昨日の夜は横浜赤煉瓦のMotion Blue でタイムリーな濱口祐自のコンサート、
今日はオフの娘と仕事の後で目黒雅叙園百段階段で和キルトの展示を見に行ったけれど、参考にあまり
ならなかった。着れなくなった和服地でパッチワークを考えていたので。
この二日友人からの誘いがあったけれどスケジュール埋まっていてごめんなさい。
今週、来週と結構予定が入っている。今日は理事会レポートに写真をはめ込んで終わりにしようかと
思っていたけれど、濱口祐自のリサーチしていたらハマってしまいました。
ライブは7時半から10時まで続いて、途中30分くらいの休憩。6時から受け付け、順番にお店に入り、席について
飲み物と食事をオーダーする。結構一人で参加する人も多く、近くの席の人とお話をしたり、とても楽しかったです。
偶然周りにはオペラ好きの方が多く、いろいろな話が飛び交いました。私の斜め前に座った老婦人はとても素敵なカメオを
着けてジャケットを羽織っていました。反対側の隣はカップルでした。そちらはイタリアのヴェローナでアイーダを見たといい、
老婦人はウィーンによく行ってオペラが安く簡単にチケットが手に入ってみることができたと話していました。
発端は店の音響の話しからオペラに飛んでしまったのだけど。鎌倉から来た80代くらいの女性でした。帰りにお名前でも交換しようかと
思っていましたが、早く帰りたい一心で失礼してしまいました。
演奏は想像以上に素晴らしく感動しました。涙が出そうになったこともしばしば。
また一つ音楽の世界が増えました。心にグサッと来る音楽。心に響く音楽。心と心が直接つながる感動です。
珍しく男性が圧倒的に多いライブでした。すてきな女性がチラホラ。
曲もしっとり系からブルースや楽しい曲とどんどん展開していくので、気持ちが途中で変わったりして。
やっぱりこれは那智勝浦の空気が運んでくるものもあるかしらと思いました。ちょっぴりアメリカの心も
入っていましたが。ブルース。
自作の曲もいくつかあり、ボーカルもなかなか素朴で良かった。
曲はほとんど自分のアレンジ、アドリブ。
ふるさと、テネシーワルツ、禁じられた遊びは本当に素晴らしかった。
テクニックもすごいけれど、そのギターの音っていうのは直接心に入ってくる。それだけプリミティブな
楽器なのかしら?
ギターといえばクラシックでは荘村清志、クリストファー・パークニング それとパコ・デルシア
は確かでないけれどむかしむかし聴きに行ったかしら? パークニングのモーツァルトの魔笛の主題による変奏曲を聴いたのが
今でも印象に残っている。学生時代にはブルースも好きでゴールデン・カップスをジャズ喫茶に聴きに行って
ブルースメッセージというLPを持っていた。彼らのギターテクニックもすごかった。ルイズルイス加部というハーフの
子のベースギターが好きだった。
就職して同僚にギターを教えてもらったけど、弦楽器に不慣れな私はものに全くならなかった。ピアノみたいに音が並んでいないと
だめ。
ブルースにのり、また一方しっとりと聴かせ、自然を感じさせる濱口。
何もないラブソングでは「何もない」が何度もリフレイン。自然がある。他は何もないけど君が好き。
ラブソングは経験がないのであまり得意でないとどこかに書いてあった。自然を歌うことが多いと。
とにかく追い打ちをかけるとトークにあった通り、どんどんいい曲が表れるコンサート。
大サービスで最後に「しあわせ」を歌って(これは今あることの幸せ)最後にすごいエレキギターで
公開では初めてという激しい曲をアンコール。
終了かと思ったけれど再び現れて、サティを弾いてくれました。アンコールしてくれてありがとうと話して
弾き忘れていて、このままでは帰りの電車で悔やむところだったと笑わせました。曲はしっとりと
グノシエンヌ。
帰り道。月が出ていました。
とにかくいろいろな曲が出てくるのだけれど彼はほんとうに音楽が好きなのだと思う。
音楽に人生を捧げる。
インターネットでもまだあまり出ていないのですが、コンサートのセットリストを探しても何も出てきません。
プログラムもないので、記憶をたどって順番不動で下に挙げました。
ネットでフォトグラファーがグレン・グールドと共通していると書いてあったので興味深く引用しました。
ここの所毎日グールドを聴くのが私の楽しみになっていたから。
「当時僕は体調を崩していたんです。グレン・グールドが弾くバッハの〈ゴルドベルク変奏曲〉ばかり聴く
日々を過ごしていて、刺激の強い音楽を身体が受け付けなかった。そんなときに聴いたユウジさんの音楽に、
グールドとすごく近いものを感じて。グールドの演奏って雑なところがひとつもないというか、左手の低音の
ラインだけとっても完璧。ユウジさんのギターもベースラインだけとってもまさしく完璧で。まったく妥協を
知らないところがとても似ている気がして。」
