山口大学などの研究チームが、免疫細胞の攻撃力を遺伝子操作で高めるガンの免疫療法「CAR-T細胞療法」について、肺ガンなど固形ガンに治療効果を示す新手法を開発しました。
このCAR-T細胞療法については、昨年11月このブログでも取り上げ、多発性骨髄腫への応用について紹介しました。従来この治療法は固形ガンには応用が難しいとされていましたが、今回ガン細胞を移植したマウスで確認しました。
CAR-T細胞療法は、患者から取り出した免疫細胞を遺伝子操作してガンを攻撃する力を高めて再び体内に戻す治療法です。これまで急性リンパ性白血病などの血液ガンの治療で米国などで承認されていますが、固形ガンでは効果はまだ確立されていませんでした。
研究チームは、T細胞という免疫細胞にガンの表面にある特定のタンパク質に結合する分子と、T細胞を活性化させる「インターロイキン7(IL7)」と、「CCL19」という二つの生理活性物質を遺伝子操作して導入しました。
従来のCAT-T細胞療法では、T-細胞を腫瘍特異的なタンパク質である、インテグリンの活性型に結合するように遺伝子操作するだけでしたが、今回はさらに生理活性物質を導入したわけです。
この新たに導入した二つの生理活性物質が、T-細胞にどのような働きをするのかはよくわかりませんでしたが、これによって骨髄腫などの血液ガンだけでなく、固形ガンにも効果を発揮するようになったようです。
患者からT-細胞を取り出し、遺伝子操作して培養増殖させまた患者に戻すというのは、膨大な操作が必要となりそうですが、現在の遺伝子技術であれば、一つの遺伝子を組み込むのといくつかを改変するというのはそれほど煩雑にはならないようです。
今回の実験では、肺ガンなどの細胞を移植したマウスに、CAR-T細胞療法をしたところ、ほぼすべてのガンが消失し生存期間が4か月以上でした。血液ガンの治療に使われる従来のCAT-T細胞療法では、大半の生存期間が約2か月以内でした。
再びマウスにガン細胞を移植しても増殖しなかったほか、遺伝子導入した免疫細胞だけでなく、もともとマウスの体内にあった免疫細胞も活性化したとしています。研究チームは、固形ガンでこれほど効果が出たのは他に例がなく、2年以内に臨床研究につなげたいと話しています。
確かに画期的な治療法といえそうですが、人間に応用するためには究極の個別治療法となりますので、多額の費用がかかりそうな点がやや気になります。
このCAR-T細胞療法については、昨年11月このブログでも取り上げ、多発性骨髄腫への応用について紹介しました。従来この治療法は固形ガンには応用が難しいとされていましたが、今回ガン細胞を移植したマウスで確認しました。
CAR-T細胞療法は、患者から取り出した免疫細胞を遺伝子操作してガンを攻撃する力を高めて再び体内に戻す治療法です。これまで急性リンパ性白血病などの血液ガンの治療で米国などで承認されていますが、固形ガンでは効果はまだ確立されていませんでした。
研究チームは、T細胞という免疫細胞にガンの表面にある特定のタンパク質に結合する分子と、T細胞を活性化させる「インターロイキン7(IL7)」と、「CCL19」という二つの生理活性物質を遺伝子操作して導入しました。
従来のCAT-T細胞療法では、T-細胞を腫瘍特異的なタンパク質である、インテグリンの活性型に結合するように遺伝子操作するだけでしたが、今回はさらに生理活性物質を導入したわけです。
この新たに導入した二つの生理活性物質が、T-細胞にどのような働きをするのかはよくわかりませんでしたが、これによって骨髄腫などの血液ガンだけでなく、固形ガンにも効果を発揮するようになったようです。
患者からT-細胞を取り出し、遺伝子操作して培養増殖させまた患者に戻すというのは、膨大な操作が必要となりそうですが、現在の遺伝子技術であれば、一つの遺伝子を組み込むのといくつかを改変するというのはそれほど煩雑にはならないようです。
今回の実験では、肺ガンなどの細胞を移植したマウスに、CAR-T細胞療法をしたところ、ほぼすべてのガンが消失し生存期間が4か月以上でした。血液ガンの治療に使われる従来のCAT-T細胞療法では、大半の生存期間が約2か月以内でした。
再びマウスにガン細胞を移植しても増殖しなかったほか、遺伝子導入した免疫細胞だけでなく、もともとマウスの体内にあった免疫細胞も活性化したとしています。研究チームは、固形ガンでこれほど効果が出たのは他に例がなく、2年以内に臨床研究につなげたいと話しています。
確かに画期的な治療法といえそうですが、人間に応用するためには究極の個別治療法となりますので、多額の費用がかかりそうな点がやや気になります。