3月15日
半年以上も前に妹から横浜で北村朋幹のコンサートがあると教えてもらって、チケットを取ってもらっていた
みなとみらいでのコンサートに行きました。ショスタコということで好んで聴きに行く作曲家はなかったのですが、
ソリストが素晴らしいので行ってみることにしていました。
午前中は九段で今度のフェスティヴァルのリハーサルがあって、そのあとの練習を終えて急いで横浜・みなとみらいに
むかいました。それまで家でも時間があれば歌う練習をしたり、ボビンレースの日々でした。
パシフィコのホールには行ったことがあったのですが、みなとみらいホールは初めてでした。
たまたまNHK Eテレでのクラシック音楽の解説番組でショスタコ-ヴィッチの説明があったので録画しておいて
事前に見ておきました。ソヴィエト連邦の時代に厳しい環境の中で自分の音楽を表現してかなり危険な中
作曲活動をしていた人で、現代の不安定な社会状況を反映して、危機的な響きやはかなげな美しさを表現して
ただ美しさを求めるのでなく時代を反映する音楽でした。バルトークとかも同じ感じがします。
没後50年ということでなかなかない企画だと思いました。
娘が小さい頃,ピアノを習っていて先生が面白く、娘にはショスタコ-ヴィッチが合うと言って、弾いていたことが
ありました。子供のためのピアノ曲も書いていたのですね。
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 華麗なるコンチェルト・シリーズ第27回
北村朋幹 林辰則 上野通明 山根一仁「時節到来、オール・ショスタコ!」
2025年03月15日(土)14:00開演
横浜みなとみらいホール 大ホール
指揮者: キンボー・イシイ / ピアノ: 北村朋幹 / トランペット: 林辰則 / チェロ: 上野通明 / ヴァイオリン: 山根一仁
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番ハ短調Op.35
チェロ協奏曲第2番Op.126
ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調Op.77
ショスタコ-ヴィチのこれらの協奏曲は、それぞれ楽器の編成が面白く、いろいろな楽器を使い作曲していて
楽しんでいたように思いました。危機感と強烈な響きの後に時おり現れる美しいメロディにつかの間の安らぎを
覚えるような曲でした。ソリストたちは誰も難解な曲に挑戦しているように思いました。妹は昔神奈川フィルを
聞いたことがあるけどずいぶん上手になったと言っていました。私も日本のオケはどこもレベルが高くなっていると
思いました。コンサートマスターも後で知ったのですが、ソリストとしても有名な人でした。
どれも素晴らしかったけれど、圧巻はラストの山根一仁のヴァイオリン協奏曲だったかしら。
演奏後ブラボーの嵐でした。長いカデンツァがありました。
曲の参考までにヒラリー・ハーンの演奏を。
Shostakovich - Violin Concerto No 1 Hilary Hahn/Mariss Jansons BPO
上野通明のチェロの音も美しかったし、北村朋幹の繊細にして力強いピアノとのびやかな林辰則のトランペット
も良かったです。
帰ってからインターネットで嬉しいニュースを見ました。
北村朋幹の芸術選奨 文部科学大臣新人賞音楽部門受賞です。
リストの「巡礼の年」の演奏会もフォルテピアノの演奏会も行きました。地味だけどキラリと輝く
活動をする音楽家です。ロマン派から現代曲までの幅広い活動と探求心のすごさ・・
受賞者インタビュー~北村朋幹様~令和6年度芸術選奨 文部科学大臣新人賞音楽部門受賞
これからも音楽との関係は変わらないと話す北村朋幹がますます好きになってしまいます。
【2024年3月6日発売】北村朋幹(ピアノ)/リスト 巡礼の年 全3年 Tomoki Kitamura, piano/Liszt Années de pèlerinage
このコンサートでもらったフライヤーの中に魅力的なコンサートがありました。
さすがベルギーが後援なのでフォロンを使っています。
昨年フォーレの同じようなコンサートがありましたが、ちょうど旅行と重なり、行くことができませんでした。
妹に後から聞いたら行ってみたいというのでチケットを押さえましたが、10月のコンサートなのにいい席が
もう結構埋まっていました。今年は5月のムジカーザの北村朋幹のチケットを取ることができましたが、
年末にはムジカーザの30周年特別企画で北村朋幹と師である伊藤恵のデュオ・コンサートがありますが関係者限りでした。
妹とのランチは横浜ベイホテルの中の大志満で。
治部煮が食べたかった。
妹とも半年以上ぶりなのでゆっくり話せる場所にして、鰻のランチを奮発。
1年に1回くらいしか会えない妹との久々の食事とコンサートでした。
March 15 2025 Yokohama