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余命が短いガン患者は在宅の方が長期生存

2023-06-25 10:34:47 | 健康・医療
終末期にどう過ごすかは難しい問題で、どんな状況かによっても変わって来そうです。

私は病院でも自宅でもあまりこだわりませんが、喫煙したりちょっと酒を飲んだりできそうという点では、自宅の方がよいのかもしれません。

私の大先輩は96歳で亡くなる直前まで、病院で吸い飲みで焼酎を飲んでいたという事ですので、そういった終末を迎えたい気もします。

進行ガンで余命が短い患者の場合、自宅療養の方が緩和ケア病棟に入院するよりも長く生存していることが筑波大学などの調べで分かりました。

医療関与度が下がる自宅療養では生存期間が縮まると懸念されますが、ストレスの耐性度などからその可能性は低いことが説明できるようです。筑波大学などのグループは、2017年1月〜12月に、緩和ケア病棟23施設、在宅利用を提供する45診療所を対象にガン患者の観察研究を行いました。

イギリスで開発された余命を測る尺度であるパイプス・エーを基準にして余命数日単位の群、数週間単位の群、月単位の群に分けて、自宅群と緩和ケア群の生存日数を比べました。

対象患者の数は、数日単位908人(病棟722人、在宅186人)、数週間単位1428人(病棟893人、在宅535人)、月単位509人(病棟251人、在宅258人)でした。その結果平均生存期間は、余命が月単位の場合在宅では65日間、病棟では32日間と倍の開きが出ました。

数週間単位でも在宅は32日間、病棟では22日間と10日の差が見られました。一方数日単位の群は在宅で10日間、病棟では9日間と有意な差はみられませんでした。これは余命数日ではすでに呼吸苦や食べられないなど、生理的に生存が難しくなっているためと考えられます。

緩和ケア病棟では苦痛を取るためさまざまなアプローチが取られます。痛みのコントロールのためPCAポンプと呼ばれる留置型の薬液投与の機器を使用したり、譫妄を抑える薬を投与したり、お腹や胸に溜まった水を抜いたりといった医療処置ができます。

在宅医療では家族の見守りのもと痛み止めを使った介入、睡眠薬や抗うつ薬の投薬、酸素ボンベの吸入といった処置に留まることが多いようです。

それでも在宅の方が生存期間が長い理由についてはストレスなどを中心にいろいろ述べていますが、どうもこの研究に何の意味があるのかが分かりません。医師は死を一日でも遅くするのが使命という、おかしな死生観からの研究のような気もします。

多分苦しいであろうガン末期に生存期間が10日延びることに何の意味があるのでしょう。痛みや苦しみを取ることによって、生存期間が短くなってもそれが患者の望むところではないでしょうか。

私はこの記事を見て、もしガンで死ぬのであれば緩和ケア病棟に行きたいと感じました。


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