノトリコ」。サビのケイコのボーカルは程度のいいポップさを加味。

M5「珀」はインストゥルメンタルの涙を誘うバラード。
美しい四人が奏でる美しいメロディ。真っ白なこころの旋律。悲愴なナンバー。

M2「春フルぷるん」とM6「naked love~亜麻色の髪の乙女~」はポップなナンバー。
演奏と歌のギャップは少し気になるけど、まあいいでしょう。

しかし、M3「SOLDIER[@]my soul」とM4「カルメン前奏曲」はハッキリいって最悪。ケイコのラップはクソ。
M4のカルメン前奏曲をサンプリングしたケイコのどうでもいい詩と歌。どうせならそのままインストでバニラアレンジでやればいいと思うのだが。

全6曲は少ないですが、DVD付です。
が、このDVDもまた中途半端。プロモは2曲のみ。
メイキングもあるが、短すぎ。プライベートとかほとんどなし。プロモがまた味気ない作り。淡々と演奏する四人をただ撮っているという感じの芸術性の低さ。どうせなら全6曲のプロモをつけろといいたい。
コアなファンには嬉しい映像だろうけど、個人的にはDVD要らないから値段を下げろといいたい。

全体的な感想ですが、ハッキリ言ってケイコのボーカルいりません。邪魔です。少し色付け程度なら問題ないけど、下手くそなボーカルよりキーボードに専念して欲しい。
あと打ち込みはやめるべき。素晴らしい演奏が台無しになる機械音はテンション下がります。
あと、オリジナルもいいけど、「ふれあいパーク」みたいに、名曲のカバーが半分あってもいいかなと思いました。

ちょっと満足とはいえない出来だけど、ファンには楽しめるはず。でもファン以外にはおすすめできません。
最近出した2ndアルバムに期待しつつ、余裕があったら買おうかなと思ったのでした。

オススメ度(ロック評価)・☆☆

屋台やラーメン 五味 (移転リニューアル)

2007-02-20 21:00:57 | ラーメン屋(弘前市)
ツタヤ城東店の隣にあるラーメン屋です。
建物は屋台というよりはプレハブです。

以前から何回も行ってるお気に入りのお店。久し振りに行くことに。
やっぱりここは塩ラーメンです。塩ラーメンに限っては弘前一うまいです。
今日は塩ラーメン大盛りを注文。

スープは甘味あるガラ系。ほんの少しトロリとした感じ。化学調味料も結構入ってると思うけど、嫌味には感じない。
日本人はそもそも化学調味料が好きである(と「美味しんぼ」に描いてあった)。

麺は細めん。やや縮れ。少し固めだけど時間がたつにつれてちょうど良くなってくる。

具はチャーシュー、ネギ、メンマ、半熟半卵、胡麻、ワカメ。
特にチャーシューは絶品。以前より更に美味しくなった。それに3枚もついてるなんて嬉しい限り。

相変わらず美味しかったです。他の客もほとんど塩ラーメンを頼んでいました。

最近は満席で入れなかったりする時もあります。以前はそんなに混んでなかったので、やっと評価されてきたと感じる。

主人が一人でやってる店なので、掃除など行き届いてないなど、味以外の面で少し敬遠されている人もいるので、その点は改善して欲しいです。
でもそんな性格でもないような主人です。味一筋って感じです。

ここは、醤油も味噌もうまいので、ハズレなしです。
汁なし坦々麺の「五味ラーメン」を今度食べてみたいです。

オススメ度(ラーメン評価)・☆☆☆☆

住所・弘前市大字和泉1-1-1
電話・0172-29-2828
営業時間・11:00~14:30/18:00~21:00
定休日・日曜日

※黒石市中川に「石焼ちゃんぽんふうふう」として移転リニューアルしました。

鯵ヶ沢スキー場

2007-02-17 20:38:46 | どうでもいい雑記など
先日鯵ヶ沢スキー場に行ってきました。
県内ではやっぱり鯵ヶ沢が一番のスキー場だと思います。

岩木山の鯵ヶ沢町にある平成元年設立のスキー場。
最大標高921m。コース数14本。最大斜度30度。
8:30~21:00までの営業。

ゲレンデ全体の大きさはもちろん、一日中飽きのこない多種多様なコース。設備の充実。ゴンドラ、乗降の楽チンな防風シールド装備の高速リフト。日本海を望める絶景のパノラマ。宿泊便利な山麓のホテル。

