

時は過ぎゆき我を追い越し

この間、卒業した生徒たちが用事で学校に10数名やってきました。懐かしいメンバーたちです。遠くから帰省してきている人もいます。時は過ぎて、すでに20代となっています。それぞれの職場で頑張っている卒業生です。休みをとっていたのですが、学校に来るというので、その時間に行きました。
言葉一つひとつがとてもさわやかな感じがしました。
「先生、お休みのところすみません。」
から始まり、年はまだ若いのですが、みんなのマナーなどに感動をしました。
暑いので、飲料水なども必要です。役割があるのでしょう。しっかりと用意されていました。使った道具や、作業で出た消しゴムのかすなど、言うこともなくみんなきれいにして帰りました。
みんなで話し合っている姿は、10数年前以上に戻ったような感じですが、しっかりとリーダーが指示をしています。
みんな笑顔で時間を過ごしていました。
「これで、終わります。」
という言葉で、作業をみんなで進めていったので、最後は、拍手がおこっていました。
帰り際にも、
「先生、ありがとうございました。」
としっかりとスリッパもそろえて帰っていきました。
きっと彼らは、それぞれの職場の中でもきっちりと信頼される仕事をしているんだろうなと容易に想像できましたし、そうであることが間違いないと思います。
「今日はありがとうございました。」
とみんな賑やかに玄関を出て行きました。
すがすがしさの中で、
「自分自身もこうなければならない。」
とかつての生徒たちの姿から学ばせてもらいました。すでに生徒たちからなにもかも追い越されているようなそんな気がしました。生徒たちが大きくそして、自分が小さく思えました。
見送ったあと、ふとツクツクボウシが鳴いているのが聞こえました。夏も終わりなのでしょうか。