【きょうの人】 1108 ■ 仮名垣 魯文 江戸・明治の戯作者「西洋道中膝栗毛」
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■ 仮名垣 魯文 江戸・明治の戯作者「西洋道中膝栗毛」
かながき ろぶん
1829年2月9日(文政12年1月6日)- 1894年(明治27年)11月8日
江戸末期から明治初頭にかけての戯作者で、新聞記者もしていました。
江戸の京橋生まれ、本名は野崎文蔵、字は能連、幼名兼吉、また庫七、後に文蔵と改めました。別号に鈍亭、猫々道人(みょうみょうどうじん)などがあり、俳号は香雨亭応一、狂名は斜月窗諸兄です。これらからも、魯文の多才さがうかがえます。
魚屋を営む父野崎佐吉は、俳句や狂歌を好み、文蔵も戯文や小説を好んで育ちました。大きな商家の丁稚となった時に、人相見に、「小説家になれば出世する」と言われ、18才で花笠魯介文京の弟子となりました。
自作の執筆の他に、先輩の仕事の手伝い様々などをこなし、生活のために古道具屋や売薬業も営みました。
筆名は、初め「英(はなぶさ)」または「鈍亭」としていましたが、1873年(明治6年)に、師の魯と文の字を取って仮名垣魯文としました。
代表作に西洋道中膝栗毛(1870-1876年)があり、多数の書を書いています。
正式には『万国航海 西洋道中膝栗毛』といい、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』にならって、弥次郎兵衛、北八の3代目の孫ふたりを、イギリスのロンドン万国博覧会見物に出立させ、その滑稽な道中を物語にしたものです。
現代語訳もあり、今日でも楽しむことができます。
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