平日はスキー教室でもない限り結構空いている。他人とリフトやゴンドラに乗ることもない。
平日4時間券で2500円はお得である。体力的に一日一杯乗れないので、4時間ぐらいがちょうどいい。
因みに一日券は3500円(土日祝日は4000円)。

コースもかなり多いが、半日では全コース行けないくらいです。
初心者には鯵ヶ沢が最適だと思われる。全コースの半分は初心者用コース。特にリフトは乗降時だけ低速運転になる優しい仕組み。
第一広いので、他人と接触する可能性も低いので、遠慮なく練習できる。

スノーボード中級の私に嬉しいコースもたくさん。
上級コースのツイスターコースも急で楽しい。
ヤブのコブのコザックコースはコケまくりで真っ白になるけど楽しい。
ボーダー御用達のスノーダイブでもちろんジャンプ。トリックの練習に最適。かなりデカイジャンプ台もあり、足負傷。でも楽しい。

今年は雪不足のためか、ハーフパイプの整備がしておらず、ヤブ状態。サイズは小さくても整備はすべきである。
それにボックスやレールなどのアイテムがないのでそれも残念。けが人を出したくないのは分かるが、それを目当てで客が増えるのもまた事実。
ジャンプ台も大小もう少し欲しいと思います。
コースはたくさんあるのだから、もう一本くらい専用コースにすべきだと思うが。

今シーズンから経営が西武グループから離れた。しかし売却先が決まるまで西武グループが事業を継続するらしい。
この先、鯵ヶ沢スキー場がどうなるかは分からないが、赤字経営というだけで閉鎖に追い込まれるのだけは避けるべきである。この時代に赤字でないスキー場なんてあるんでしょうか?
この素晴らしいスキー場がずっと続くよう祈ります。

ところで、私は他のスキー場で働いているのに、鯵ヶ沢スキー場を紹介するのも節操がない話ですが・・・。

住所・鯵ヶ沢町鯵ヶ沢高原
電話・0173-72-1011
営業時間・8:30~21:00

PRESENCE/LED ZEPPELIN

2007-02-14 18:26:15 | ロック
ロック100選。第9回。

76年作品。
7枚目のオリジナルアルバム。

前作のアルバムも最高だが、評価によっては、本作が最高傑作だという声も多い。
世間的には「4」が選ばれると思うが、個人的には「1」が一番。
それだけツェッペリンは傑作を数多くだした史上最高のギターロックバンドである。

当時のツェッペリンは、本作をレコーディングする前に、ロバート・プラントが自動車事故で足に重症を負った。
そのためにプラントは車椅子でレコーディングをした。
そしてジョン・ポール・ジョーンズはストーカーの嫌がらせによるノイローゼに陥り、同じ時期にオーケストラから声をかけられ、脱退の可能性もにわかにあった。
バンドの危機が、ジミー・ペイジとジョン・ボーナムの狂気の演奏を引き出す要因になったかは定かではない。

その狂気の演奏がM1「Achilles Last Stand」である。
ギリシャの無敵の英雄「アキレス」の凶暴的強さの様に、ペイジのギターがあらゆる方向から雷のような轟音をかき鳴らす。
オーバーダブを駆使し、ギターロックの限界点に到達した驚愕の演奏。
ギターリフの神が創造したギターリフの魔法。
それを極限までヘビーでハードなドラムをぶちかますボンゾ。
あまりに重い、それでいて心臓に響き渡る繊細なドラミング。神がかり的な鬼のようなスピード&テクニック。
特にシンバリングは爆発的金属音。何故か涙が出てくる神秘的爆裂ドラムを魅せた。
この二人の異常ともいえる演奏は、年齢的にも人気も下降線をたどってたバンドの底力を見せ付けた。

