コンコルド広場からマドレーヌ寺院に向かって歩く。右側はなんか高級ホテルらしい。2014年4月
本日は「王女の館」と「パリよ永遠に」の二本の映画を見た。それぞれ違う映画館なので一度帰って遅い昼ご飯食べてからまた出かけた。
「王女の館」はそれぞれ訳のあるメンバーから成る二組のツアーが、パリの高級ホテルにダブルブッキングして、顔を合わさないようにとのドタバタ劇。高級ツアーの中の作家が書く小説が劇中劇として挟まれる。
筋はまあたわいもなく、安心して楽しめるものだけど、舞台がパリなので、ツアー客の舞い上がりぶりも添乗員の四苦八苦も、説得力がある。劇中、作家が「パリは抵抗して破壊されることよりも、闘わずに美しい街を残すことを選択した」と言うくだりがある。
だからこそ現在の華の都があるのだと。
「パリよ永遠に」は第二次大戦末期、パリを占領していたドイツ軍がパリを破壊するのをやめさせようとするスウェーデン総領事とドイツ軍将校との迫力あるやり取り。
将校の家族は救うルートがある、だからパリを破壊することだけは止めてほしいと必死で説得する総領事。人は生きている以上、自分の立場からは逃れられないのだけど、歴史に対する責任をどう取るかということを深く考えさせられた。
自分のパフォーマンスのために、はたまた爺ちゃん、父ちゃんが政治家だったからと、能力もなく、向いてもないのに、他にすることも見当たらずに政治家になるような人にこそ見てもらいたいと思った。あんたら歴史に対してどう責任取るの。それだけの腹を括っているのかと。
えらそげですか。私ももうけっこう歳とったので、ここでこんなこと書いても、何がどう変わるわけでもないけど、せめて自分の思いを書いてみました。
破壊するのは簡単、でも失われたものは二度と取り戻せない。そのことを胸に刻むべき、映画を見てそう思いました。この私としたことがちょっと涙が出た。