葉山の四季

葉山の四季をお伝えしたいと思います。

寅さん、お久しぶり―1― 我がごと映画

2020-04-05 17:52:35 | 私の寅さん

昨夜一緒に観ていた妻が、NHKじゃあないんだと気づいたように言いました、コマ―シャルが入りましたので。それが私にとっては好都合、トイレタイムになりました。

この第一作目の「男はつらいよ」を映画館で観た記憶はありません。このシリーズを妻と観に行くようになったのはいつ頃だったのか、そんなに早い時期ではなかったと思います。

トイレタイムのことが映画館につながったのはこれから映画館で観るような機会があればオムツの心配をしていかなければならないだろうと思ったからです。第一作から50年でシリーズ50作目が作られたのが昨年で、監督はじめ出演者の人生50年を映し出すことになりました。当然のことながら観てきた者の人生も50年なら50年分が反映しています。三十年前にはオムツはもちろん補聴器の心配は必要のないことでした。それだけこの映画が我がごとなのです。

そしてこの映画は映画館で観たいと思います。暗い場内スクリーンに集中する気持ち隣席には妻がいて前にも後ろにも知らない人々だが同じ気持ちの人々がいる。終わればそういう人々と幸せ気分に満たされて動きだすので‥‥‥。

本棚に「男はつらいよ」のシナリオがありました。

それは「寅の声」から始まっています。

「桜が咲いております。懐しい葛飾の桜が今年も咲いております‥‥‥思い起こせば二十年前、つまらねえことで親爺と大喧嘩、頭を血の出るほどブン殴られて、そのまんまプイッと家をおん出て、もう一生帰らねえ覚悟でおりましたものの、花の咲く頃になると、きまって思い出すのは故郷のこと、‥‥‥ガキの時分、鼻垂れ仲間を相手にあばれ回った水元公園や、江戸川の土堤や、帝釈様の境内のことでございました。風の便りに両親(ふたおや)も、秀才の兄貴も死んじまって、今はたった一人の妹だけが生きていることは知っておりましたが、どうしても帰る気になれず、今日の今日まで、こうしてご無沙汰に打ち過ぎてしまいましたが、今こうして江戸川の土堤の上に立って、生まれ故郷を眺めておりますと、何やらこの胸の奥がポッポッと火照って来るような気がいたします。そうです、私の故郷と申しますのは、東京、葛飾の柴又でございます」

この第一作目のシナリオが書かれたのが1969年、そのことに触れながら山田洋次監督がこの本の「あとがき」に書かれていることついては明日にします。

コメント (2)
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今夜から土曜の夜は寅さん だよ。

2020-04-04 11:04:11 | 私の寅さん

 

土曜は寅さん!4Kでらっくす『男はつらいよ』|シネマLINE UP|BSテレ東

BSシネマLineUp!毎週水曜日はシネマクラッシュ!毎週土曜日はシネマジャパン!その他BSテレ東で放送される映画情報をお届けします。

BSテレ東

 

 

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2020/03/11「しんぶん赤旗」

2020-03-11 10:59:23 | 私の寅さん
 




 
クリックを▶︎
 


全文はこちらで、
 
2020年3月11日(水)
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今日・2020年3月6日の「しんぶん赤旗」

2020-03-06 11:38:00 | 私の寅さん

 

 








全文はこちらから、
2020年3月6日(金)
 
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今日・2020年3月5日の「しんぶん赤旗」

2020-03-05 11:54:00 | 私の寅さん
 





全文はこちらから、
2020年3月5日(木)
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今日・2020年3月4日の「しんぶん赤旗」

2020-03-04 13:09:19 | 私の寅さん
 


 


 



全文はこちらから、
2020年3月4日(水)
 
 
 
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大阪の大人の恋物語

2020-01-14 00:04:00 | 私の寅さん
男はつらいよ 27作 浪花の恋の寅次郎
 
 
 
佐藤利明著『みんなの寅さん from 1969』p21
レコード「愛の水中花」が大ヒットしていた、松竹を代表する女優・松坂慶子さんがマドンナをつとめました。広島県は大崎下島で、日傘を差した美しい女性と出会った寅さん、ひととき会話をします。その雰囲気から、彼女の仕事を工場勤めか、郵便局員かと思い込んだ寅さんでしたが、実は、大阪は北の新地の美しい芸者さんだったのです。この後、船着場での別れ際、寅さんはおふみさんに「じゃぁな、幸せにやれよ」と声をかけます。浪花の恋は、この瞬間に始まったのかもしれません。(2015年9月26日)
 