M4「Nobody's Fault But Mine」もテンションのあがるハードナンバー。
プラントのハーモニカが最高にクール。
メロディアスでヘビーなジミーのギターは健在。ボンゾのドラムは跳ねているが重い。

最終曲M7「Tea For One」はブルースなマイナー曲。
静かな緩やかな時の流れ。刹那の盛り上がり。そして緩やかに終わる。
この曲がツェッペリンの最後の傑作の最後の曲と思うと感慨深くなる。

それ以外の曲は、はっきり言ってシンプルなギターロック。
しかし、ソリッドでエッジの効いた曲調は、ツェッペリンの原点回帰を目指したものと思われる。無駄な音を殺ぎ落としたシャープな音造りはツェッペリンが到達した神の域の音楽である。

ジャケットはヒプノシスによるもの。
「ライフ」誌に掲載された写真に、謎のオベリスクを合成した奇妙なジャケット。

タイトルどおり、ツェッペリンの存在感を、76年というパンクが台頭し始め、ロックが終焉に向かいつつあった年に、ツェッペリンここにあり!とクソパンクどもにレベルの違いを見せ付けた傑作中の傑作。

そしてバンドはパンクの波に飲み込まれ「IN THROU THE OUT DOOR」という唯一の失敗作を作り、飛行船の心臓、ボンゾの死と共に、飛行船は墜落してしまう。
そして彼らは伝説のバンドとして永遠に聴き続けられることになるのであった。

オススメ度(ロック評価)・☆☆☆☆

セックスと嘘とビデオテープ

2007-02-13 00:07:01 | 映画
映画100選。第7回。

89年作品。カンヌ映画祭パルムドール、主演男優賞受賞。

主演・ジェームズ・スペイダー、アンディ・マクダウェル、ピーター・ギャラガ-、ローラ・サン・ジャコモ
監督・脚本・スティーブン・ソダーバーグ

セックスコンプレックスと情緒不安定から精神病院に通う妻。
その妹と不倫を続ける夫。
過去の虚言癖から対人関係を悪化させ、その一因に伴い性的不能に陥り、女性の赤裸々な体験をビデオテープに撮影することでしか性的興奮を覚えない旧友。
その行為に興味を抱き、ビデオに出演する妹。
危うい三角関係が、ビデオ撮影という行為が原因で、一気に崩壊することになる・・・。

「女性的」、そんなイメージの映画である。
女性が監督しているのかと思うくらいの独特の心理描写。
ジェーン・カンピオンは個人的に好きな監督だが、彼女の醸し出す艶やかな演出は、女性の第六感を多用した女性独自のものである。
そんな雰囲気が感じられるこの映画は、男性のソダーバーグ。
今やハリウッドの売れっ子監督になった彼の監督デビュー作である。
脚本も彼が書いてあるから、彼は女性的な感覚を持った素晴らしい監督である事は間違いない。

見るからに低予算な作りである。しかし、チープとはまた違う。劇中音楽はほとんど無いが、それが返って淡々と進むストーリーに仕上がっている。

テーマは映画タイトルそのまま。セックスという普遍の、永遠の謎でもある男と女の非動物的行為。
本作では快感行為としてのセックスに絞って扱われている。といっても、直接描写はほとんどなく、心理描写が主である。いやらしさなど微塵も感じない。

女性の性体験をインタビューでビデオ撮影する行為は、変態行為と捉えられても仕方ないが、彼のビデオに出演した多くの女性が語る言葉は、男性が決して触れられない禁断の女性脳への侵入であって、性の解放であって、自分でも知らない本当の自分を映す鏡になっている。
それ故に姉妹二人は、新しい自分を見つけ出し、今を断ち切れた。そして男は過去を断ち切れた。

もうひとつ。ビデオを撮影する主人公は、虚言で多くの人を傷つけ、その罪の意識から、人間関係をなるべく作らないように自制し、正直に生きようとする彼は個人的に物凄く共感できた。
人を傷つけずに生きることは出来ないし、素直に生きようと苦悩する彼も、病人であると自認する。

