しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

デフレ火付け業界の事情

2010年09月14日 | Weblog
国民の世帯所得がここ10年で百万円も下がった日本。生活防衛の為1円でも安いところを探す意識の浸透。ユニクロ等価格破壊の業界事情。高級志向店の不振。

牛丼業界の老舗「吉野家」が苦境に陥っている。
売上げこそ1796億と巨額だが営業利益は8億9500万の赤字という事態だ。
すき家、松屋が順調なのに。である。どこに原因があるのか経営コンサルタントの解説が興味深かった。

吉野家は他の競合店より牛丼価格(通常)は100円高い設定となっている。
米国産牛肉へのこだわり、極力少ないメニューでの勝負で高収益企業としてやってきた。
吉野家のおいしさはアメリカ産のこだわりだった。

BSE問題後、牛丼の販売を停止し、豚丼で代替商品として販売した「すき家」は牛丼でもオーストラリア産の牛肉で牛丼販売を早期に再開した。
吉野家は米国産牛肉解禁後も「仕入れ価格の高さ」と「量の確保」に悩まされている。
一方のすき家は「ゼンショーグループ」での一頭買いで必要な部位を分けて仕入れている。これは高いコスト競争力を持つことが可能となり、価格を下げた牛丼を仕掛けることが可能となった。

ターゲット層を「ファミリー」や「カップル」に意識したすき家は「カウンター席だけでなく、テーブル席も用意する」「駐車場のある郊外店舗を多く持つ」特徴がある。
男性向けとしている吉野家と異なるターゲットは「女性やファミリー」という新しい客層を取り込むことに成功している。

「豊富なメニューを選ぶ楽しさがある」「子どもを連れて行ける」と言わしめる消費者の声はすき家だけの様だ。牛丼の味だけにこだわり、高コストでメニューの乏しい吉野家のこだわりがこの差を生んでいるのではとの分析でした。

ふ~んなるほど。さすがは経営コンサルタント。説得力がある。と感心して取り上げさせていただきました。

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