けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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腰痛のとき、腰はいつ揉んだらいいのでしょう 

2007-08-27 14:38:12 | 東洋医学全般
では腰には触らなくてよいのでしょうか?
はい、ぎっくり腰をやった直後とか、転んで腰を打ってしまったばかりのときは、触れてはいけません。

「強力な善意の第三者さん」に丁寧に丁寧に患部を揉んでもらったために、驚くほど悪化させて私のところに来院される患者さんがいらっしゃいます。
へたをすると3倍の治療期間がかかるので、私の営業的にはいいのかもしれませんが、これでは可哀相です。私のほうも短期間でスッキリと治ってもらって、また新しい患者さんでも紹介していただいたほうが、双方ともハッピーだと思います。

急性の腰痛などは血が出ていなくとも、「組織の損傷」です。ごくごく微量ですが筋繊維の一部が切れていたり、打撲によってまだ表面に出ていない内出血などがあるかもしれません。
これをもみほぐすということは、傷口をぐいぐいと揉みこむことになります。日本の指圧のプロならばうまく対処をすることができますが、素人がもみこんだならば、まず絶対に悪くなります。
足首の辺りのいわゆる「小また」や膝の裏を使った対処法をして、腰には触れないことです。

ではいつ腰に触れたらよいのでしょう?
腰痛が発症して10日くらい経っていれば、そろそろ腰を押したり揉んだりしてもかまいません。
もちろんぎっくり腰や転倒などの急性の腰痛でない場合はこの限りではなく、いつでも優しく揉んであげてかまいません。

ここに前々回の腰のもみこみ方をもう一度コピペしておきます。このときは膝の裏への対応でしたが、腰自体へのそれと同じです。

この痛いところを探すとき、そして刺激をするときは決して強すぎてはいけません。指の先でぐいぐいとえぐったり、つかみこむのは逆効果です。悪くなります。
やさしく親指の拇印を押すように、指紋のところ全体で、ジワーッとやさしく探ります。或いは手のひらの手首の関節よりのところで(掌底)を使ってもよいでしょう。

痛いところ、キョロキョロとしたかたまりの様な物があるところを見つけたら、そこをジワーッとやさしく押してあげて、意識はその部分におきましょう。そして1-2分おしていると少しですがこの固さのようなものが、スッとゆるむ瞬間があります。そうしたら場所を変えて行います。

鍼灸治療でも同じことです。鍼やお灸をマイルドに使うことによって、患者さんは気持ちよくなり、腰痛とも縁が切れるのです。痛い治療は効きません。

日本伝統鍼灸漢方
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