「フォトグラファー、平間至はいったい濱口祐自のどこに惹かれるのか? 彼は言う。濱口には「どこか
(グレン・)グールドを思わせる演奏力と生と死の間に立っているかのような音楽性」があると
(2月に東京・ニコンプラザ新宿で行われた〈濱口祐自と那智勝浦〉展での平間のコメントより)。
平間に感銘を与えたのは、濱口が心身共に擦り切れる寸前まで自身を追い込んで作り上げた渾身の一枚『竹林パワーの夢』。
牧歌的な雰囲気のなかに胸が締め付けられるような寂寥感が漂うこの処女作の向こうに、彼は彼岸と此岸の境界線をみたの
かもしれない。」
アルバムについては
「フィンガー・ピッキングとか、自分のスタイルに影響を与えてくれた先人達へのリスペクト、そして、ライ・クーダー
からも感じるんだけど、曲を慈しむ気持ち。『この曲が好きだ』という想いを全曲に込めました。そうしたところが
リスナーにも伝わるといいな、と思いますね」 と語っています。音楽を愛する気持ちと、自由な精神が生んだアルバム。
濱口祐自(はまぐち ゆうじ)プロフィール
なんだか大学の体育学部を出て先生をしていたという説もある。
1979年 渡米
1981年 パプアニューギニアの音楽文化に出会う
1991年 ヨーロッパ(ドイツ、スイス、オランダ、フランス)各地でストリート演奏
1998年 ソロギターアルバム「竹林パワーDream」を発表
2001年 全国フィンガーピッキングギターコンテスト会場投票1位のオーデンエンス賞を受賞
2007年 地元で本格的に演奏活動を開始。
彼がギターと出会ったのは、小学生の頃。
「隣に住んでた四つ上の兄さんがウクレレをやっていて。ウクレレの高音の3本の弦って、ギターと同じでしょ?
その3弦で《禁じられた遊び》とか練習していたんですよ。その後、一緒にギターを買いに行ったのを憶えてえていますね」
そして、19歳の時にブルースと出会う。
「B.B.キングの演奏を見てすごいなぁ、と思って。後にミシシッピ・ジョン・ハートや、ステファン・グロスマンの
フィンガー・ピッキングに惹かれましたね。東京の大学に入ってサッカー部に入ったんですけど、夏の合宿の時にもギターを
持って行って練習していました。一日十時間くらい練習してましたね。今思うと、そんなのよく許されたな、と思いますけど(笑)」
大学卒業後は、マグロ漁師である父の生業を継がず、自由に生きることを選択。
「それでも一回くらい乗っておかないと」と遠洋マグロ漁船に乗って立ち寄ったパブアニューギニアで買い集めた現地のカセット
テープ、また、70年代末に渡米して触れた最盛期の西海岸の空気。さまざまな体験が、濱口の音楽観を広げていく。
1985年から97年まで、自ら林に分け入り採ってきた竹で古い民家を改造したクラブ〈竹林パワー〉を経営しながら演奏活動も始めた。
実は竹を扱わせてもプロ級の濱口。インタヴュー場所には自作の竹スピーカーが置かれ、ギターを見せてもらうと、ピックガードの
補強など、ところどころに竹が使われていたのが印象的だった。
濱口祐司フロム・カツウラ にインタヴューが載っていました。
セットリストは ブルースっぽい曲は似た曲が多くて タイトルとかよくわかんないけど
以下の感じ。 順番も覚えていない。休憩前、あとも違うかも。
プログラムもセットリストもなし。とにかく本人の気ままに進められて
いくすてきなライブ。どこかにリスト掲載されないかな~
6月23日 モーション・ブルー
1 Motion Blue Blues
2 Amazing Grace
3 Tennessee Walts
4 ふるさと
5 おじいさんの古時計
6 Hard Times Comes Again No More
7 エンタテイナー
8 ヤシの実
9 ジムノペティ
10 春が来た
11.Dr.O's Rag
12.Hexagon Blues
休憩
13 Welcome Picking Caravan
14 Great dream from heaven ?
15 浜辺の歌
16 Big city farewell
17 禁じられた遊び ロマンス
18なにもないラブ・ソング
19 Spring Power
20 Mississippi Blues
21 黒いオルフェ
22 しあわせ
アンコール
何か爆音系
グノシエンヌ
ネットで友人たちが死んだときに演奏した曲を話していたら自分の時は
これにしてとあげた曲。JoplinのSolace.
Solaceはconsolationと同じ意味。
どこかでショパンのワルツやコンチェルト、リストのConsolationが
いいと話していた。。
VIDEO
最後にこんな素晴らしいブルースギタリストに出会えたのもディーン・フジオカのFMcocoloという関西のFM
を聴くようになったから。DJマーキーにも感謝。
次回はピーター・バラカンのプロジェクトに秋に出演。ミッキー吉野も出るけどどうしようかな~