15日に神代植物公園で夏の花達を見た後、16日にはbunnkamuraで絵本の作家展を
見に行く予定だったけど、暑さでダウン。意識を失ったり、TVを見たりしてボーッと
過ごしていたけど、ウィンブルドンのテニスを見て、テニスは精神力と思いフェデラーの
冷静な試合運びにすばらしいと思ったり、なんだBSで「ティファニーで朝食を」をやって
いたのねとラストシーン近くを懐かしく見たりしていました。小学校が中学校の時
Mさんと東急名画座まで見に行ったっけ・・
その後でオウムのドラマの再放送をやっていてその真実に驚きました。
翌日はビデオを撮ってからずっと見ていなかったミュージック・ポートレイトを見ました。
好きな番組で今まで加藤登紀子や熊川哲也など見ましたが、今回は注目の
山本耀司の2回目です。
ミュージック・ポートレートと言うかセルフ・ポートレイトといった感じ。
ミュージック・ポートレイト
山本耀司 × 高橋幸宏
第1夜 5月25日放送 第2夜 6月1日放送
後編では社会的にも成功した2人の葛藤と挫折の中で選んだ曲が中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」。
この曲は、プロジェクトXのエンディングで流れた歌で、「地上の星」の力強さがなくしみじみとした曲です。
人生の旅はまだ終わらない、と歌う歌です。
方や高橋幸宏は"give me a cue"
そして、山本耀司が人生の最後に聞きたいと選んだのが、再び中島みゆき「真夜中の動物園」から「愛だけを残せ」。
山本氏は、自分の宿命を受け止め、一生懸命生きるという中で、「愛だけを残せ、名さえ残さず、命の証に、愛だけを残せ」という詩に心動かされたとのことでした。
中島みゆきと言えば、若い頃は失恋の歌ばかりで自分と重なって
あまり聴きたくありませんでした。でも「時代」は好きでした。
今ではこんな風にオヤジの応援歌だったのね。
でもこの「愛だけを残せ」は目からうろこでした。
私の信念、宿命ってなにだったのだろう・・一人でも人を幸せに
できたのかしらと・・原点に飛ばされてしまいました。
他の曲達はディランだったり、プロコール・ハルムだったり
フランシス・レイの映画音楽(男と女)だったり・・
同時代を生きてきて出会った音楽ばかり懐かしかったです。
それぞれが選んだ10曲は
NHKのHPにでています。
山本耀司 × 高橋幸宏 第2夜
山本耀司 選曲
6曲目<世界的成功と葛藤>
「さぁ、行かなきゃ」山本耀司
耀司「最初(パリに)出ていったときは、要するに西洋の伝統的な、予定調和されたボディの美しさみたいなのに対して反抗しようと。要するにボロキレは美しいみたいな。色も中間色よりは黒のほうがきれいだろうとか、まあ簡単に言えば異議申し立てを服の中に込めて、反対意見を言いに行ったわけですね。ところが、その反対意見が受け入れられちゃって、押し倒そうとした壁が、急になくなっちゃったという拠り所のなさみたいなのがすごくむなしくなって。名前が有名になって独り歩きしちゃうし、マエストロとかいうふうに言われるようになって、まいったなと。俺、ただのおっちゃんですけどっていうのをなんか取り戻したいと思って。それで好きだった音楽、久しぶりにやってみたいなと思って」
8曲目<試練 そして超克>
「ヘッドライト・テールライト」中島みゆき
耀司「正直言うと、どうやって終わるのかなあっていうのを考える年齢に入ってきて、その中で突っ張っている自分もいるし、もうだめだなと諦めている自分もいるしっていう中で、中島みゆきさんが『旅はまだ終わらない』って言ってくれているんで『旅はまだ終わらないんだよ』っていうこう、何かこう『いい子、いい子、頑張れ』って言われている感じで。本当に、本当に単純にこう胸に響いたシンプルな曲なんで、今の僕の精神状態に対する応援歌みたいな感じで気持ちよく聞いている歌です」
10曲目<人生の最後に聴きたい歌>
「愛だけを残せ」中島みゆき
耀司「僕らの宿命の中で、僕らの役割を一生懸命生きることがすべてだと思ってます。だから、自分の宿命をきちんと引き受けて生きる、最後まで生きるっていう中で、自分の中にいる裁判官が自分に問いただしてきたのは『お前は生きている間、誰か一人でも幸せにできたか』という質問があるんですね、尋問が。それになかなか自分は答えられなくて、そのことを悩んでいるときに、偶然聞いて『やっぱりそうだよな』と思ったのがこの歌です」
高橋幸宏 選曲
6曲目<世界的成功と葛藤>
「CUE」YMO
幸宏「なにが成功って言われるのかよくわからない。ビジネス的に成り立ったたら成功って言われるんだとしたらば、そこと精神状態ってかなり反比例するんですよね、慣れてないから。あなたたちはカリスマになりたいんでしょ、って言われると、そんなこと思ったこともないし。どんどん心がすさんでいって、好きな音楽だけやっていこうって思っていたのに、売れるってことは、結局好きなことをやっていないんじゃないかまで考えるようになってきて、だんだん。・・・なんかワーカホリックみたいに、とにかくなんかやってなきゃ全然だめみたいに思っていた時代ですね。必ずしも良い思い出ばっかじゃないんだけど、かなりポジティブな詞なんで」
8曲目<試練 そして超克>
「アイル・ビー・ホーム」ランディ・ニューマン
幸宏「何か震災以降に(カバーして)歌うことが結構多くなりました、これライブで。まぁ、一種の自分にとっては人に対して励ますという意味は、自分を励ましているだけなんで。『大丈夫』、寅さんじゃないけど、旅先で別れるときに『何か困ったことがあったら風に向かって俺の名前を呼んでごらん。俺はどこからでも、いつでも駆けつけるぜ』っていうの(寅さんの言葉)があるんですけど、まぁ、あんな心境ですね、これ」
9曲目<今の自画像「人生と女」>
「アメリカ」サイモン&ガーファンクル
幸宏「いろんなラブソングあるけど、僕にとってのラブソングって、ポールサイモンの詞の世界がやっぱりすごい好きで、たとえば『ジュ・テーム』の真逆のタイプのラブソングかもしれない。・・・バスの中で、田舎から成功しようと思って出てきたカップルの歌じゃないですか。僕たちはアメリカで成功することを夢見てたんだっていう。途中で彼女がパッと寝ちゃうと、君は今寝ているからわからないかもしれないけど、僕は本当はすごくツライんだっていう歌詞が出てくるんですよ。そこが結構泣けて、僕のなんか琴線には結構触れて、通りすぎていったんですよね」
10曲目<人生の最後に聴きたい歌>
「ピルグリムズ・プログレス」プロコル・ハルム
幸宏「本当は音楽なんか最後に死ぬとき聞きたくないと思いますが、これはただのロマンティシズムですね。自分が航海を終えて 最後に日誌を書いているようなキース・リードの詩なんですけれども、聞いてもらえばいかにも、ちょっと線香臭い歌で、ぴったりだと思いますよ」
節目に聴いていた音楽・・
その時代に一気に気持ちごと飛ぶことができます。
こうやって生きてきたことは紛れもない真実だし
これからどうやって収束していくか・・
これからだね。
でも大事なことはしっかり思い出さないといけないと
思いました。何のために生きているのか? 生きようとしていたのか・