5月17日
お茶と言う仕組みはミラクル。茶室と言う不思議空間での1回限りの出会い。
戦国時代に刀を置いて、一時の静けさを求めた武将たち。禅の世界のようでもあり・・
その出会いの場が引き継がれてきたことは日本人の知恵だったのかも。イギリスの
午後のお茶との違いはどんな感じなのかしら?
私の友人は愛知の田舎では縁側で気軽に抹茶を点てていただく習慣があったので
抹茶が日常生活の中にあり、形式はいらないと言う。すでにお抹茶を楽しんでいます。
再びお茶の世界に一歩ずつ近づいています。「求めよさらば与えられん」って本当なのね。
南青山のお茶の教室、カルガモ茶席・・・そして思いもかけないブログでいつもうらやましく
思っていたMさんからのお誘い・・ 近くの方や友達を誘ってお茶を点てることが夢で習い
始めたというお茶です。すてきな先生や先輩に恵まれて介護の合間に一時のリセット時間を
過ごされているようです。理想的なお茶の楽しみ方です。
歌舞伎をご一緒するK子さんを通して、今回そのお茶事のお招きに預かり、二人でMさんのお宅に
お邪魔させていただきました。
青もみじ(青楓)が鮮やかです。
季節のお膳には、そら豆のかき揚げや蕗(庭でとれた蕗の煮物にピリ辛ちりめん山椒かけ)
お赤飯、魚のみそ焼き、みずみずしい白和えが奇麗に飾られていました。
1階でご主人も一緒に囲む食卓できれいに作られた和食をいただきました。
美しくておいしくて、会話も弾みます。
カメラが趣味のご主人がイタリア旅行で撮られたミラノガレリア(エマニュエーレⅡ世アーケード)の写真が
飾ってありました。
とても暑くなった夏日でしたので冷えたビールで出会いを祝して乾杯!
ブログでお会いしていたので初めて会うとは思えない図々しさの私。そのまますっととけ込みました。
Mさんはテキパキいろいろなことをこなして、想像以上にエネルギッシュな方でした。
お食事が終わって、しばらくしていよいよ本番。お2階でのお茶です。
2階のご主人の部屋を療養生活のため1階に移転した後、和室にしてお茶ができるようにされた素敵な空間です。
以前ブログで大変な日々の中、ここに上がって座ると落ち着くと書かれていたことを思い出します。
美峰は先生に付けていただいたMさんの雅号です。
絵は全部彼女が描いたものでした。
香合や建水を作られたのはお茶の先生です。
今回は出会いを祝って松竹梅でセットしてありました。お茶事は部屋のしつらえ、お道具の組み合わせ
その前のお料理と準備が大変です。
八女のお抹茶もとてもおいしかったです。
和菓子もご自分で作られるMさん。とてもおいしい薯蕷饅頭でした。
焼き印もかわいく・・・
お茶の点て方もおぼろげながら思い出します。
おいしく頂戴しました。
次はぶっつけのK子さんがお茶を点てました。和服の着姿も美しいK子さんは様になりますね。
私も点てさせていただきました。階下のご主人の分です。
紫露草も暑そうでした。
帰り道にMさんはさっと着替えて動きやすい格好で、ご主人の車椅子を押して一緒に
近くの素敵な食器屋さんに行ってみました。私もずっと折敷が欲しくて探しているのですが
折敷や小鉢や使いやすそうな食器、ガラス器が求めやすいお値段で手に入りそうなお店で
見ているだけで楽しくなります。
もう夏仕様の和服は単衣の塩沢
帯締め帯はとみひろ
5月のお出かけには緑のドットの帯がしてみたくて、久々に締めてみました。
オーガンジーの絞りのコートで日傘をさして出かけました。
落ち込みがちな日々の中、貴重な日を過ごさせていただき、そのおもてなしに感謝します。
お茶は人との出会いを楽しむものを実感しました。
May 17 2023