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糖尿病性認知症の発症を予測する指標を発見

2023-01-22 11:16:24 | 健康・医療
古くからの友人であるS君が数年前から認知症を発症しましたが、糖尿病もあり薬を飲んでいたようです。

また彼は血圧も高く降圧剤も服用していましたが、どうもその辺りが認知症の発症と関係しているような気がしますが、これはあくまで私の推測にすぎません。

京都医療センターなどの研究グループが、認知症のリスクが高いとされる糖尿病の患者について、認知機能の低下が見られない早期に将来の発症を予測できる血液中のバイオマーカー(指標)を発見したと発表しました。

バイオマーカーの変化をもとに早期治療に取り組むことで、糖尿病性認知症を予防したり発症を遅らせたりすることに役立てられる可能性があるとしています。糖尿病性認知症という名前はあまり聞いたことがありませんでしたが、糖尿病が認知症の原因疾患とする説もあるようです。

厚生労働省の2019年の調査では、70歳以上の男性は約26%、女性は約20%で糖尿病が強く疑われ、糖尿病患者の認知機能低下の兆候を早くかつ簡単に把握する手法の開発は、認知症対策の重要な課題とされてきました。

研究グループは糖尿病患者とそうでない計121人を対象に、血液中のさまざまな指標を比較しました。

血液中のタンパク質の一種の「sTREM2」の濃度を比較したところ、糖尿病患者は認知機能が正常な時期から濃度が下がり始め、認知機能の低下が進むとともに一層下がることを確認しました。

これに対し非糖尿病の人たちは認知機能が低下してもsTREM2の濃度に大きな変化はありませんでした。

sTREM2は脳内の免疫を担当する細胞の一種(ミクログリア)の活性化状態を反映するもので、ミクログリアの機能が糖尿病によって低下することで認知機能が下がり、最終的に認知症の発症に至ると考えられるという事のようです。

厚生労働省の推計によると、2年後の2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると見込まれています。

早期に発見し適切な対応を取ることで進行を遅らせることができるとされ、患者本人だけでなく家族や介護者の負担軽減につながる認知症兆候の把握に向けた取り組みや研究が各方面で進められています。

例えば東京大学などの研究グループは、認知症の診断を受けていない50〜80歳を対象に広く参加を募るプロジェクト「ジェイトラック」を3年前から実施しています。

今回の糖尿病性認知症の早期発見方法の開発はそれなりに意義があることですが、現在の認知症の治療法がどこまで進んでいるかは問題です。

今回の発見で糖尿病性認知症は新たなメカニズムで発症することが分かりましたが、この認知症がアルツハイマー病などと同じ治療法で効果が出るのかなど、課題は多いような気がします。


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