フランスの大規模なデモで空港が機能せず、帰国の航空機が飛べなくなりました。
急遽、ドーバー海峡を渡り、ロンドンはヒースロー空港からアンカレッジ経由で帰国することになりました。
カレー~ドーバー間は泳いで渡れるくらいの距離で、深日から淡路島ぐらいの感覚です。
それでもフェリーの中には両替所があり、通貨はフランからポンドに変わります。
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船着き場の通関は実に簡単で、立派な髭のおじさんがパスポートをパラパラとめくると、ポンとスタンプを押して「ハイ、カイチローサン」とウィンクして渡してくれました。
飛行機に乗るまで3時間ほど余裕ができたので、大急ぎで市内を見れるだけ見て回りました。
初冬のロンドンの第一印象は、寒々しくて暗い感じ。
交通はこの二階建バスが主で、タクシーは黒のベンツでした。
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ただ当時は、北海油田が発見されて英国が経済的な活気にあふれていた頃です。
ウォール街では恰幅のいいジョンブルがソフト帽をかぶり、ステッキを手に闊歩していました。
映画でしか見たことのないクラシックな光景に驚きました。写真は国会議事堂です。
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ウエストミンスター寺院
歴代の国王や貴族が眠る寺院で、また戴冠式など重要な王室行事が行われる場所でもあります。
荘重なゴシック建築に圧倒されます。
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ロンドン塔
11世紀初めイングランドを征服したウィリアム1世が、テームズ川のほとりに築いた城塞で「女王陛下の宮殿にして要塞」。
監獄でもあったので、ヘンリー6世やトーマス・モア、クロムウエルなど多くの著名人が処刑されています。
その幽霊や、死体を啄ばむカラスや、夏目漱石の「倫敦塔」など話題の多いところですが、時間がないので…
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タワーブリッジ
テームズ川にかかる高さ40mの跳開橋で、タワー内部は展望通路・歴史博物館になっています。
近くのロンドン塔と景観が調和するように作られているそうです。
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パッキンガム宮殿
エリザベス二世のお住居。女王が宮殿内にいる時は王室旗が、不在の時は国旗が正面に飾られます。この日は王室旗が掲げられていました。
ともあれ、ロンドンのほんの一部だけですが、駆け足で(もちろん言葉の綾で本当はクルマです)見ることができました。
初めての訪欧の旅はこれで終わりです。
次に海外に出かけたのは、これからン十年後のことでした。