橋長戯言

Bluegrass Music lover, sometimes fly-fishing addict.
橋長です。

EHAGAKI #378≪人生を救う食卓≫

2019年09月12日 | EHAGAKI

この度の台風の被害に
大変な思いをしておられる方が多いと存じます
御見舞い申し上げます

毎年、必ずと言っていい程、大きな災害が起こります
大きな災害の度に非常時の準備をし
徐々に忘れる、この繰り返しをしております

私の場合、電気・水道の無い山小屋で毎週末
家族や友人らで遊んでおりましたので
その時の経験で、、、
と自信もあるつもりですが

「3日分の準備」と考えておりましたが
今回の様子を知るにつけ「1週間分」に
考えを変える必要を感じます

「Y2K問題」は覚えておられますでしょうか?

ライフラインが混乱した場合の正月の過ごし方を
1999年10月26日に書いております
復元した文章はコチラ

山小屋で雪により孤立した時の話

 

さて、今回のお題は

「もうレシピ本はいらない」人生を救う最強の食卓 稲垣えみ子著

無職で独身、アフロの元朝日新聞記者
震災を機に節電にはまり、とうとう冷蔵庫をやめたその結果
江戸時代の食生活を始める

という話で
レシピに囚われている現在への提言であります

◇ ◇ ◇ ◇ 

「小さなダ ツチオーブンをセットして火をつけ
買いたての揚げをポンと置く」
「油などひかない、揚げの油分があるから
フタをしてしばらくたつと、ジュワーッと音がしてくる」

◇ ◇ ◇ ◇ 

この部分、私もダッチオーブンユーザーなのでよくわかります
大そうな料理ではなくこういった簡単な料理に
力を発揮するのがダッチオーブン

大胆に、シンプルに、そして旨く以下、一部抜粋です

 ◆ ◆ ◆ ◆

味噌をお湯に溶いただけでも立派な味噌汁
味噌汁はどんどん進化していった
具は市販品だけでなく、 ベランダの干し野菜も投入
干しエノキ、 干し大根 干しタマネギ、干しキャベツなど何でもいい

そうなると次第に出汁
つまりはカツオは入れなくても十分美味しいということがわかった

むしろカツオはあまりに強烈な旨味がある
どんな具に何を入れようが、全てが「カツオ味」に染まる

カツオ、確かに美味しい
でもいつも同じ味

食べ物はカツオならずとも
なんだってそれぞれに旨味を持っている

「出汁」ってカツオと昆布のことだと思っていたが
出汁、すなわち旨味を持っているのは

一部のエリート食材だけなんかじゃなかったのである
旨味の種類や強さが違うだけで、すべてに旨味がある

これって人間もそうじゃないのか

◇ ◇ ◇ ◇

野菜が残ったとき、ほとんどの人は
「ラップで包んで冷蔵庫に入れておこう」 と思う

ちょっと待った

その野菜を好きな大きさにカットして
ベランダや日の当たる窓際に置いておく
雨にさえ気をつけていれば (雨にあたるとカビる) 
必ずいい具合にしんなり

カラカラになるまで乾かなくたっていい
味噌汁の具だけでなく、炒めもの、煮物、揚げ物など
あらゆる料理の食材になってしまう

つまりは野菜の保管場所を
「冷蔵庫」から「ベランダ」 へと変えるだけ

野菜とは年中採れるわけじゃない
種類によって収穫時期が決まっているのである

これに多くの方が「バカじゃない?」と思われる

野菜には「旬」というものがある
ということは頭ではわかっている

しかし、改めて考えると
それは本当に「頭では」というレベルであって
実際には全く理解していなかった

改めて直売所の野菜をよく観察してみると
野菜の旬というのは実にハッキリしている

「タケノコそのものの味」って
知ってるようで知らない

ただ油で炒めて、塩胡椒をふって、食べてみるべき

◆ ◆ ◆ ◆

ということでした

1時間程で読めますのでお勧めです

すべてを取り入れる必要は無いと思います

※私にとってビールや氷を冷やす為の冷蔵庫は必需品
ちなみに著者は、日本酒が大好きな様です

自分に合った取り入れ方があると、愚考する次第です

最後にこの本の “キメ” の部分を
以下、原文のまま

◇ ◇ ◇ ◇

料理なんて簡単だ。
そしてそこには無限の自由がある。

コンビニで買う自由?
いやいや、 自由ってそんなもんじゃないんだよ。

そこで売られているものは
「多くの人が一般的に好きそうなもの (つまりは売れそうなもの)」
である。

それを日々食べ続けることに慣れてしまうと
あなたは自分で自分の好きなものがわからなくなってくる。

つまりは「一般的に誰もが好きそうなもの」を
自分も好きになるしかない。

好きになれない場合は、それに慣れるしかない。

それは地獄ではないかもしれないが、
ある種の牢獄だ。

自分で自分を牢屋に入れてはならない。

息苦しい世の中で、少なからぬ人が
「こんなはずじゃなかった」と人を呪いながら生きている。

でも料理ができるあなたは、そんな世界とは無縁である。

どんな状況にあっても自分の足で
すっくと立って背筋を伸ばして歩いていくことができる。

そんなことができたなら、何を恐れることがあるだろう。
これを自由というんじゃないだろうか。

◇ ◇ ◇ ◇

ではまた


Vol.27≪Y2K問題≫(1999.10.26)

2019年09月12日 | EHAGAKI
Vol.27≪Y2K問題≫ (1999.10.26)


我が家の愚息(小3)はすごく恐がり屋でいつもスターウォーズの剣をもって何かと戦っています

(夜や闇に対してなんでしょうか) 

そういえば子供の頃は「恐いもの」がありました

何か悪戯をすると親はその「恐いもの」を悪魔の呪文のようにとなえて
こんどやったら絶対に…などと戒めたものです

自然界は人間と闘う為「恐いもの」をいっぱい創ってきました

恐怖から畏敬の念の様な感覚が生まれ自然と共存できていたのでしょう

今我々には「恐いもの」がなさすぎるのではと言われています 

恐いものといえば Y2K問題
 
「大きな混乱が起きる可能性はない」といいながら
ホームページで目立つのが
 
「このページは最善の努力を行っていることを説明するもので当社が何らかの保証義務の
発生を表明するものではありません」と

そこでLS・HAGAKI風の万一の備えは

家族全員家に居る

食料
緊急用食料よりも後でおいしく食べられるもの
(冬なので保存は楽)
ポン酢ゆずごしょう焼酎(できれば米焼酎)白菜
 
空のペットボトルを貯めておき12月31日に水を入れる
トイレ用に風呂の水

電池
懐中電灯用ラジオ用

キャンプ道具の手入れ
(ちなみにホワイトガソリンは高いので普通のガソリンでもだいたいOK)

調理器具
カセットコンロがベスト
ちなみにキャンプにおいてもどでかいコールマンよりも
強力カセットコンロ+自作の風除け
の方が携帯性・使いやすさにおいて優れ物 

暖房器具
ガス・電気がない場合を想定
といってもわざわざ石油ストーブを買うのは無駄
万一の時は防寒具を着込んでカセットコンロで
終日又は数日「鍋」を食べ続ける

新年をそんな風に迎えるのも
「恐さ」を知る良い機会かもしれない
きっと子供達 には忘れられない正月になるのでは、、、

と考えている今日このごろです