セックスというテーマを通じて、全ての人間がまともであると自負して生きる病人なのだと心に留めて置く必要があると感じた映画でした。

オススメ度(映画評価)・☆☆☆☆

弘前城雪灯籠まつり

2007-02-11 20:19:23 | お祭り
桜の名所で全国規模の知名度を誇る弘前の歴史文化遺産弘前城と弘前公園。

「弘前城さくら祭り」は弘前城という防衛目的の複雑な地形、そしてリンゴ農家直伝の桜の選定技術から、文句なしに日本一を誇る。
人出の多さも、花見の観光としても日本一である。

この素晴らしき公園は桜の散り際とともに、平凡な閑散とした公園に落ち着きを取り戻す。
秋は「弘前城もみじと菊人形まつり」というマニアックなまつりも存在する。

そして厳冬の弘前を一瞬の間彩りを放つ冬の祭典「弘前城雪灯篭まつり」を今回ご紹介。

昭和52年よりスタートした、比較的新しいお祭り。
毎年建国記念日あたりの4日間開催。

市民の手による雪で作った灯篭が、雪の路傍を幻想的に彩る。
ビッグサイズの雪像などもあるが数少ない。
雪の大滑り台、馬そりもあります。露店や物産館などで食事も出来ます。

正直地味なお祭りです。でも奥ゆかしさがあり、あたたかさがあります。
ここ何年か最近出来たと思うけど、数百のミニかまくらに蝋燭を灯した夜の本丸から見る風景は、固唾を飲むほどの幽玄な絶景。
雪は音を吸収するので、静寂が時を止めます。
静寂がこの祭りの最大の功労者である。

ちなみによく園内の有線でJポップがかかってたりするのは気分をぶち壊すので今すぐやめるべきである。

今年は雪不足で、雪灯篭が例年より一回り小さい。何より道路の土がそこら辺に露わになっている。
気温も例年より遥かに高い。3月の弘前公園という感じである。
異質な空間に何だか落ち着かない。城の屋根には雪が全く積もってない。観光客は城をバッグに写真を撮るが、背景が春の装いで味気ない。もはや唯の城である。

正直がっかりしました。例年の今は、出かけるのが億劫になるほどの大雪と氷点下の地獄。それを覚悟を決めて挑まなければならないお祭りだったんですが。それが味だったんですが。それがたまらなく良かったんですが。

でも明日もいきます。明日は友人と城を眺めながら飲みます。毎年恒例です。小休憩用のベンチで飲みます。寒さにかじかみながら飲みます。
お奨めできない愚行です。風邪引きます。
でもそんな愚行を一生懸命することに意義があるのですね。

雪と城に月なんか出てたら文句なし。
そして静寂という音。それが至高の酒のつまみになるから毎年やめられないのです。

茶飯次

2007-02-08 22:42:51 | 洋食・中華・カレー屋
弘前市萱町にある中華料理屋さんです。
中華屋ながら、ラーメンの評判がいいので、今日行ってみました。

席に着くといきなり「今日醤油ラーメンのスープ切れちゃいました」とのこと。ショック!
塩ラーメン頼んだら、塩も無理と言われる。ショック!
仕方なく味噌ラーメンを頼む。ついでにセットで、ミニ豚丼も頼む。

味噌ラーメンは濃厚ドロドロスープ。
粒胡麻が振りかけてあるようなかんじ。胡麻の風味が香ばしいが、すり胡麻の方がいいと思う。
麺は腰のある太縮れ麺。ネバリゴシを使っているとか。
具はチャーシュー、メンマ、ネギ、コーン、モヤシと肉そぼろ。スタミナ万点です。

ミニ豚丼はミニながらも手の込んだ作り。卵で閉じた豚丼。あれで250円は安いです。
他にもラーメンセットで、炒飯や生姜焼き丼など種類豊富のミニサイズで楽しめる。

夫婦で切り盛りしてると思われるが、主に奥様が作っている。
二人とも元気で気持ちいい。
勘定の際に「スープ切らしてごめんなさい」の一言が嬉しい。もちろんまた行きます。

