僕は、オランダって国に興味があるんです。江戸時代、出島つをうじて、日本にとっての唯一の世界（西欧）といっていいこの国には、日本人として、なんとなく親しみがありますよね。
また、九州人の僕は、九州とオランダの面積・人口・GDP がほぼ同じということでも、親近感がわいてきます。
オランダは多様な歴史をもつ国で、近代社会の出発点みたいな印象があります。イデオロギーではピルグリム・ファーザーズに代表される自由主義社会の生みの親であり、宗教においてはプロテスタンティズム醸成の地であり、アートにおいてはレンブラントやゴッホのような絵画の巨人を生み、国土でさえも自分たちで営々と土を掻き上げてつくったというイメージ（事実ですが）があります。
１７世紀の初頭から中ごろまではオランダの黄金時代といってよく、この小さな面積と小人口の国家が、ヨーロッパ最大の海上貿易力をほこっってました。また、アムステルダムは金融の一大中心地でした。
だからこそ、とおく日本にまでくることができたわけですが、このことが鎖国時代の日本に幸いし、結果として、植民地化されずに明治国家が成立できた遠因だと思ってます。
今の日本人にも、身近に感じられるオランダもたくさんあります。
チューリップの産地だったり、「ドン・キホーテ」（スペイン小説ですが）を読んだり、K-１ 戦士のアーネスト・ホーストやレミー・ボンヤスキーを応援したり、飲みにいったら割り勘（ダッチ・アカウント）したり、ハウステンボスに遊びにいったりと、枚挙にいとまがありません。
オランダへの憧憬を書けばキリがないんで、ここらへんでやめときますが、折を見て、このブログにオランダについてのコラムを書きたいと思ってます。
もう何年も前になりますが、ドイツから出発してオランダへドライブしたことがあります。
チーズの産地で有名なゴーダなどに立ち寄りました。オランダの田舎の風景は本当に平らで、のどかで、小川がさやさやと流れていて、絵のように風車が点々とあり、のんびりして素敵でした。
アムステルダムは対照的に、なんだか怪しげな薫りのする都市だなあ、という印象がありました。
（飾り窓で部屋の中から道行く人にアピールしている娼婦さんや、合法でドラッグをやってそうなシガーバーのようなところの前を通過したりしたもので。）
アムステルダムにはアンネの日記のアンネが隠れていた家も公開されていて、隠れていた部屋に入ることもでき、その窓からの景色も見ることができます。恐怖心で音をたてずにこの場所にいたんだ、と思うと、本当に胸がつまる思いでした。中には、彼女にまつわるものや彼女の言葉のかけらが展示されていて、彼女がとても賢明で才能ある少女だったのだなあ、と感心しました。この家のすぐ横にもたしか運河のような小川が流れていたと思います。
つい懐かしくて長くなってしまい失礼いたしました。
オランダのコラムたのしみにしています。