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小学校訪問

2014年05月09日 | Weblog
あったかな授業広がる複式の
           子どもの瞳輝き放つ





最初に赴任した豊田小学校は、当時全校児童が1500人近くいました。大、大規模の学校でした。大きくなりすぎてそれから沖代小学校と分離しました。3年間勤務させてもらいました。それから・・・。



今度は、全校児童50人ちょっとの西谷小学校へ。まだ豊田小学校の経験しかなかったので、人数の違いにとまどいました。


西谷小学校に赴任した年に、いきなり複式学級を担任しました。16~7人という人数の多い複式学級です。授業の形態が「わたり」?「AB方式」?すべての言葉がちんぷんかんぷんでした。



しかし豊田小学校と同じように、西谷で2つの学年の担任として忘れられない素敵な思い出をたくさん創ることができました。



昨日、町の小学校、中学校の会議で山移小学校という学校に行きました。かつては、たくさんの子どもたちがいた学校も今は、ほんのわずかな児童になっています。この学校を訪れたのは、自分自身が小学校以来です。

家が建材店を営んでいたので、父と一緒にトラックに乗って配達に行った思い出があります。その校舎は今はなく、プレハブの校舎で子どもたちは、生活をしています。



会議をする前に、授業を見て回りました。6年生は1人です。先生と6年生の子どもががんばって算数の授業を行なっています。


複式学級もありました。違う学年2人のクラスです。先生が一つの教室で2つの学年をあっちいったりこっちいったりしながら、教えています。これが「わたり」の授業です。子どもたちも一生懸命に勉強をしています。

笑顔たっぷりです。いい表情です。思わず西谷小学校時代のことを思い出しました。



外を見ると、農園で違う学年の生徒が頑張って畑の手入れをしています。学校全体が暖かい空気に包まれています。

今は、全国的に学校の統廃合が進んでいます。地域の農村部は過疎化が急速に進み、複式があるような学校は統合や廃校になっています。そのことでまたさらに過疎化が進むといった悪循環です。

この傾向はさらに続くでしょう。仕方がないこともありますが、寂しく感じます。何が原因でこのような地域の実態になっているのか分かりませんが、限界集落が至るところに散在しています。



山移小学校のような小さな学校でも、学校が地域にあるという存在は大きいものがあります。子どもたちの声が響くだけでも、地域に元気をもたらせます。



今は、廃校になった西谷小学校勤務時代、春は、ぜんまい採り。その収益で本を買っていました。「ぜんまい文庫」と名付けていました。

学校の敷地の横の田上さんところのビニールハウスに毎年招待されて「いちご採り」


夏になれば、川で魚のしゅわづかみ、しじみ採り。秋は、「鼻繰茶園」への遠足。冬は、お宮の階段でのそり。四季折々の季節をしっかりと感じていました。もちろん、勉強もみんなで頑張っていました。少ない人数でもエネルギーはめいいっぱいありました。



時代の変化の中で、効率化が進み、地域が衰退しています。50年先、100年先でも地域に人が戻ってくるような時代がやってきて欲しいと感じます。

地域に生きる者の心からの願いです。