オススメ度(ラーメン評価)・☆☆☆

住所・弘前市萱町22
電話・0172-34-8446
営業時間・11:00~15:00/17:00~21:00
定休日・不定休

LARKS’ TONGUES IN ASPIC/KING CRIMSON

2007-02-07 00:09:32 | ロック
ロック100選。第8回。

73年発表。
通算6枚目のアルバム。邦題「太陽と戦慄」

「宮殿」「ポセイドン」が第一期として、「リザード」「アイランド」を第二期とする。
そして本作より「レッド」までが第三期クリムゾンとするのが一般的だと思う(「ディシプリン」以降は省略)。

文句なしに「宮殿」メンバーが最強であるが、その次が本作の5人体制が最凶である。

「アイランド」のジャズ系ロックミュージシャンを解雇・脱退に追い込み、ロバート・フリップが新たにメンバーを募った。

絶頂時に「イエス」を脱退し、クリムゾンのオファーを大喜びで受けたビル・ブラッフォード。
さらに元ファミリーのジョン・ウェットン、バイオリニストのデビット・クロス、変態パーカッショニストのジェイミー・ミューア。メンバーではないが、専属作詞家にウェットンの友人のリチャード・パーマー・ジェームスが抜擢。
ギターと、ベース&ボーカル、バイオリン、ドラム、パーカッションという他に類例を見ない変則バンドが完成。
しかし、この5人が奇跡の音を鳴らすのだ。

天才であり変態のミューアのパーカッションが静寂の自然を創造し、一気に歪んだギターでノックアウトさせるM1「Larks' Tongues in Aspic, Part 1」。
インプロビゼーションを基本とした超人達の的セッション。変則リズム隊が唸りをあげる。

ギターとバイオリンの弦楽器の音色が美しいM2「Book of Saturday」。
最狂リズム隊しばしの休息。

M3「Exiles」は「エピタフ」みたいな感じの曲。
これもクロスのバイオリンが壮大なイメージを浮かび上がらせる。

M4「Easy Money」はインプロビゼーションベースのちょっとお遊びありのライブ定番曲。

トーキングドラムという楽器を使ったそのままのタイトルのM5「Talking Drum 」。
単調なリズム隊が最高で、段々音量が上がってくる。
リード楽器のギターとバイオリンが、一方がリードをとり、一方がリズムをとるのを交互に繰り返すのがたまらない快感。
テープ編集かなんかでキモチワルイ絶叫を放ち終わる。

そして恐怖の名曲M6「Larks' Tongues in Aspic, Part 2」。
これほど恐ろしい曲を他に知らない。このフリップのギターは一体何なんだろう?ギターがこんな音を出せるのだろうかと驚嘆する地獄のメロディ。
ボーカリストとしては大した事無いが、ベースは分厚いウェットン。唯一人ベース中のベースを弾いている。
この曲に無くてはならないクロスのバイオリンで、中間部のバイオリンは脳内破壊を起こしそうな不協和音を放ちまくる。
得意の変拍子連発のブラッフォードは、スネアの音が彼しか出せない、軽くも響く主張するドラム展開。
それに重ねてのミューアのパーカッション。曲のラスト部に、リズムを全く無視した音楽ルール違反の変則変態プレイ。これまた恐ろしい。
全体を聴くと、本当に戦慄を覚える。足が震えて立っていられない感覚に陥ってしまう。
放題の「太陽と戦慄」とはよく名付けたものだ。この曲は爆音で聴くと、とても心地よい。スピーカーが音割れするぐらいの音量でどうぞ。

タイトルは「ヒバリの舌がゼリーに入る」、直訳するとそんな感じの意味。
ま、本当は男性器と女性器の例え。即ちセックスの比喩。
ジャケットは太陽と月。それは陽と陰、光と影、男と女。即ちセックスの比喩。

キングクリムゾンの第二のピークで、メンバーチェンジを繰り返した波乱の6年間のクリムゾンがインプロビゼーションを武器に完成した恐怖の世界。
地獄のロックは破滅を導く病的作品。それが至高の快感を与えてくれるから不思議である。

