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デング熱

2014年09月02日 | 時事
新たに14人がデング熱=代々木公園で感染か、計36人に―厚労省
最初はクラスメイト3人とかいう話だったのに、一気に広がってしまいましたね。

この全員が代々木公園にいたか周辺を歩いたと言うことで、少なくとも公園内か付近に生息している蚊が菌を媒介しているのは間違いないようです。最初は近所の大きめな公園をイメージしていましたが、代々木公園は何と東京ドーム11個分の広さがあり、休日には数万人の来園者がいるそうなので、その中の数10人と言えば、むしろ比較的小規模に留まっており、非常に限定的だと見て良いでしょう。しかし、そうは言っても1匹の蚊が30人以上を刺すとは考えにくいので、複数の蚊が媒介しているか、海外でかかった人が1次感染、最初の3人を2次感染とすると、後の30人は同じ2次感染でなく3次、4次感染を起こしいる可能性も考えないといけませんね。今後の患者が数10人で留まれば前者である可能性が高いですが、後者となるともはや代々木公園だけに殺虫剤をまくだけでは解決しません。蚊の行動範囲は100m程度だと言われていますが、普通に風に乗って数km先に飛んでいくことだって考えられますし、キャリアとなった人が地元で蚊に刺されればそこからまた集団感染しかねません。唯一にして最大の防御策は「蚊に刺されないこと」なので、代々木近辺にいて移りたくない場合は虫除けスプレー等で自衛するしかないでしょう。

一応エボラ出血熱とは違って致死率も低く滅多に重症化しないようですから、TVではそれほど心配する必要はないように言われています。「保菌者の血を吸った蚊がまた刺す」ことでしか広がりませんから、これから蚊のシーズンに向かうのなら別ですけど、既に夏も終わりですし、蚊の寿命である2週間程度が過ぎれば自然に沈静化していくのは間違いないでしょう。成体は血を吸った状態で越冬しませんし、産んだ卵にまでは引き継がれませんからね。
ただし、これは「たまたま今回はラッキーだった」と見るべきなのかもしれません。本来は一次感染の時点で止めるべきで、海外の保菌者の入国を許してしまったのがそもそもの発端であり、今後もそれを止める手段がなければ、来年もまた夏に同じ騒ぎが起こるかもしれないわけです。また、もう少し温暖化が進み、蚊が越冬するようになったりするとより危険かもしれません。セアカゴケグモも最初は「熱帯の生き物だから冬には死滅する」と言われていましたが、今では越冬し日本全国に広がっていますしね。すでにマスコミは「安全だ。直ちに影響ない。」と唱える体制に入りつつありますが、軽傷で済むからと言って今後何もしないのでは絶対にいけません。しっかり対策を練って実践していくことが、来るべきエボラや鳥インフルなどの強毒性ウイルスと戦う準備になっていくのではないでしょうか。