普段通勤のとき、その左脇を通過するか、右岸と左岸を行き来するときに利用する歩行者・自転車専用の橋がある。自転車同士がようやくすれ違えるほどの幅で、路面が木製の小さな橋である。欧州議会から街の中心部に向かってリル川に沿って下って行くとき最初に出会う橋である。その橋を大学の帰りに写真に撮ろうとしていたら、川上からエンジンの爆音が聞こえてくる。すると、何羽かのカモメたちが橋の下をこちらに向かって矢のように通過し、その後を一羽の白鳥が、まるで後続のモーターボートを先導するかのように、水面を滑空してきた。橋の全景を写真に収めようとしていたから、突然登場した白鳥にズームでフォーカスを合わせる余裕もなく、慌ててシャッター・ボタンを押しただけ。ピントも合っていないし、中央の点景にしかなっていないけれども、偶然にも捉えられた白鳥の「勇姿」。
(写真はその上でクリックすると拡大されます)
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