当時、テレビ用ズームレンズのメーカーは
キヤノンとフジノンの2社でした
何故か、ニコン(日本光学)は作っていません
キヤノンとフジノンからズーム比(倍率)の
高いレンズが生まれると、早速
営業部のセールスマンがやって来ます
光学メーカーA社に、技術に割と詳しくて、
やり手のセールスマンのS藤さんがいました
現場の人間の私のところへ訪ねてきて
「今度完成した我が社の高倍率の
30倍ズームレンズを東京のA局に
3本納めました…、名古屋のテレビ局に
×本納めました。御社もどうぞよろしく…」
テレビ用ズームレンズもズーム比(倍率)30倍
ともなると、値段は一千万円余で生半可なものでは
ありません。営業のS藤さんは
下っ端の私らから徐々に上層部に
交渉していくのでしょう
あの局は、高倍率のズームレンズを×台持っている
というのは、ステータスシンボルになります
上層部は技術部で必要な機器とバランスをとりながら
購入してくれることになります…