
新京の住居すべて、二重窓になっています
冬になると二重窓の間の空気(水分)が
外側の窓に凍り付きます。
夜明けの温度変化や気温によって
窓の模様が毎日、違います
その模様が実に綺麗なのです

起床して温度計で朝の気温を確認します
-15℃と見えると今朝は寒いぞうと
覚悟して、耳までカバーする防寒帽を
被って家を出ます
… … …
新京は見渡す限り地平線の彼方まで
白い残雪の風景が続いています
あらゆるものが春まで凍ったままになります

京都・下鴨界隈の冬の寒さを例えると
冷蔵庫(電気)の冷蔵室の温度ぐらいです
満洲・新京の寒さは、冷凍室の温度と一緒です
私の冬の登下校は、冷凍室の中を
歩いていたことになります

登校の道すがら落ちている石ころを軽い気持ちで
蹴ったことがありました。
すると石ころはびくともしません
わずかな水分で道に凍り付いていたのでしょう
私はコンクリートの壁を蹴飛ばしたような衝撃と
痛みを感じました
… … …
春まで、道のあらゆるものが
冷凍室の冷凍食品状態なのでした