オススメ度(ロック評価)・☆☆☆☆☆

THE BEATLES/THE BEATLES

2007-02-04 21:15:19 | ロック
ロック100選。第7回。

68年作品。2枚組アルバム。
別名「ホワイトアルバム」。

そもそも前作の「サージェントペパー~」が、何故あれほど賞賛されるのか疑問なのです。
単純に好き嫌いの問題だとは思うのですが、最初3曲と最後2曲以外の中間部がかったるく感じる。「リボルバー」の二番煎じ的な曲もあるし、全体的にポールで、ジョンが少ないのもあるし。
統一性があるとは思うけど・・・。

そう、本作は統一性が全くありません。四人四様、自由奔放・好き勝手に作った、史上最強のソロ作品集です。
トータルアルバムとしては、ソロ作をただ単に詰め込んだだけの失敗作だとは思うが、もはやビートルズにとっては、それが成立してしまうマジカルなバンドなのだ。

大ボリュームの全30曲2枚組で、本作よりベストの「青盤」には2,3曲しか入ってなく、更にベストの「1」には1曲も入ってない。
となると本作は佳作ばかり?と思いきや、全曲素晴らしいバラエティ懲りすぎのやりたい放題アルバム。
天才クリエイター集団ビートルズのポピュラーミュージックの限界への挑戦が見事に果たされたのだ。

サーフミュージック、サイケデリック、コミカルソング、ロックンロール、カントリー、アコースティク、バラード、ハードロック、ブルース、ヘビーメタル、ジャズ、アシッドロックとなんでもあり。
四人がバンドを無視して自由気ままに作った。この時点でバンドとしての機能は果たしていない。
ドラマーなのに、ドラムを叩かせてもらえなかったり曲があったりで、リンゴは一時的に脱退。そりゃそうだ。仕方ない。
単純に天才たちの音楽の方向性が違っただけである。それ故に不仲になったのだ。前後逆に取ってはいけない。

相変わらずの千手観音的音楽センスであらゆるジャンルに挑んだポール。
「Blackbird」もいいが、お気に入りは「Helter Skelter」で、これは原始的ヘビーメタルの傑作だ。

「While My Guitar Gentley Weeps」で親友のエリック・クラプトンに(泣)のギターを弾かせたジョージ。第三の男が作曲能力に開花した。

頑張ってソングライトが出来るようになったリンゴ。
こいつのボーカルは滑稽さを醸し出すが、稀に叙情性溢れる歌声を出す。それが大トリ曲「Good Night」で聴ける。
至高の作品のラストを御伽噺を聞かされた子供のように安らかな眠りを誘い、きれいに締めてくれた。グッジョブ。

でもなんだかんだで本作はジョンのサイケデリックソングに尽きます。
前作のラスト曲や、「アイアムザウォーラス」など、難解な奇天烈サイケでロックの宇宙を飛んでいたジョン。
この2曲の良さがある日突然分かり、天地がひっくり返った衝撃を受けたものです。
本作はサイケが満載で、大ボリュームのアルバムの中に疎らにばらまかれた地雷のように置いてある。そのスリルがまた堪りません。
特に大問題作の「Revolution 9」は、これは曲ですか?と問わざるを得ない「音の集合体」である。
そう考えると音楽は「音の集合体」そのものだから、これは列記とした音楽なんですね。
これを聴くとドラッグなんていらないだろう。ブッ飛びたい人はこれを聴くべし。
違法ドラッグなんて面倒臭いモノ高い金払って買うんだったらこれを聴くべし。確実にトリップ出来ますよ。
これを作ったジョンはやっぱり天才だ。天才というかキチガイだ。恐ろしいロックセンスに聴き手はただただ平伏すしかないのです。

