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フランダースの犬

2005-04-09 09:00:00 | うんちく・小ネタ
flandersきのう、オランダへの憧憬についてのコラムを書いた。
まだ余熱みたいなものがのこってるんで、オランダ関連をもうひとつ。
 
オランダの西洋語での国名は、ネザーランド、もしくはネーデルラント。
これはただ「低い土地」というだけの意味で、日本人がいうオランダとは、
本来、ホラント(Holland)州というひとつの州の名前にすぎない。
  
「低い土地」なんていう、なんとなく縁起のわるい名前を
平気で国名にするオランダ人はおもしろい。
これがネーデルラント地方ってことになると、
オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、北部フランスの一部(フランドル)をふくむ地域全体をさす。
 
で、となりのベルギーのこと。
 
「ベルギーといえば…」
って、僕ら日本人には、あんまり馴染みがない。
日本人にとってのベルギーの印象は、
ベルギーワッフルと EU の本部が首都ブリュッセルに置かれてるくらいだろうか?
実は、ベルギーは、日本人ならだれでも知ってる童話
『フランダースの犬』の舞台になった国である。
 
『フランダースの犬』の作者ルイズ・ド・ラ・ラメーがイギリス人ということもあってか、
本家ベルギーでは、『フランダースの犬』はあまり有名じゃないそうだ。
この日本人のほとんどが涙したことのある物語がイマイチ定着しないのは
プロテスタンティズムの影響だといわれている。
  
カソリックとちがって、精神の自立というものを神(God)と直接やりとりするプロテスタントには
主人公ネロはダメ人間にみえるようで、15歳にもなって、
絵画のコンクールに落選したくらいで、他の生活手段にチャレンジしないで死を選ぶという行為は、
子どものお手本にならないということでなんだろう?
 
プロテスタントの国は、キビシイですな。
プロテスタンティズムにほのかなあこがれがある僕でも、
子どものころ、やはり号泣しましたけどね…。
  


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