【カシャリ!ひとり旅】 京都御苑 大宮御所・仙洞御所と広大な庭園2 北池
若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。
旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。
日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。
下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
■■ 京都御苑 大宮御所・仙洞御所と広大な庭園2 北池
京都仙洞御所(せんとうごしょ)は、御所公園の南東部に位置し、京都迎賓館と並んでいます。
後水尾上皇の御所として、1630年(寛永7)に完成しました。残念ながら当初の御殿は1854年(嘉永7)に焼失してしまい、今日まで再建されることはありませんでした。現在では庭園のみが残っています。現存するのは、醒花亭と又新亭の2つの茶屋と雄大な庭園が往時の面影を残しているのみです。
仙洞御所(せんとうごしょ)は、太上天皇・法皇など、主に退位(譲位)した天皇のための御所のことを指します。それに対して、皇太后・太皇太后(崩御した天皇の皇后)の御所(女院御所)を大宮御所(おおみやごしょ)と呼びます。
1854年の火災後、建築群は再建されず、現在では庭園のみが残っています。1867年以降、隣の御常御殿が残る大宮御所に組みいれられ、皇室の京都における邸宅として整備されました。現在では大宮御所と仙洞御所を合わせた邸宅を単に「大宮御所」と呼び、天皇・皇后の行幸啓(帰京)の際の滞在施設として使用されています。
仙洞御所(大宮御所ふくむ)の地は、かつて太閤秀吉が築いた豊臣家の本邸「京都新城」のあった地であり、寛永4年に後水尾天皇が譲位の意向を示しますと、幕府はこの地を仙洞御所と大宮御所の地として選び御所建設工事に着手しました。
2019年4月30日、第125代天皇明仁が退位し、上皇となりました。その上皇の御所として「仙洞御所」が東京(東京都内)にも整備されることから、区別の為に従来の仙洞御所は「京都仙洞御所」と改称されました。
庭園
現代も天皇・皇后や上皇・上皇后(皇太后)両陛下の御宿泊所となる『京都大宮御所』に連なる池泉廻遊式日本庭園は、江戸時代初期に、後水尾上皇と仙洞御所の作事奉行だった小堀遠州により作庭されました。
北池と南池という大きな2つの池泉が配されています。
「北池」は、正面に見える東山の借景がとりわけ美しく見えます。
北池を右回りに進みますと「六枚橋」に出ます。池のこの周辺は「阿古瀬淵」と呼ばれます。平安時代の歌人・紀貫之の邸宅がかつてこの辺りにあったと伝わり、そのことから名付けられました。また豊臣秀吉が『聚楽第』の後に築いた本邸『京都新城』の庭園の遺構とも伝わります。
水の流れを眺めながら大きな池を回遊しますと、モミジが美しいエリア〜苔の美しい園路…といった風景の変化を楽しめます。(おいけさんサイト参照作成)
鷺島を通ってさらに進みますと「八ツ橋」にでて、南池エリアに入ります。八ツ橋は、かつては屋根のついた橋であったそうで、今では藤棚に覆われています。その先は直線的な護岸で当時の遺構です。
南池のほとりにある茶室「醒花亭」の前の堤に、12万戸の丸石が敷き詰められています。丸石を集めるために、東京の『旧芝離宮恩賜庭園』で知られる小田原藩主・大久保忠真が、丸石一つにつき米一升といって集めたのです。そのことから、この丸石を「一升石」と呼ぶそうです。
園内には二つの茶室があります。
園内に入りますと右手にあるのが「又新亭(ゆうしんてい)」です。明治時代に五摂家のひとつ近衛家から献上された茶室です。海外からの賓客が大宮御所に泊まられた際などに日本の文化を代表する茶道をここで体験していただきます。造りも、いわゆる「茶室」といえる造りで、
他の一つは、南池の南端ほとりにある茶室が「醒花亭(せいかてい)」です。前述の「又新亭」が、茶室茶室しているのに対して、こちらは開放的で、煎茶を楽しむためにしつらえています。前庭の苔が美しいと評判です。
■ アクセス
京都市営地下鉄烏丸線 丸太町駅より徒歩10~15分
京阪本線 神宮丸太町駅より徒歩約15分
市バス「府立医大病院前」下車、徒歩約10分
最寄バス停は「荒神口」「烏丸下長者町」バス停 徒歩約10分
〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑2番地
定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/28~1/4)、行事等が行われる日
TEL 075-211-1215(宮内庁京都事務所参観係)
ホームページ http://sankan.kunaicho.go.jp/
料金:無料(入場人数制限あり)
予約方法:事前申込が好ましく、午前11時より当日申込の整理券が門前で発行
北池
園内には、北池と南池という大きな2つの池泉が配されています。
「北池」は、正面に見える東山の借景がとりわけ美しく見えます。
大宮御所・仙洞御所庭園への入り口
池奥に見える遠景が東山です。
庭園内処々から東山を借景にして
庭園の良さが引き立てられています。
北池を右回りに進みますと「六枚橋」に出ます。
上写真の左手は「阿古瀬淵」と呼ばれます。
阿古瀬淵
橋でくびれた小さな池ですが、
大仰に「淵」と名付けられています。
平安時代の歌人・紀貫之の邸宅がかつてこの辺りにあったと伝わり、
そのことから「阿古瀬淵」と名付けられました。
紀貫之(きのつらゆき)は、平安時代前期の歌人であり、
『古今和歌集』の撰者の一人であることは知られています。
紀貫之が『土佐日記』において、
阿古瀬淵を訪れたことを記しています。
ただし、具体的な関係については不明です。
北池
左の島は鷺島(さぎしま)
鷺が、島内に多いことからこのように呼ばれています。
鷺島に渡る土橋
鷺島の名に恥じず、橋から鷺を見つけました。
別の鷺が北池上空に飛び立ちました。
鷺島から対岸に渡る石橋
北池を振り返る
右手奥に六枚橋が見えます。
赤い花はつつじです。
時期的に少々遅く、珍しくここに残っていました。
北池の最も奥
最も奥まったところに女滝があります。
落差30cm程ですので、滝といえるかどうか。
北池のん最も奥の部分を対岸の岬(鷺の森)方向から見る
京都御苑 大宮御所・仙洞御所と広大な庭園3 南池
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