『同』p 392
さて、寅さんは大阪に来て一週間、肝心の商売はパッとしません。生駒山のふもとの石切剱箭神社で「水中花」のバイをしているところに現れたのが、寅さんが岡山県の大崎下島で出会った美しい女性でした。寅さんは彼女が大阪で働いていると聞いて、郵便局員かと思い込んでいましたが、実は北の新地で芸者をしている浜田ふみ(松坂慶子)です。
 ふみは、よほど寅さんに会いたかったと見えて、顔を輝かせ、心の底から喜んでいます。それは寅さんとて同じこと。大崎下島でおばあちゃんのお墓に手を合わせている、清々しいふみと、ことばを交わし、船着場でまだ見送ってもらっただけの関係ですが、そのときのことがお互いのこころに、深く残って、もしかしたら……と思って寅さんは大阪に逗留していたのかもしれません。
 (略)一見して、華やかな芸者の世界に生きるふみですが、子供の頃から苦労を重ね、生き別れになった弟との再会を夢見ています。
 寅さんとの出会いで、行動を起こすことになるのですが、弟の死という悲しい現実に直面します。幼くして分かれた弟は、大阪でまじめに頑張っていましたが、つい最近に亡くなったことを聞かされます。その弟には結婚を約束した女性もいたことがわかり、その無念さが、ふみにも、寅さんにも、観客にも悲しみとして広がっていきます。
 ふみは「でもあの子可哀想やねえ、恋人に死なれて、これからどうないするんやろう」と、弟の彼女の心配をします。寅さんは優しく、「今は悲しいだろうけれど、ね、月日が経ちゃあ、どんどん忘れていくもんなんだよ」と話しかけてくれます
 悲しみにくれるふみに優しく寄り添い「忘れるってのは、本当にいいことだなぁ」と寅さんのことばは、実に深いです。大阪の夜にひっそりと咲いた、寅さんとふみの恋。シリーズのなかでも忘れがたい、しっとりとしたおとなの物語が展開されてゆくのです。
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車寅次郎と荒畑寒村ー二人を結ぶ女

2020-01-12 21:34:00 | 私の寅さん
この本で荒畑寒村が対談に出ているのには驚きました。寒村は日本近代史の男であると同時に現代史の男でもあったのだと認識を改めました。
それは1976年1月号の雑誌『婦人公論』で当時33歳の樹木希林(当時の芸名悠木千帆)が47歳の渥美清と対談し、12月号で89歳の荒畑寒村と対談していたからです。



12月号では荒畑寒村に女房歴を語らせていた。



悠木千帆は他に10人の男を相手に対談、その視点は
「わたしは男の値打ちっていうものをね、女の人とのかかわり合い方とか、暮し方、そして別れ方というところできめておる……」というところに置いての話の引出し。

渥美さんとはこんな感じで、
悠木 女と男と見ていると、どんな感じしますか。女の方が強い感じします?
渥美 やっぱり女の人、強いんじゃないかね。生き抜いていくからね。
悠木 わたし、今のこの世の中で自分が男に生まれたら死んじまう。
渥美 女の人は強い。傷つかない部分がありますからね。
悠木 それを考えると、男の人がちょっと気の毒になったりするの。
渥美 男はブスッと刺すと、イタイタっていうところがあるね。女の人はゴムみた
   いにずっとへっこむと、プッと出てきちゃうみたいなもの。いい意味である
   んじゃないでしょうか。  
悠木 悪い意味でもありますけど。
渥美 それでなかったら、子ども育てて、食べ与えてできない。
  
寒村さんとは、
悠木 お見合をすすめられて、その方とだけお見合いしたんですか。
寒村 そうです。
悠木 どんなところに惚れられたんですか。
寒村 別に惚れもしないですけれども。
悠木 不安はないんですか。悪い女じゃないだろうかとか(笑)。
寒村 ぼくは結婚するのには、その女は美人でなくていいから、達者な人物、病気な
   んぞしない女という、そういう条件でした。(略)  
悠木 それはやっぱり前の奥さんが先に亡くなられたから、達者ということが第一に
   頭にあったんでしょう。
寒村 ええ、前の女房がね、五年も中風でいられちゃつらいですよ。しかも、あんた、
   寝ている女房の枕もとから、昭和十二年暮のいわゆる人民戦線事件で拘引された
   んですからね。もうこんどはかまわんから丈夫ということをね(笑)。一緒に 
   なってみたらば、美人でもない何でもありませんしね。
             
