二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の先生方にお願い!

2014-08-25 12:19:10 | ■工房便り 総合 
これから書くことは、かなりきつい事になると思います。

勿論すべての先生方に対して言っているわけではありませんし、特定の人と言うわけでもないのですが、

うっかりと言うのもありますので。

何かと言いますともちろん二胡の事です。

「その楽器は良くない」

「この楽器は不良品」

「これは駄目な二胡」

これらの言葉を生徒さんに言わないでください。

生徒さんは相当落ち込みます。

先生はどういうつもりで言うのかわかりませんが、中にはこの言葉の後でだから自分の売る楽器を買えという人もいます。

これは解り易くて良いですね、商売熱心なあまりでしょう、しかし日本人は他の商品をけなして自分の商品を売り込むような営業マンを嫌うというのが、分かっていない方も多いです。

中には、ショックを受けて二胡を習うという気も無くしてしまう方もいます。

これでは二胡を教えるという本業としての営業は失敗ですね。(それとも楽器を売るのが本業だと思っているのかもしれません)
デモ嫌になって、その教室を止めてしまいたいと思う方は多いとしたら、それも先生としての営業としては失敗でしょう。

まあ、私の作った楽器を教室に持ってくるなと言うんは可愛い方です。

デモ生徒さんの持っている楽器を、貶すのはやめてください。

言い方を少し考えてほしいのです。

基本的にダメな二胡などと言うのはありません。

楽器作りとしていえば、いくら丁寧に作ったとしても、それぞれ個性は出ますしなりの悪い部分と言うのもあると思います。

私の場合は自分で気に入らなければお店に出しません。

しかし、量産で作っているい以上、完璧なものは無いともいえるのが木で出来た楽器です。

ましてや二胡の場合は、蛇皮が張ってあります。

出来上がった時にはかなり良い状態で鳴ったとしても、経年変化でどこか知らん雑音ぽくなることもあります。

でもそれらはすべて治る物です。

ダメな楽器ではなく、不具合になるというだけです。

皆さんも生きてきたうえで病気にはなったと思うのです、何かの加減で怪我をしたり、あるいは私のように俊敏性に少し劣っていたり、ほぉさんのように目が聞き、早く頭が回転するけれど、その分思い込みも強く、失敗も多々、早いから良いというものでもないのですし。

まあ、だれにでも難点と言うのがあるのと同じで、楽器も生まれてきた以上、どこかしら不具合も出ると言うだけの事だと、先生方には理解してほしいのです。

お願いは、楽器は作る人でない限り判らないと思っていただきたいのです。

何十年楽器を弾いてきたとしても、楽器の不具合と言うのが解るにはそれなりの知識と言うのが必要ですし、
それには先生方が演奏と、それを教えるノウハウに注ぎ込むのと同じくらいのエネルギーを注がないと楽器は理解できないのだと考えてください。

たぶん先生方はそれぞれ何台もあるいは十何台もの楽器を弾いて来られてそれなりに千斤や、駒の知識尚土持だとは思うのですが、本格的に不具合を直すという調整と言うのは別のものだと考えてほしいのです。

二胡の雑音の第一の原因は、木軸の不具合と言うのがすごく多いのですが、これを直すというのはかなり慣れないと直しきれません。

大体が硬いですから必要な刃物と言うのも無いでしょうし。

また、何故この木軸が動かなくなったのかとか、何故この木軸が緩くて落ちてしまいやすいなどと言うのは解りにくい問題です。

摩擦と木の其々の特性にかかわる問題だからです。

摩擦と言う物理学的な力をご理解していただかないといけません。

その摩擦力を安易に強めようとしているのが今の二胡の木軸の、チョークなのですし、そのチョークによって余分な問題が持ち上がっているという、事も理解しにくいかもしれません。

それらの、不具合はすべて治ります。

単に不具合であって、それさえ治ればどんな二胡でも、良い音を響かせてくれます。

好みは有るでしょうがどんな二胡でもです。

多少皮に不具合があっても、弾き込みさえすれば治るという事もご理解いただきたいのです。

先生方はむしろたくさん弾き込みさえすればどんな二胡も、良い音になるよと教えてほしいのです。

このところこれらの「ダメ二胡」発言で落ち込んでいる方が沢山このところお会いしていて、「二胡止めようかな」などと言うお話を続けて聞きましたので、楽器屋からおお願いです。

二胡弾いていると楽しいねと生徒さんを導いてやってほしいのです。

不具合は私が直します。









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