けい先生のつぼにくる話

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室女病とは? 桂枝加龍骨牡蠣湯

2007-08-11 08:59:58 | 東洋医学全般
韓国ドラマの時代劇、許浚(ホジュン)はご覧になりましたでしょうか?素晴らしい作品でした。ホジュンは日本では豊臣秀吉の時代ごろに大活躍した朝鮮時代の医師で、東洋医学の重要な文献である、「東医宝鑑」を書き上げたことで医学誌に名が残っています。
このホジュンの生涯をドラマ化したものですが、大変面白く、歴史、医学の考証もしっかりしたもので、宮廷女官チャングムに勝るとも劣らない作品でした。
このドラマの中で、たいていの韓国ドラマに出ている名脇役のイムヒョンシク氏演ずるオグンさんというのがいました。オグンさんは宮廷の医員ですが、ひそかに宮廷の女官で厳しく品行方正で、少し年増ですが美人のホンチュンに恋焦がれていました。

ある日、この女官のホンチュンが急に高熱、めまいで倒れます。まさに今にも死にそうな苦しみ様です。そこである宮廷の医師が登場し、彼女の脈を取り、症状を観察して曰く「ぐぁははは、、!これは室女病だ!問題ない。早く嫁に行くことだ!オグンとでも結婚してしまえ。」と、こんな感じのくだりがあります。
その後めでたくオグン医員とホンチュンは夫婦になります。

室女病ってなんでしょう?
古典医学所には「官女或いは節を守る婦人、或いは年長にして未だ嫁せざる室女の如きは、情欲の氣、下焦(下腹部)に鬱して、相火(心臓以外で活動する熱)を生じ、その相火の盛しょくに因って、遂に真陰を消耗せしめ、かの房事(性行為)過多にして、陰虚より火動に至る者の病状と同じきことを致す者あり、、云々、、、」との説明があります。

要は房事が極端に少ない健康な女性は、その消耗というか消費されない熱気が鬱屈して病的な熱を生じ、結果的に房事が極端に多い女性に現れるのと同じような病状が出ることがあるということです。厳密にいえは両者の脈は少し異なるのですが、症状的には酷似しています。

そこで長い間使われてきた漢方薬が、桂枝加龍骨牡蠣湯です。
上記のような状態とか、流産などで、子宮および婦人科系の臓器や組織が傷ついていたり、そういうダメージが治りきっていない場合に用いられます。

もちろん房事だけによるダメージに限るものではなく、生理の異常や、不正出血、不妊の治療などのときに、婦人科系の臓器が傷ついていたり、或いは例えば虫垂炎などの下腹部の手術などで、ちゃんと治りきっていないときなどに、まずこの漢方薬を処方して、下腹部を安定させて全体的な症状を治療させます。

こういった調整治療により、同時に効果が期待できる病名を挙げて起きます。
耳鳴り、のぼせ、めまい、抜け毛、高血圧、急に動悸がする、精力減退、すぐに疲れる、息苦しいなどです。


Japanese Acupuncture
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