【きょうの人】 1128 ■ 親鸞聖人 法然を師 浄土真宗の開祖 ■ 白洲次郎 原理原則を重視し、吉田茂に仕える
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そこに歴史や思想、人物、生き方などを感じ取って、日々の生活やビジネスに活かしてくださると幸いです。
■ 親鸞聖人 法然を師 浄土真宗の開祖
しんらん
旧暦 承安3年4月1日 - 弘長2年11月28日
ユリウス暦 1173年5月14日 - 1263年1月9日
グレゴリオ暦 1173年5月21日 - 1263年1月16日
浄土真宗の開祖「親鸞(しんらん」は、鎌倉時代承安3年4月1日に京都市伏見区日野に生誕しました。
現在の新暦では、5月21日にあたることから、この日に誕生会(たんじょうえ)の儀式が行われます。
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、死後は平等に往生できるという浄土宗の開祖と仰がれた法然を師と仰いでいました。
その教えを継承し、さらに高めて行くことに力を注いだといわれています。
独自の寺院を持つ事はせず、各地に簡素な念仏道場を設けて教化する形をとりました。
親鸞に関する文書がほとんどないことから、その生涯は不明確なことが多く、史実か伝説か判別できないのです。
■ 白洲次郎 原理原則を重視し、吉田茂に仕える
しらす じろう
1902年2月17日 - 1985年11月28日
兵庫県芦屋市の裕福な家庭に生まれた「日本を代表する実業家のひとり」で、吉田茂に重用されました。
旧制中学校卒業という学歴ですが、イギリスに9年も在住し、当然のことながら英語が流ちょうでした。そのため、第二次大戦後の連合国軍占領下における日本復興に一役買った人です。
吉田茂が、外務大臣をしていたときに側近として活躍し、吉田に代わって占領軍に対峙し、憲法制定においても、いうべきことを言うということから、占領軍から煙たがれ、「従順ならざらぬ唯一の日本人」とさえ言わせ、一目をおかれました。
吉田内閣では、貿易庁長官を仰せつかりますが、腐敗蔓延の中、商工省の外局としてではなく、通商産業省を新設して、旧弊を排除できる組織の基礎を作りました。本人は、お役所の中で辣腕を振るうのではなく東京鶴川で農業をするという面白い生き方をしたといいますので、名誉欲の強い人ではなかったようです。
その後、東北電力の会長を始め、多くの企業で役員を歴任しました。歯に衣着せない生き方は、敵も多かったようです。自動車好きということもあってか、「永遠の不良」ともいわれています。
田中角栄が総理大臣の時に、海外からの来客のおもてなしに、白洲が経営に携わるゴルフ場に予約を取ろうとしましたが、「夏の週末はビジターを受け付けない」という規則がありますので、「役員会に諮ります」と遠回しに「No」と言ったそうです。
たとえ相手が一国の総理大臣でしょうが、「規則は規則」と「原理原則を重視する」という「プリンシプルを貫く」人であるという、白洲の生き方を知ったのが、私が経営コンサルタントとして独立してからのことです。
私が、「原則重視」「モノサシ主義」「原点主義」と言うようになったのは、まだ二十代の頃でしたが、白洲の、この生き方を知って、そのやり方に自信を持ちました。経営コンサルタントとして、顧問先においても、また日本で最初にできた経営コンサルタント団体の役員、理事長、会長と歴任してきた中でも、これを核に仕事をしてきました。
このやり方は、行き過ぎますと官僚的になってしまいます。行き過ぎないようにするのが管理職の役割です。「管理職とは、ルールを破る人」ということを私は、しばしば口にするようになりました。
このことは、「管理職は、偉いので、なにをやっても良い」というのではありません。管理職こそ原理原則を重視しなければならない立場で、ルールに則って仕事をしなければなりません。ルールに反する部下がいればアドバイスをしたり、指導をしたりして、指揮を執って行かねばならないのです。
それでは、「ルールを破る人」と先に言ったことと矛盾をすると思われるかもしれません。管理職は、平素、原理原則に基づいて仕事をしたり、部下に動いてもらったりしますが、時に、戦略的な視点で、ルール通りではうまく行かないと判断できることがあります。その時には、管理職は、自分の権限内で、ルールを破って、その戦略的な判断を現場に活かすのです。
自分の権限内では、その達成が困難と判断した場合には、上司の許可を取ってでも、信念を持って進めて行かなければなりません。
白洲は「政治というのは、国民が求めていることを進めるという迎合的なやりかたをとるのではなく、たとえ今は民意に反することであっても、先見性を持って判断したことは、多少強引に見えても実施して行くことが求められる」ということを主張したそうです。
私の「管理」の定義の中に、「先見性」という言葉を含めていますが、それは白洲の素晴らしさを知る前から用いていて、必ずしも白洲の、この言葉を知っていてのことではありません。白洲の、この考え方を知って、自信を持てるようになりましたし、白州の生き方に共感するようにもなりました。
先見性を持てれば、たとえ周囲からの批判があっても、自信を持って、大胆に進められます。一方、白洲は、大変細心な部分を持っていて、その大胆さとは真逆な面もあったようです。
仕事のできる人は、「両極端な面を持つ」ということを白洲から学びました。
白洲を語るときに、欠かせないのが「ノブレス・オブリージュ(仏: noblesse oblige)」です。直訳しますと「貴族の義務」という意味です。
特権は、それを持たない人々への義務によって釣り合いが保たれるべきだという「モラル・エコノミー」を要約する際に、しばしば用いられます。
最近では、主に富裕層、有名人、権力者、高学歴者が「社会の模範となるように振る舞うべきだ」という社会的責任に関して用いられることが多くなりました。
「稔るほどに頭を垂れる稲穂かな」に繋がる言葉として、私も時々、この言葉を使わせて頂いています。
余談になりますが、かつて、私の部下が、「今井先生は、原則重視で、白洲次郎に通じるところがありますね」と言ったことがあります。
たしかに、白洲と私は共通するところがありますが、私とは大きな違いが多く、とても白洲に似ているとはいえません。
一番違うのは、私は、どちらかといいますと「バンカラ」といいますか、着るものや身なりをあまり気にしません。それに対して、白洲は、どの写真を見ましても、一流の身なりをしています。
しばしば、「白洲はやんちゃ」と言われますが、彼は、やんちゃではなく、ダンディーなのです。
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【 注 】
【きょうの人】は、【Wikipedia】・当該関連サイトを参照・引用して作成しています。