荒畑寒村について 


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昨日のカエルはここにいた = 第十七作「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」

2020-01-11 22:42:00 | 私の寅さん
 


東京は足立区西新井大師の縁日での啖呵売が昨日のカエルの図でした、この予告篇はYouTubeで見られます。さてこちらは昨日のカエルの予告しました「チームワークの中身」についての山田監督の書かれている言葉を紹介します。
 
    山田組のコーヒータイム 
           ー「ドキュメント男はつらいよ」刊行に寄せて
                              山田 洋次
 
 私の組のロケーション撮影では、午前と午後、コーヒーが出ることになっている。
 いつの頃からそうなったのかよく憶えがないが、多分七年、八年前からだろう。別に頼んだわけでもない。なんとなく、いつの間にかそういう習慣ができたのだ。
 もちろん、ハリウッドのようにキッチンカーなどというものがあるわけではない。ロケーションにはつきものの、照明用大型ジュネレーター(発電機)を積んだトラックの運転手の太田さんという人が、仕事の合い間に、お手のものの電気を使って店舗用の大きなコーヒーメーカーで沸かしてくれるのだ。
 ところで、太田さんは松竹の社員ではなく、映画器材のレンタルを商売にしている会社から派遣された人である。だからスタッフの為にコーヒーを沸かすという仕事はまったくこの人の好意なのである。確かコーヒー豆は組の予算で買っているはずだが、コーヒーメーカーや砂糖、紙コップなどはこの人の支出なのか、器材会社の金で買うのか、その辺のことはよく尋ねたこともない。ただ、山田組の仕事の時は、器材会社で必ず太田さんを派遣してくれることになっているし、だから太田さんは殆どスタッフの一員のように、当人も我々も考えていることは事実だ。
 私の組のスタッフの半分は松竹の社員であり、残りは一本毎の契約者や太田さんのような形で他所の会社から派遣された人たちだが、その殆ど全員が、最低三年か四年は一緒に仕事をして来た、いわば〝仕事仲間〟なのだ。だから、四十人前後のスタッフは、お互いに気心や性格、簡単な家族の状況程度のことは理解し合っているのである。そして、その全員が、寅さん映画に参加していることに誇りを抱いてくれている。
 こういう形で映画を作れるということは、日本だけでなく、世界でも珍しいことなのではないか、と思う。寅さんシリーズが長続きしている理由は、と問われることが多いが、私はまっ先にそのことを挙げたい。ながい年月をかけて築き上げられたスタッフの人間関係、つまりチームワークは、金に換算できない、高価な財産である。
 ロケ先、たとえば曇り空で天気待ちの時など、なんともいいタイミングでコーヒーが出てくる。私のコップは少量の砂糖でミルクなし、カメラマンは砂糖とミルク、照明技師はブラックと、それぞれの好みまでスタッフは心得てくれている。
 紙コップの暖かいコーヒーを飲みながら、そんな風にして仕事を続けていられる幸運を、私はしみじみ思うのである。
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これは第何作目だったか? 

2020-01-10 19:18:00 | 私の寅さん

このカエルが寅さんの稼ぎに少しでも役立っていたらうれしいのですが……。

それにしてもどこの神社か、第何作目の誰に惚れた時なのか思い出せません。
そのうちわかる時がありましたら「つぶやき」ましょう。
あるいは御覧になっている方で、第何作目だよと教えてくれる方がおられましたら
コメントに書き込んで下さい。
 
本棚にかなり以前のものですが、ありましたこの本、
 
 
奥付に「1987年12月25日 初版」とあります。
1987年・昭和62年12月は第39作「男はつらいよ 寅次郎物語」でした。
 
この本に第一作から39作までのポスターが載ってます、その最後のページ、
 


本の中身も紹介したいのですが、何よりも裏表紙の山田洋次さんの言葉は是非読んでいただきたいのです。
 
 
このチームワークの中身を山田さんが本で披露しています、少し長くなりますので明日紹介させてもらいます。
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