真っ白なジャケットは色んな解釈の出来る意味深デザイン。
バンドセルフタイトルの本作、これがビートルズの無限の力。音楽の、ロックの無敵の力だ。

ワンマンシップスーパースター軍団の個人技アルバムは、おもちゃ箱を開けた色んな楽しさがあり、これからも聴く度にワクワクさせてくれるでしょう。

オススメ度(ロック評価)・☆☆☆☆☆

弘前劇場公演「真冬の同窓会」

2007-02-03 23:17:33 | 演劇鑑賞
本日弘前のスタジオデネガにて、弘前劇場公演「真冬の同窓会」を鑑賞。

演劇自体ほとんど初心者の私。有名な弘前劇場は初めての体験です。

青森県演劇界の雄、ハセコーこと、長谷川孝治主催の本州最北端のプロフェッシャナル演劇集団、銀河系最強の弘前劇場の完全新作公演です。

序盤からコメディタッチの展開。
同窓会での人々の何気ない日常会話、しょうもないオヤジギャグあり、奇想天外な設定あり、現実的問題もあり。

そして個性あり過ぎの役者たち。
結構名の知れた有名役者たちが、標準語と津軽弁を織り交ぜたハイブリットな世界観を作り出す。

最後は一気に悲しい結末を迎える。喜劇と悲劇の融合。それを見事に表現できたと思います。

以前居酒屋で、一人芝居公演を行った際に見に行ったのですが、その時に独自の津軽演劇をみせてくれた山田百次さんと長谷川等さんも素晴らしい演技披露してくれました。

まだまだ演劇に慣れてないせいか、やっと集中してきた頃に終わるというタイムラグに陥る私です。
これからは色んな芸術、特に演劇に触れ合っていこうと思いました。

あいかわらず、デネガの椅子は硬くて、演技に集中出来ないので、次回から座布団持っていこうかと思いました。

スラムダンク/井上雄彦

2007-02-01 20:15:47 | 
私が唯一持ってる漫画コミック。それがスラムダンク。

昔は色んな漫画本があったが、もう読まないと思ったものは売りまくり、なんだかんだでスラムダンクだけ残った。
1,2年に一度、全31巻を一気に読破することにしている。
ストーリーとかもう覚えてるけど、何回見ても飽きないんだよね。

今働いているバイト先は恐ろしく暇で、ほとんど座ってるだけの仕事なので、スラムダンクを持っていって見ることに。

これが流行ったのは、僕が小・中学校の時だった。
少年ジャンプに連載してて、数ある連載漫画で一番面白かった。
ライバルに「ドラゴンボール」や「幽遊白書」なんかあったな。

スポーツ漫画といえば、野球やサッカーが通例だったが、バスケットボール漫画なんかほとんどなかったし、人気も薄く、すぐ連載が終わるとのことで、タブーとされていたのだが、スラムダンクは見事に国民的人気を得た。
当時はこの漫画のおかげで、バスケットボール人口が爆発的に増えたのだ。

元ヤンキーの型破りの主人公桜木は、憎めない愛らしいキャラクターで、異常な成長を遂げ、一瞬の栄光を得て、物語が終わる。
他、多様なキャラクター揃い。
漫画特有の美少女は、晴子と彩子の二大ヒロインで良。
ちょい悪な湘北メンバーはかっこよく、スポ根さがほとんどない不真面目さがまた良。

高校でそれは無理だろうと思える数々のスーパープレイ。
いつも超接戦の試合など、漫画ならではの普通じゃあり得ない、しかし、それも許せてしまう、つい手に汗握るほど緊張感ある内容は本当に楽しめる。

ジャンプの連載最終回では、第一部・完となっていたが、コミックでは普通に、完となっていたのは悲しい思い出でした。
第二部いつやるのか!と楽しみにしていたあの頃が懐かしい。

ところで、最終回の続きがあるのです。
作者の井上雄彦が、廃校になった校舎の黒板に、その後のスラムダンクをチョークで描いたのです。
それがおしゃれ雑誌の「スウィッチ」に掲載されました。が、内容はよく覚えていない・・・。

真夏に一気に読むと、桜木とともに、ひと夏の夢が味わえて感慨に耽ることが出来ます。青春のスポーツ漫画は、これからも毎年読むことになりそうです。

オススメ度(本評価)・☆☆☆☆