ごっとさんのブログ

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脱「糖尿病」香川県の取り組み

2018-11-17 10:01:57 | その他
「うどん県」で売り出し中の香川県は、一方で「糖尿病ワースト県」という不名誉な顔もあります。

うどんの摂取量の多さが関係するかどうかは不明ですが、県は汚名返上のため、子どものころから正しい生活習慣を身につけ糖尿病を予防しようと、小学4年生を対象に全県的な血液検査や生活習慣病予防検診を行っています。

昨年度の検査では脂質異常など主要3項目が始めて改善しましたが、検査結果を生かした学校、家庭での指導や子供への意識付けは進んでいるとはいえず、試行錯誤が続いています。

厚生労働省の調査によると、香川県は平成20年度に人口10万人当たりの糖尿病の患者数を示す受療率が全国1位で、25年度には死亡率が2位になるなど糖尿病ワースト上位が続いています。

その要因の一つに讃岐のソウルフード「うどん」を上げる医療関係者もいるようです。うどんを多く食べることで糖分摂取が増え、血糖値を上げるとの指摘もあります。糖尿病は肥満や食べ過ぎ、運動不足などが主な原因とされており、普段からの生活習慣に起因するところも大きいとみられ、うどんとの因果関係ははっきりしていません。

そこで県は24年度からワースト脱出を目指す事業を開始しました。糖尿病を防ぐには子供のころから取り組みが必要として、各市町に費用の一部を助成し、小学4年生を対象に血液検査や小児生活習慣病予防検診を行っています。

子供の生活習慣病の実態を把握するとともに、今後の改善策や予防策を検討するのが狙いです。平成24年度には県の事業として検査は小学4年生が対象となり、初年度は全17市町のうち12市町で、翌年度からは16市町で実施されました。29年度は16市町の小学4年生合計7647人が対象となりました。

数値に異常が見られた児童には、学校側は校医や養護教諭を通じ本人と保護者に栄養指導を行ったり、かかりつけ医への受診を促したりする保健指導を実施しています。早期発見、早期介入でリスクを減らすことを目指しています。

例えば綾川町では、異常値が見られた児童に声をかけ、運動習慣をつけるため体操教室でダンスや縄跳びなどに取り組んでもらっています。今年9月に県が公表した29年度の結果によると、血液検査で脂質異常、2型糖尿病を発症するリスク、脂肪肝の主要3項目ですべてが前年より改善していました。

こういった取り組みが本当に意味のあるものかは若干疑問に思っています。子供に健康意識を持たせるのは良いことですが、1回の血液検査では難しいような気がします。

経費と労力を考えると、それに見合った効果が得られるとはとても思えません。このあたりも色々な統計を県別に公表することの弊害が現れているような気もします。