11月30日から、国立駅近くのギャラリー「アートの庭」で開催中の万華鏡作家展 「4つのカタチ」に伺いました。 個性あふれる若手万華鏡作家さんの力作揃いで、大変見ごたえがあります。(12月12日まで。月曜定休)
最初にご紹介するのは豊田万里さんのガラスの万華鏡「Snowy Crystal」という作品です。 雪の結晶を氷で表現したような美しさのあるガラスが目を惹きます。 うっすらと虹色の光沢もきれいで、本当の氷のような澄んだ輝きと、張り詰めた静けさを感じます。素敵ですね。
薄い箱型の作品の下のほうにオブジェクトセルがあります。横から伸びている2本のチェーンを左右に引いて動かすことで、それらに繋がっているオブジェクトを動かします。 箱の上部に3つの覗き口があり、それぞれ違ったミラーシステムの映像が見えます。
オブジェクトはリボンやメタルワーク、ガラス、チェーンなど、巧みな組み合わせで、外観とは違った色の世界を見せます。 そしてそれは赤と緑、青、白、ゴールドなど、クリスマスを思わせる色合いです。
写真では難しいですが、リボンの光沢がとてもきれいなオブジェクトになっていました。
クリスマスソングが聞こえてきそう・・・この季節にぴったりな素敵な作品ですね。
豊田さんはこの箱形の作品を今年創り始め、テーマやガラスのデザインを変え、新鮮さを加えながら、作り続けています。ガラスを組み合わせるのにハンダを使わないのが特徴です。見るたびに違った喜びを感じさせてもらっています。
そしてこれらドライタイプの作品だけでなく、オイルタイプの作品もあり、初めて拝見した「イリデッセント」という万華鏡をご紹介したいと思います。
オーソドックスは四角い筒の万華鏡で、透明なガラスを生かしたデザインと、映像表現です。
手持ち型の作品ですが、覗いた瞬間、まったく違う印象に驚き、またその清楚な美しい映像に新鮮さを感じました。 オイルの中でふんわりと展開する優しい色模様に心奪われ、いつまでも飽くことなく覗いていました。
この作品にはブルー系もあります。 いろいろな表情のガラスを使いこなす豊田万里さんの作品は、またご紹介いたします。