ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

真弓はん、頼みまっせ

2010-09-17 10:05:08 | 矢田だより
秋風が吹き始めたと思うと、お得意様の横浜相手にまさかの連敗。
あっという間の三位転落。まあ、一日で二位に返り咲いたとはいうものの、首位・落合竜
とは2.5ゲーム差。
「池乃めだか」やないけど「昔はそうじゃなかった!」



この本(2001年刊 集英社文庫)を読んでみて欲しい。
過去、どれだけの名選手が甲子園で球史にのこる名勝負を繰り広げ、私たち虎ファンの
血を沸かせ肉を踊らせてくれたことか。

この本の最後は、かの名作映画「Field of Dreams」を彷彿とさせる。
『……芝生の緑が美しく映える甲子園。 がらんとしたスタンドにひとり腰かけたあなた
はこの球場を沸かせた男たちがグラウンドに楽しげに入って来てボールとバットとグラブ
で遊ぶのを見るだろう。
 グラウンド全体を見渡して内外野にノックを飛ばしている背番号9は松本譜治郎か。
サードにいるのは三宅秀史、三遊間深くまで球を追い、飛びついて捕るのはショート吉田
義男。一、二塁間から鎌田実がセカンドにバックトスをする。外野のフェンス沿いに
走っているのは村山実と別当薫か。ブルペンでは小山正明と若林忠志と山本和行が投げ
込んでいる。バッティング・ケージから順番に外野スタンドに向けて大飛球を放っている
のは田淵幸一と景浦将と掛布雅之とランディ・バースか。…』

読んでいるとなぜか不覚にも、涙が滲んでくる。カクテル光線に照らされた甲子園で、
またTVの画面で見た数々の試合。…毎年毎年今年こそは…と思わせておいてジャイアンツ
の後塵を浴び、シーズンオフにはお決まりのゴタゴタ。それでも何故、ファンはこれほど
までにタイガースを愛しているのか?

『それは絶望、あきらめ、期待、喜び、怒り、不条理、屈辱、誇り、復讐、人情、奇跡、
貧困、抗争、暴言など、われわれの人生に起こりうるあらゆるシーンが阪神タイガース
には存在するからであり、阪神タイガースとは人々の人生そのものであるからだ。』
(同書より)

『優勝なんか、せんでもええ。優勝なんかせんでもええから、興奮でその夜は寝つけない
ようなゲームを見せてくれ。優勝なんかせんでもええから、鳥肌が立つようなプレイを
見せてくれ。』



とは、いうもののやっぱり今年「こそ」優勝して欲しい。
あんたが一番バッターやったとき、ミッキーマウス・マーチの曲で何度叫んだことか。
「まゆみ、まゆみ、ホームラン。真弓、真弓、ホームラン」
「名選手必ずしも名監督ならず」といわれんように、もうちょっとしっかりしてヤ。
真弓ハン、ホンマに頼みまっせ!!