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忘れずにいたいそんな生き方
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この休みに散髪に行きました。用事を済ませた後、通りかかりの理容店に行きました。急いでいたので、外から中を見ると、人もいなかったので、すぐに散髪をしてくれると思い、中に入りました。
おじいちゃんとおばあちゃんの二人で営んでいる理容店でした。「よお、いらっしゃいました。」というあいさつから、「どのようにしますか。」と尋ねられ、説明をしました。
おじいちゃんも足が悪く、立っているのがつらそうな様子でした。またおばあちゃんもひげをそるときだけ、老眼鏡をかける方でした。おじいちゃんは、ていねいに刈ってくれました。
高年齢であるため切る遅さとていねいさで刈ってくれるのに時間がかかります。「こうでいいですか。」と鏡で見せてくれます。急いで欲しいという勝手なこちらの思いを無視するかのごとく、マイペースで進めてくれました。
しかし、「どのようにしますか。」「どうですか。」という優しい言葉がけ。そして終わってからのとどめの「時間がかかってすみません。」のていねいな言葉。
「いえいえ、いいんですよ。」と言いながら、次の場所へと急いで移動していきました。しかし、急ぐ自分と二人を見ると、高齢になりながらもていねいに心をこめながら、仕事を楽しんでいるような気がしたのです。
社会の一線に出て、人と接しながら一生懸命仕事に打ち込んでいます。
スローな流れですが、考えてみると、言葉ではうまく伝えきれないのですが、心配りのある、人として大切なものを教えてくれていたような気がします。
時間に追われ、心に余裕のないような自分の生き方をいつもはできないけれど、見つめてみたいと感じました。