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デング熱ワクチン

2014年09月07日 | 時事
製薬大手、STOPデング熱 国内感染拡大 治療薬・蚊の忌避剤の開発加速
国内で初の感染者が出たわけですし、確かに今後研究が加速する部門でしょうね。

エボラ出血熱などもそうですが、基本的に難病と言われるものはワクチンや特効薬がない場合が多いです。むしろないから難病な訳ですけど、その理由として「新薬の開発が難しい」以前に、「患者が少なすぎて薬を作っても儲からないから研究する価値がない」と言う問題が潜んでいるわけです。単純に考えて、薬やワクチンなどはその病気にかかった人か心配な人しか買いませんからね。患者や症例が増えてきて、「これは儲かる」という事態にならないと、製薬会社もなかなか開発を進めないのでしょう。
しかし、いざ「儲かる」となってからは、熾烈なシェア争いが始まります。今もエボラ出血熱では治験をすっ飛ばしてでも有効な薬が欲しい状況になっていますし、現状そういう薬を作っている企業の株価はうなぎ上りなわけです。デング熱に関してもまだ薬はありませんから、今後の感染拡大の行く末や、どの企業が先んじるかによって、製薬会社の勢力図が一変したりするわけですね。

で、現在仏製薬大手のサノフィという企業がこのデング熱のワクチンの開発に成功し、来年には実用化できる見通しの模様です。それはそれで大変喜ばしいことなのですが、うがった見方をすると、何かタイミングが良すぎる気もしないでもありません。薬と言うのは、できたからと言ってすぐに商品化して人体に使えるわけでなく、マウスやら培養細胞やらを使って最適な分量や副作用の有無等を地道に調べないといけないわけです。その研究にも数年かかりますし、最終段階である治験(人に対する臨床試験)にも2~3年かかるため、開発から実用化には10年以上かかるというのが日本の現状です。デング熱の国内感染の疑いは昨年からあったようですが、数日前に臨床試験に成功したと言うことは、間違いなくそれよりかなり昔から研究を進めていたということでしょう。いざ実用段階へという最高のタイミングで訪れた今回の感染拡大は、この企業にとっては天恵というか、まるで使徒が来る前から完璧な迎撃体制で待ち受けるためにエヴァと第三新東京市を開発したネルフのごとく、あまりにも用意周到な気さえしますね。逆に今回の感染騒動がなかったらほとんど注目されない記事だったわけですし、本社ビルの現住所が代々木公園から1kmぐらいの所にあるのも、様々な憶測を呼ぶ原因となっているようです。流石に自社の利益のためにウイルスをばら撒いたとまでは思いませんが、意図的でないにしろ、デングウイルスを持った蚊が脱走した、治験中知らないうちにキャリアになっていて近所の代々木公園で休憩中に蚊に刺されてしまったと言うぐらいなら、素人考えではありえる話ですからね。しかし、過失であっても、今後感染がさらに拡大すれば新薬を独占販売できるこの企業の一人勝ちとなるは火を見るより明らかです。悪だくみをしているように思えてしまうのは、未だに感染源が特定できないために疑心暗鬼になっているのでしょうか。

少し前に映画化もされた「20世紀少年」は、“血の大みそか”にばら撒かれた謎の細菌に対して、緊急にワクチンの開発に成功したと言う団体がやってきて、そのまま世界を牛耳ってしまうという話でした。実はその団体お抱えの製薬メーカーが裏で細菌兵器も作っていたと言うオチだったわけですが、そういうのは本当マンガだけに留めておいて欲しいと思う次第です。報道によると、デングウイルスにもDNAのような固有の「型」があるらしいので、とりあえずサノフィさんには研究に使っていたデングウイルスのサンプルを任意提出をしてもらい、ちゃんと事実無根を証明された方がよいと思います。