里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

我流プール育苗~苗箱を並べる

2019年04月07日 | 水稲プール育苗
 今日は水稲の種まきの準備です。
 日差しがあるので育苗ハウスの屋根には遮光シートを掛けています。
 苗箱は、前もって全てプールに並べてしまいます。
 プール育苗では一般の方はやっていない方法かと思います。普通のやり方は、ハウス外で種まきから覆土まで終わらせて並べるか、育苗器で発芽させたものを並べるかだと思います。
 同様に、我が家も昔は最後に並べていました。
 苗箱を先に並べるようになったのは、父が健在のうちですから30年前頃にはやっていたことになりますが、並べるのは播種当日でした。
 プール育苗をやるようになってからも、それに近いやり方です。
 パイプハウスの両方の妻側に土入れを済ませて積んでいる育苗箱を、プールに順に並べていきます。
 

 プールの両端を1箱分くらい開けて置きます。開けた方が箱の移動など融通が利きます。
 通路を広くとってあり、箱は通路から1列ずつ並べるので楽にできます。
 

 疲れるのであまり一度に多くの箱は持たないようにしています。箱は丁寧に扱わないと土が動いてしまうので注意しないといけません。
手前の方が終わりました。
 

反対側を並べて終了です。
 
 
この育苗のやり方にはメリット、デメリットがあるので、それを整理しておきます。
 メリットは、
①灌水も覆土もされていないので苗箱が軽く、何といっても体が楽。
②苗箱を並べるまでの作業を前もって進めておける。
③作業人数が少なくてもできる。一人でも可能。
④種まきは手作業なので、完全に芽出しをしても問題ない。
⑤小規模生産者や高齢者に向く。
 デメリットは、
①一連の播種作業に機械が使えない。
 かつて苗箱の上を転がして播種する道具がありましたが、今は分かりません。
②プールでは水をかけ過ぎると抜けないので、播種時の灌水には注意が必要。
③灌水との関連で播種時の薬剤灌注がやりにくい。
④大規模な生産者には向かない。
 
 同時に、芽だし作業も行っています。
低コストなやり方です。少し細工をし、浴室のシャワーを利用してタンクにお湯を引き込みます。
 
 
 スタートの水温33~35℃が目安です。それに種もみを浸漬します。
 お湯は3~4回入れ替えます。できるだけ25℃くらいに下がったら入れ替えるようにします。
 

 もちろん夜中に入れ替えはしないので、1日半かけて行いますが、たいがいはその前に発芽してしまいます。
 一般には、1昼夜で鳩胸程度にすることになっていますが、私の場合は、完全に芽出しをします。この辺りで、播種後に無加温で育苗する場合、一番心配なのはなかなか芽が出てこないことなので、播く段階でとにかく芽を出してしまいます。
 機械で播くわけではないので問題ありません。もっとも、水に漬かっているので芽が出ると言ってもそんなに伸びるわけではありません。