多摩方面でのとある駅 ホーム横の線路の外側 ほとんど使われることのない錆びたレールが残っています よく見かける光景です 私の乗る方向の電車が出たあとだったので時間がありました 人も少なくベンチも空いていたのですが 暑くて座るのもイヤだったので 携帯カメラで“錆びたレール”の写真を撮ろうと構えました そこで小さなドラマが
すずめがチュンちゅんと そのリズムで着地と移動を繰り返していました 錆びたレールに乗った瞬間 すずめの表情が“真剣モード”に入ったと感じた まさにその時 その細い脚の瞬発力を180%使ったようなジャンプ一番 1メートルほどのジャンプ(飛んだのではなく)の後 羽を使い態勢を立て直し 草の無い枕木の上に着地 その雀の嘴には 体長150mmぐらいのバッタ(毛鉤サイズでは#14程度)が まだもがいています スズメにしては大きな獲物に思えたことを 証明してくれるかの様に 雀は悪戦苦闘して バッタの息の根を止めようと頑張っています
そして グラスホッパーにとっては命運を決した錆びたレールの上に目をやると カナヒベが 目標を見失い 何も考えていない体で のこのこと 重心がぶれたまま カナヘビが現れました 5m程の距離からでも その目の輝きの無さは見てとれました 己の“躊躇”に対する憤りが その筋肉を支配していました 「逃がした獲物は大きい」 これは人間もカナヘビも同じようです
すずめはスズメで 達成感満々でバランスを崩しながら ヨタヨタと飛んで行きました ここでは新たなドラマはありませんでしたが
命をかけた真剣勝負はあらゆる場面で繰り広げられています 諦めない目 瞳を持ち続けたいものです 勝者・敗者のジャッジではなく“継続する者”でありたいものです