ザ・コミュニスト

連載論文&時評ブログ 

世界共同体憲章試案(連載第33回)

2020-06-19 | 〆世界共同体憲章試案

第20章 地球環境観測

【第136条】

1.世界共同体は、地球環境を恒常的に観測するため、南極大陸及び北極圏を含む主要な地点に、世界共同体総会の補助機関として、地球環境観測センターを設置する。

2.前項のセンターは、毎年一回、観測結果を総会に報告しなければならない。ただし、地球環境上緊急の事象が生じたときは、直ちに報告しなければならない。

3.センターは、世界環境計画の連携機関として、必要に応じていつでも情報またはデータを提供しなければならない。

4.センターは、世界共同体の主要機関及びその他の諸機関から要請があれば、いつでも必要な情報またはデータを提供しなければならない。

[注釈]
 世界共同体の設立趣旨でもある地球環境の生態学的な持続可能性を保証するために、恒常的かつ定点的な地球環境観測を行うための機関が設立される。その性格は、総会補助機関にして、世共の環境政策の実務機関である世界環境計画の連携機関である。

【第137条】

センターは、観測結果の分析及び結論に関して、世界共同体諸機関またはその他のいかなる部外者からも、干渉されない。

[注釈]
 地球環境観測センターは、世共総会の補助機関ではあるが、分析及び結論という学術的な側面に関しては、独立性を有し、外部からの干渉を受けないことが保障される。

【第138条】

センターは、世界の学術研究機関と連携しつつ、その観測結果について情報を交換し、または意見を照会することができる。

[注釈]
 地球環境観測センターは独立性を有するが、独善に陥らないよう、外部の学術研究機関と連携しつつ、情報交換や意見照会をすることが認められる。

コメント